【令和】第126代天皇陛下『即位の礼』関係諸儀式・日程・新元号・祝日について!【皇位継承】

KJ
いよいよ天皇陛下のご退位と皇太子殿下のご即位が近付いてきました。

譲位による皇位継承は江戸時代後期の光格天皇以来200年ぶり、日本国憲法下では初となるだけでなく、あまり親しみのない言葉や仕組みのため、理解することが難しいと感じています。

そこで、この記事では「日本人として知っておきたいご即位の儀式」についてまとめました。

目次

天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位

即位の礼関係諸儀式等

※新元号決定・発表

  • 日付:平成31年(2019年)4月1日(月)
  • 場所:首相官邸

4月1日午前9時半より、有識者会議「元号に関する懇談会」が開かれます。懇談会では、菅義偉官房長官が複数の元号原案を示し、意見聴取を行います。その後、衆参両院正副議長の意見聴取、全閣僚会議を順次行い、新元号を閣議決定する運びとなります。閣議後、午前11時半より菅官房長官が記者会見を開き、新元号を発表する予定です。正午には安倍首相が会見を開き、同日中に天皇陛下が新元号の記された政令に署名され、一両日中に官報への掲載をもって公布されます。元号を切り替える政令の施行日は5月1日となります。

賢所の儀
かしこどころのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)5月1日(水)〜3日(金)
  • 場所:賢所

賢所に皇位を継承されたことを奉告する儀式です。(御代拝)

賢所(かしこどころ)とは

吹上御苑の東南にある宮中三殿(賢所・皇霊殿・神殿)の中央が賢所とされています。宮中において、三種の神器のひとつである八咫鏡の複製(実物は伊勢神宮の内宮に奉安)を天照大御神の御霊代として祀る場所です。古代から続く宮中祭祀が行われ、現在の皇后、皇太子妃など皇族の妃らを宮中に迎える結婚の儀も賢所で行われました。后妃が賢所を退出した際に婚姻成立とみなされます。

皇霊殿神殿に奉告の儀
こうれいでんしんでんにほうこくのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)5月1日(水)
  • 場所:皇霊殿・神殿

皇霊殿神殿に皇位を継承されたことを奉告する儀式です。(御代拝)

皇霊殿(こうれいでん)とは

歴代天皇および皇族の霊を祀る場所です。天皇・皇族の霊は、死後1年をもって皇霊殿に合祀されます。毎年春分の日と秋分の日には春季、秋季の皇霊祭が行われます。

神殿(しんでん)とは

天神地祇を祀る場所です。天神(てんじん)は天津神(あまつかみ)を意味し、高天原にいる神々や高天原から天降った神々の総称とされています。地祇(ちぎ)は国津神(くにつかみ)を意味し、地に現れた神々の総称とされています。

剣璽等承継の儀
けんじとうけいしょうのぎ
(国事行為)

  • 日時:元年(2019年)5月1日(水)午前10時30分〜午前10時40分
  • 場所:皇居・宮殿正殿 松の間

天皇陛下が皇位を継承された証(あかし)として剣・璽・御璽・国璽を承継される儀式です。

剣璽等承継の儀次第概要

  1. 天皇陛下お出まし(皇嗣殿下及び成年の親王殿下が供奉)
  2. 侍従がそれぞれ剣、璽並びに国璽及び御璽を捧持して入室
  3. 侍従がそれぞれ剣及び璽を御前の案上に奉安
  4. 侍従が国璽及び御璽を御前の案上に奉安
  5. 天皇陛下御退出(侍従がそれぞれ剣、璽並びに国璽及び御璽を捧持。皇嗣殿下及び成年の親王殿下が供奉)
剣(けん)とは

三種の神器の一つ、神剣(天叢雲剣=あまのむらくものつるぎ=草薙剣)の形代のこと

璽(じ)とは

三種の神器の一つ、神璽(八尺瓊勾玉=やさかにのまがたま)のこと

国璽(こくじ)とは

「大日本国璽」と刻された国印(勲記に押印される)

御璽(ぎょじ)とは

「天皇御璽」と刻された天皇の御印(詔書・法律・政令・条約の公布文、条約の批准書、大公使信任状・解任状、全権委任状、領事委任状、外国領事認可状、認証官の官記・免官の辞令などに押印される)

即位後朝見の儀
そくいごちょうけんのぎ
(国事行為)

  • 日時:元年(2019年)5月1日(水)午前11時10分〜午前11時20分
  • 場所:皇居・宮殿正殿 松の間

天皇陛下がご即位後初めて公式に三権の長をはじめ国民を代表する人々に会われる儀式です。

即位後朝見の儀次第概要

  1. 天皇皇后両陛下お出まし(皇嗣同妃両殿下始め成年の皇族各殿下が供奉)
  2. 天皇陛下のおことば
  3. 国民代表の辞(内閣総理大臣)
  4. 天皇皇后両陛下御退出(皇嗣同妃両殿下始め成年の皇族各殿下が供奉)

一般参賀
いっぱんさんが
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)5月4日(土)
  • 場所:皇居・宮殿

天皇陛下がご即位後、一般国民の祝福を皇居で受けられる行事。参賀者にお言葉も述べられる予定です。

賢所に期日奉告の儀
かしこどころにきじつほうこくのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)5月8日(水)
  • 場所:賢所

賢所に天皇陛下が即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告される儀式です。

皇霊殿神殿に期日奉告の儀
こうれいでんしんでんにきじつほうこくのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)5月8日(水)
  • 場所:皇霊殿・神殿

皇霊殿神殿に天皇陛下が即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告される儀式です。

神宮神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に勅使発遣の儀
じんむてんのうさんりょうおよびしょうわてんのういぜんよんだいのてんのうさんりょうにちょくしはっけんのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)5月8日(水)
  • 場所:御所

神宮並びに神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告し幣物を供えるために勅使を派遣される儀式です。

神宮に奉幣の儀
じんぐうにほうへいのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)5月10日(金)
  • 場所:神宮(内宮・外宮)

神宮に即位礼及び大嘗祭を行う期日を勅使が奉告し幣物を供える儀式です。

神宮(じんぐう)とは

三重県伊勢市にある神社で「伊勢神宮」「伊勢の神宮」「お伊勢さん」「大神宮さん」とも呼ばれています。神社において特に重要とさる「二十二社(にじゅうにしゃ)」の中でも特に格式が高い「上七社(かみしちしゃ)」の一社で、全国8万社の神社を包括する神社本庁の本宗(ほんそう)です。

「太陽」を神格化した天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)を祀る皇大神宮と、衣食住の守り神である豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀る豊受大神宮の二つの正宮があります。一般に皇大神宮は内宮(ないくう)、豊受大神宮は外宮(げくう)と呼ばれています。二つの正宮の他、別宮(べつぐう)、摂社(せっしゃ)、末社(まっしゃ)、所管社(しょかんしゃ)を含めた合計125の社宮を「神宮125社」と総称し、その所在地は三重県内の4市2郡に分布しています。

神宮は皇室の氏神である天照坐皇大御神を祀るため、歴史的に皇室・朝廷の権威と強い結びつきがあります。日本神話において、天孫降臨の際に天照大神(あまてらすおおかみ)が瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に授けたとされる三種の神器(三種類の宝物)のうち「八咫鏡(やたのかがみ)」の実物が奉斎されています。八咫鏡は天照大神が天の岩戸に隠れた岩戸隠れの際、石凝姥命が作ったという鏡で「天照大神が岩戸を細く開けた時、この鏡で天照大神自身を映し、興味を持たせて外に引き出し、再び世は明るくなった」とされています。

原則として20年に一度、内宮(皇大神宮)・外宮(豊受大神宮)の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替えて神座を遷し、宝殿、外幣殿、鳥居、御垣、御饌殿など計65棟の殿舎といった全社殿を造替する他、装束・神宝、宇治橋等も造り替える「式年遷宮(しきねんせんぐう)」が行われています。飛鳥時代の天武天皇が定め、持統天皇4年(690年)に第1回が行われ、平成25年(2013年)の第62回式年遷宮まで、およそ1300年間行われています。

神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に奉幣の儀
じんむてんのうさんりょうおよびしょうわてんのういぜんよんだいのてんのうさんりょうにほうへいのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)5月10日(金)
  • 場所:各山陵

神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に即位礼及び大嘗祭を行う期日を勅使が奉告し幣物を供える儀式です。

神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵

神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇陵は、次の通りです。

神武天皇陵

  • 陵名:畝傍山東北陵(うねびやまのうしとらのすみのみささぎ)
  • 陵所:奈良県橿原市大久保町

孝明天皇陵

  • 陵名:後月輪東山陵(のちのつきのわのひがしのみささぎ)
  • 陵所:京都府京都市東山区今熊野泉山町(泉涌寺内)

明治天皇陵

  • 陵名:伏見桃山陵(ふしみのももやまのみささぎ)
  • 陵所:京都府京都市伏見区桃山町古城山

大正天皇陵

  • 陵名:多摩陵(たまのみささぎ)
  • 陵所:東京都八王子市長房町武蔵陵墓地

昭和天皇陵

  • 陵名:武藏野陵(むさしののみささぎ)
  • 陵所:東京都八王子市長房町武蔵陵墓地

即位礼当日賢所大前の儀
そくいれいとうじつかしこどころおおまえのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)10月22日(火)
  • 場所:賢所

即位礼の当日、賢所に天皇陛下が即位礼を行うことを奉告される儀式です。

即位礼当日皇霊殿神殿に奉告の儀
そくいれいとうじつこうれいでんしんでんにほうこくのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)10月22日(火)
  • 場所:皇霊殿・神殿

即位礼の当日、皇霊殿及び神殿に天皇陛下が即位礼を行うことを奉告される儀式です。

即位礼正殿の儀
そくいれいせいでんのぎ
(国事行為)

  • 日時:元年(2019年)10月22日(火)午後1時00分〜1時30分
  • 場所:宮殿

天皇陛下がご即位を公に宣明されるとともに、そのご即位を内外の代表がことほぐ儀式です。

祝賀御列の儀 ※いわゆるパレード
しゅくがおんれつのぎ
(国事行為)

  • 日時:元年(2019年)11月10日(日)午後3時00分〜3時30分頃
  • 場所:宮殿~赤坂御所

天皇陛下が即位礼正殿の儀の終了後、ご即位を広く国民に披露(いわゆるパレード)され、祝福を受けられる儀式です。

※10月22日(火)に予定されていた祝賀御列の儀(パレード)は11月10日(日)に行うこととなりました。

祝賀御列の儀における天皇皇后両陛下のお車

皇位継承式典事務局において、以下をお車に求められる要件等として検討されました。

  1. 国内で入手可能であること
  2. 車列を組む他の車両より車格が高く、サイズが大きいこと
  3. 後部座席に一定の広さを確保可能であること
  4. 安全性能(衝突安全、自動ブレーキ等)が高いこと
  5. 環境性能(燃費、排出ガス浄化性能等)が高いこと
  6. 後部座席にご乗車になる天皇皇后両陛下のお姿が沿道等から見えやすいこと
  7. 環境物品等の調達に関して内閣府本府が定める方針(平成30年度)に合致すること
  8. 車体強度の確認、試験走行等を十分に行った上で、儀式までに余裕をもった期日までに確実に納車される見込みがあること
  9. 用途に支障をきたすことのないよう良好な整備・保守サービスを継続的に受けることのできる体制が整えられていること
  10. 儀式終了後の有効活用や日常の保守管理が容易であること

これらを全て満たす唯一の車両であるとして、トヨタ自動車株式会社の「センチュリー」(現行の市販車をオープンカーに改造)が選ばれました。

祝賀御列の儀 経路

饗宴の儀
きょうえんのぎ
(国事行為)

  • 日付:元年(2019年)10月22日(火)、25日(金)、29日(火)、31日(木)
  • 場所:宮殿 豊明殿・春秋の間

ご即位を披露され、祝福を受けられる祝宴です。

饗宴の儀の参列者と形式

  • 10月22日(火):外国賓客夫妻、三権の長夫妻ら450人を招き、豊明殿にて着席形式
  • 10月25日(金):三権の長夫妻 委員長・大臣等 元皇族・御親族 民間関係者ら450人を招き、豊明殿にて着席形式
  • 10月29日(火):国会議員・市町村関係者・民間関係者ら350人と、国会議員・民間関係者ら500人を招き、豊明殿と春秋の間にて立食形式
  • 10月31日(木):駐日大使夫妻ら350人と、三権の幹部・民間関係者ら500人を招き、豊明殿と春秋の間にて立食形式

内閣総理大臣夫妻主催晩餐会
ないかくそうりだいじんふさいしゅさいばんさんかい

  • 日付:元年(2019年)10月23日(水)
  • 場所:ホテルニューオータニ

即位礼正殿の儀に参列するため外国から来日いただいた外国元首・祝賀使節等に日本の伝統文化を披露し、日本の伝統文化への理解を深めていただくとともに、来日に謝意を表するため内閣総理大臣夫妻が主催する晩餐会です。

神宮に勅使発遣の儀
じんぐうにちょくしはっけんのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月8日(金)
  • 場所:宮殿

神宮に大嘗祭を行うことを奉告し幣物を供えるために勅使を派遣される儀式です。

大嘗祭前一日鎮魂の儀
だいじょうさいまえいちにちちんこんのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月13日(水)
  • 場所:皇居

大嘗祭の前日、すべての行事が滞りなく無事に行われるよう天皇始め関係諸員の安泰を記念する儀式です。

大嘗祭当日神宮に奉幣の儀
だいじょうさいとうじつじんぐうにほうへいのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月14日(木)
  • 場所:神宮

大嘗祭の当日、神宮に大嘗祭を行うことを勅使が奉告し幣物を供える儀式です。(御代拝)

大嘗祭当日賢所大御饌供進の儀
だいじょうさいとうじつかしこどころおおみけきょうしんのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月14日(木)
  • 場所:賢所

大嘗祭の当日、賢所に大嘗祭を行うことを奉告し御饌を供える儀式です。(御代拝)

大嘗祭当日皇霊殿神殿に奉告の儀
だいじょうさいとうじつこうれいでんしんでんにほうこくのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月14日(木)
  • 場所:皇霊殿・神殿

大嘗祭の当日、皇霊殿及び神殿に大嘗祭を行うことを奉告する儀式です。(御代拝)

大嘗宮の儀
だいじょうきゅうのぎ
(皇室行事)

紀殿供饌の儀

  • 日付:元年(2019年)11月14日(木)
  • 場所:皇居東御苑

主基殿供饌の儀

  • 日付:元年(2019年)11月15日(金)
  • 場所:皇居東御苑

天皇陛下がご即位の後、大嘗宮の悠紀殿及び主基殿において初めて新穀を皇祖及び天神地祇に供えられ、自らも召し上がり、国家・国民のためにその安寧と五穀豊穣などを感謝し、祈念される儀式です。

大饗の儀
だいきょうのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月16日(土)、18日(月)
  • 場所:宮殿

大嘗宮の儀の後、天皇陛下が参列者に白酒、黒酒及び酒肴を賜り、ともに召し上がる饗宴です。

即位礼及び大嘗祭後神宮に親謁の儀
そくいれいおよびだいじょうさいごじんぐうにしんえつのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月22日(金)、23日(土)
  • 場所:神宮(内宮・外宮)

即位礼及び大嘗祭の後、神宮に天皇が拝礼される儀式です。

即位礼及び大嘗祭後神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に親謁の儀
そくいれいおよびだいじょうさいごじんむてんのうさんりょうおよびしょうわてんのういぜんよんだいのてんのうさんりょうにしんえつのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月27日(水)、28日(木)、12月3日(火)
  • 場所:各山陵

即位礼及び大嘗祭の後、神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に天皇が拝礼される儀式です。

茶会
ちゃかい
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)11月28日(木)
  • 場所:京都御所

即位礼及び大嘗祭の後、京都に行幸の祭、古来皇室に御縁故の深い近畿地方の各界の代表等を招いて行われる茶会です。

即位礼及び大嘗祭後賢所に親謁の儀
そくいれいおよびだいじょうさいごかしこどころにしんえつのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)12月4日(水)
  • 場所:賢所

即位礼及び大嘗祭の後、賢所に天皇が拝礼される儀式です。

即位礼及び大嘗祭後皇霊殿神殿に親謁の儀
そくいれいおよびだいじょうさいごこうれいでんしんでんにしんえつのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)12月4日(水)
  • 場所:皇霊殿・神殿

即位礼及び大嘗祭の後、皇霊殿及び神殿に天皇が拝礼される儀式です。

即位礼及び大嘗祭後賢所御神楽の儀
そくいれいおよびだいじょうさいごかしこどころみかぐらのぎ
(皇室行事)

  • 日付:元年(2019年)12月4日(水)
  • 場所:賢所

即位礼及び大嘗祭の後、賢所に御神楽を奏する儀式です。

立皇嗣の礼
りっこうしのれい
(国事行為)

  • 日付:2年(2020年)4月19日(日)
  • 場所:宮中

文仁親王殿下が皇嗣となられたことを広く国民に明らかにする儀式です。

天皇陛下のお言葉と国民代表の辞

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即位後朝見の儀における天皇陛下のお言葉

日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより、ここに皇位を継承しました。

この身に負った重責を思うと粛然たる思いがします。

顧みれば、上皇陛下には御即位より、三十年以上の長きにわたり、世界の平和と国民の幸せを願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その強い御心を御自身のお姿でお示しになりつつ、一つ一つのお務めに真摯に取り組んでこられました。上皇陛下がお示しになった象徴としてのお姿に心からの敬意と感謝を申し上げます。

ここに、皇位を継承するに当たり、上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し、また、歴代の天皇のなさりようを心にとどめ、自己の研鑽に励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します。

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即位後朝見の儀における国民代表の辞(安倍晋三首相)

謹んで申し上げます。天皇陛下におかれましては、本日、皇位を継承されました。国民を挙げて心からお慶び申し上げます。

ここに、英邁なる天皇陛下から、上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し、日本国憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たされるとともに、国民の幸せと国の一層の発展、世界の平和を切に希望するとのおことばを賜りました。

私たちは、天皇陛下を国及び国民統合の象徴と仰ぎ、激動する国際情勢の中で、平和で、希望に満ちあふれ、誇りある日本の輝かしい未来、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ時代を、創り上げていく決意であります。

ここに、令和の御代(みよ)の平安と、皇室の弥栄(いやさか)をお祈り申し上げます。

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衆参両院議長の謹話

大島衆議院議長

新たな御代の始まりをことほぎ、謹んでおよろこび申し上げます。新しい天皇陛下を仰ぎ、私たちは、我が国の長い歴史に思いを致しつつ、世界の全ての人々と相携えながら、自らの手で平和で幸せな新時代をつくり上げるべく決意を新たにするものであります。

令和の御代が、新元号の由来となった故事の情景のごとく、物心両面とも豊かで、和らぎがあり、活気に満ちあふれたものとして幾久しく続きますよう衷心よりお祈りいたします。

伊達参議院議長

国民ひとしくよろこびに堪えないところであります。この度の御即位と『令和』の幕開けに際し、長きにわたり築き上げられた我が国の歴史に改めて思いを致しつつ、戦争のない平和な時代が続き、国民の暮らしが豊かで幸福なものとなるよう決意を新たにするものであります。天皇皇后両陛下のますますのご健勝と皇室のいやさかをお祈り申し上げます。

新元号『令和(れいわ・Reiwa)』

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提案者

不明

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出展

万葉集 巻五の「梅花謌卅二首并序(梅花の歌 三十二首、并せて序)」にある一文

題詞

梅花歌卅二首[并序] / 天平二年正月十三日 萃于帥老之宅 申宴會也 于時初春月 氣淑風 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香 加以 曙嶺移雲 松掛羅而傾盖 夕岫結霧 鳥封縠而迷林 庭舞新蝶 空歸故鴈 於是盖天坐地 <促>膝飛觴 忘言一室之裏 開衿煙霞之外 淡然自放 快然自足 若非翰苑何以攄情 詩紀落梅之篇 古今夫何異矣 宜賦園梅聊成短詠

原文

于時、初春月、氣淑風、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香。

書き下し文

(とき)に、初春(しよしゆん)(れいげつ)にして、()()(かぜ)(やはら)ぎ、(うめ)鏡前(きやうぜん)()(ひら)き、(らん)珮後(はいご)(かう)(かをら)す。

現代日本語訳の一例

時は初春(しょしゅん)()月(※この場合『令』は“物事のつやがあるように美しい”の意)であり、空気は美しく、風は和やかで、梅は鏡の前の美人が白粉(おしろい)で装うように花咲き、蘭は身を飾る(ころも)(まと)(こう)のように(かお)らせる。

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意味

人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ

Beautiful Harmony(美しい調和)

称号

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皇嗣(こうし)

皇室典範第三条
皇嗣に、精神若しくは身体の不治の重患があり、又は重大な事故があるときは、皇室会議の議により、前條に定める順序に從つて、皇位継承の順序を変えることができる。
皇室典範第四条
天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する。
皇室典範第八条
皇嗣たる皇子を皇太子という。皇太子のないときは、皇嗣たる皇孫を皇太孫という。

祝日

皇室典範特例法を踏まえ、天皇の即位に際し、国民こぞって祝意を表するため、即位の日及び即位礼正殿の儀が行われる日を休日(祝日の扱い)とする。

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剣璽等継承の儀(ご即位の日)

5月1日(水)

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即位礼正殿の儀(即位の礼の日)

10月22日(火)

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天皇誕生日(天長節)は?

第126代天皇陛下の直近の誕生日は新元号2年(2020年)2月23日(日)となる。そのため、新元号元年(2019年)は、昭和23年(1948年)の祝日法施行以来はじめて天皇誕生日の無い年となる。

KJインプレッションズ〜所感〜

この記事では「日本人として知っておきたい即位の儀式」についてまとめました。

先述の通り、日本国憲法下において初めての譲位による皇位継承となるため、皇太子殿下即位の儀式については様々な議論があります。

例えば「退位礼正殿の儀」から「剣璽等継承の儀」までの空白となる時間をどのように解釈するのか?や3日間行われる「賢所の儀」を終える前に「即位後朝見の儀」を行うことの是非などです。

そうした議論は専門家の方に委ねるとして、自分のような一般国民はまずどのような儀式がいつどのような場所で行われるのか、知ることが大切です。

この記事が、その一助となれば大変光栄です。

これまで、皇居に京都御所、神宮(内宮・外宮)、熱田神宮などの皇室ゆかりの地を訪ね、日本神話にまつわる書を拝読するなどしてきましたが、まだまだ知らないことやわからないことだらけです。

自分自身もこの記事の作成を通して知識を育み、今後も更新していきたいと思っております。