昨年、日本人初の主要4団体統一王者となった井上尚弥選手は、2023年1月にバンタム級王座返上と1階級上のスーパーバンタム級への転向を発表。
スーパーバンタム級初戦の対戦相手は、WBC・WBO世界スーパーバンタム級統一王者にして階級最強の呼び声高い、スティーブン・フルトン選手に決定しました。24戦24勝(21KO)と圧倒的な戦績を誇る井上尚弥選手に対し、フルトン選手も21戦21勝(8KO)。全盛期の無敗ファイター同士の対戦は掛け値なしの軽量級ビッグマッチです。
バンタム級を圧倒的な強さで制した井上尚弥選手は、果たしてスーパーバンタム級でもKOの山を築くことができるのか?モンスターの新たな挑戦がここから始まります。
この記事では、世界中のボクシングファンが注目する「スティーブン・フルトンvs井上尚弥」戦を追います!
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Table of Contents
世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
スティーブン・フルトン選手 vs 井上尚弥選手
Stephen Fulton Jr. vs Naoya Inoue
日程・会場
- 2023年7月25日 火曜日
- WBC・WBO世界スーパーバンダム級タイトルマッチ
- WBC&WBO王者:スティーブン・フルトン(米) vs 井上尚弥(大橋)
- 東京・有明アリーナ
試合開始時間は分かり次第お伝えします!
無料生配信:Lemino(レミノ)
配信・試合開始
- 2023年7月25日 火曜日 放送開始
- メインイベント未定
出演
- 実況:
鈴木健アナウンサー(日本テレビ)
赤平大アナウンサー(フリー)
中野玄アナウンサー(VOICE ON) - 解説:
西岡利晃氏(元WBC世界スーパーバンタム級王者)
長谷川穂積氏(元世界3階級制覇王者)
畑山隆則氏(元世界2階級制覇王者)
村田諒太氏(元WBA世界ミドル級スーパー王者) - ラウンドガール:未発表
地上波テレビ放送:無し
- フジテレビ放映予定無し
選手データ
井上尚弥(30歳=大橋)
- 生年月日:1993年4月10日
- 出身:神奈川県座間市
- 身長:165cm
- リーチ:171cm
- 血液型:A型
- アマ戦績:75勝6敗
2011年プレジデント杯優勝
2011年世界選手権出場 - プロ戦績:24勝21KO
WBC世界ライトフライ級王座
WBO世界スーパーフライ級王座
世界バンタム級主要4団体統一王者
リングマガジン世界バンタム級王座
世界3階級制覇王者
WBSSバンタム級初代王者 - KO率:87.5%
- スタイル:オーソドックス
- ニックネーム:Monster(モンスター/怪物)
スティーブン・フルトン(29歳=アメリカ)
- 生年月日:1994年7月17日
- 出身:アメリカ合衆国・ペンシルベニア州・フィラデルフィア
- 身長:169cm
- リーチ:179cm
- アマ戦績:75勝15敗
- プロ戦績:21勝8KO
WBOインターコンチネンタルスーパーバンタム級王座
WBC世界スーパーバンタム級王座
WBO世界スーパーバンタム級王座 - KO率:38.1%
- スタイル:オーソドックス
- ニックネーム:Cool Boy Steph(クールボーイ・ステフ)
世界スーパーバンタム級現役王者
WBA:マーロン・タパレス(比)
WBC:スティーブン・フルトン(米=V1)
IBF:マーロン・タパレス(比)
WBO:スティーブン・フルトン(米=V2)
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記者会見(2023.3.6@グランドハイアット東京ホテル)
井上尚弥選手
「本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。フルトン選手との試合をここ日本でできることはどれだけの方々にご尽力いただき、どれだけ凄いことか。結果で返したい。過去最大のトレーニングを積んで挑みたいと思います。チャンピオンのフルトン選手は自分のボクシングを持っている。そこをどう攻略していくか。突破口を見つけたい。5月7日、皆さんぜひ楽しみにしていてください」
――(フルトン選手のビデオメッセージを見て)
「互いにいい状態でいいパフォーマンスができると確信しました。そこに突き進むだけだなと」
――5月7日に世界戦が決まりました。今の率直な気持ちを教えて下さい
「ようやく正式発表できてほっとしている。スーパーバンタム級になると、自分自身への挑戦。しっかりと仕上げて最高の結果を出すだけだと思います。
――早くみんなの前で言いたかったのでは?
「そうですね。階級を上げていきなりこういうビッグマッチができるのはモチベーションが上がる。ファンの皆さんも楽しみなカード。こうして発表できてよかった。」
――フルトン選手の印象は?
「身長、リーチともに自分よりある選手。印象は皆さんと同じだけど、ジャブをついて距離をとって判定で勝つ選手。そういう選手ほど倒すのは難しい。今回は勝ちに徹する戦いをしたい」
――試合のテーマ、見てほしい部分はどこですか?
「スーパーバンタム級は1.8キロ増しますけど、そこでしっかりとした安定感を見せられると思う。プラスされたパワーをスピードを落とさず出すので、そういったところを見てほしい」
――相手が統一王者で、久しぶりに井上選手が無冠となります。今までとは逆の立場ですがいかがですか?
「久々にベルトを持たずに対戦だが、自分の中ではバンダム級で戦ってる間でも、常にチャレンジ精神を忘れずにどんどん来た。気持ちとしては変わらずに挑める」
――4月10日に誕生日を迎えて、30歳で初めての世界戦になります。どういったところを見せたいですか?
「節目の試合というか、30となると気持ち的にも何かしらの変化があるんじゃないかなと感じることがある。ですが、まだまだ30という気持ちで挑みたい」
――転級初戦でテスト的な試合を挟まずに今1番強いと言われている相手と対戦します
「スーパーバンタム級の体は多分作れていると思うので、その階級の強い選手とやりたいなっていうのは、自分の希望です。スーパーバンタム級であればテストマッチはいらないんじゃないかなという決断です」
――自己分析してフルトンに自らが勝っている点は?
「パワーでは負けていないかな。スピードも、一瞬のスピードは自分の方が上だなと思う。ゲームプラン、戦術などは戦ってみないと分からない部分が多い」
――過去最高のモチベーションがどうグレードアップに繋がるのでしょうか?
「自分自身を信じる気持ちでやるしかないが、過去に階級を上げて『ここぞ』という試合は物凄く良い試合ができている。それがモチベーションの生み出すパワーかな、と思います。試合当日、自分自身に期待して挑みたいですね」
――先日フルトンの映像を見て気付いた点があると仰っていました。どういうこうところにチャンスがあると考えていますか?
「チャンスは接近戦でも離れていても作れるとは思っている。どちらでも対応できるように準備は進めていきたい」
――どういう決着にしたいですか?
「どの試合に関しても、判定までもつれ込むイメージは持って準備をしている。倒せるタイミングがあれば倒しにいくが、それ以外ではしっかりポイントを重ねていくことがまず重要。どちらでも対応できるように準備をしていくつもりです」
――毎回、階級を上げた時は強敵と対戦しています。今回、相対的に不安や拮抗具合は過去と比べてどうでしょうか?
「毎回階級を上げる時は不安は付きまとうものです。今回はライトフライ級から上げてきて少し自分の骨格、体格をオーバーしていく階級だなと思っています。そういったところの不安は少しありますが『それでもやれるんだ』というところを見せたいです」
――4階級制覇への思い、複数階級の4団体統一への今の気持ちをお聞かせください。
「4階級制覇や2階級の4団体制覇は、今はそれほど気にしていないです。今はもう、フルトンに勝つということだけを考えて毎日過ごしています」
――久しぶりに地元といえる横浜での試合となります。
「正直、横浜アリーナでやると言われた時に、自分の中でも横浜でできるうれしさがあった。日本全国そうですけど、皆さんで盛り上がっていただけたらいいなと思います」
スティーブン・フルトン選手
――今回の対戦が決まってどのように感じていますか?
「最高の気分だよ。素晴らしい対戦相手とリングに戻れるし、戦う準備は出来ている。素晴らしい気分だよ」
――日本での試合は初めてだと思いますが、不安はないですか?
「心配は全くありません。ただ、リング上で自分の能力を世界に示し、日本で素晴らしい経験とパフォーマンスをしたいだけです」
――井上選手がスーパーバンタムに上げると知って、対戦を熱望したという報道がありましたが本当ですか?
「そうですね、今まで多くのボクシングファンから『あの選手との対戦を避けている』『あの人から逃げている」という声をたくさん言われてきたので、そうでないことを証明するためにも井上尚弥との対戦を熱望していました。それに私はチャレンジすることや、興奮できるような試合をするのが好きなのです。だから、井上尚弥と対戦出来るのであれば断る理由はありません。P4Pのトップの井上と統一王者の私との対戦。これは素晴らしい戦いだ」
――井上尚弥選手についてどのような選手だと思うか?またどんな試合展開になると予想しますか?
「彼は偉大なファイターだ。3階級制覇チャンピオンで元4団体統一王者。文句のつけようがない。試合の展開としては、お互いがゲームプランを持って試合に臨み、自分らの仕事をする。そして私が勝者としてリングを降りることになるでしょう。私はどんな相手にも対応出来て勝てると思っています」
――無敗同士の戦いとなりますが、勝敗は何ラウンドで決着がつくと思いますか?
「ラウンド数は重要ではない。重要なことは、リング上での戦いでどう対応して調整できるかです。ラウンド数は関係ないと思っています」
――日本のボクシングファンと、井上尚弥選手にメッセージをお願いします。
「私を応援してくださってるみなさん、この試合を実現させてくれた皆さん、ありがとうございます。素晴らしいショーを目撃する準備をしておいてください。井上選手には特にコメントはありませんが、彼は最高の状態で勝利を信じてリングに上がってくると思いますが、それは私も同じです。5月7日を楽しみにしています」
試合延期報告(2023.3.22@SNS)
ご報告 pic.twitter.com/4Etu01KoCz
— 井上尚弥 Naoya Inoue (@naoyainoue_410) March 22, 2023
延期とさせていただいていたWBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチが7月25日(火)有明アリーナで決定しました。
延期を受け入れてくれたフルトン陣営、各関係者に感謝をして最高の準備と最高の試合を約束します!
そして必ず勝ちに行きます。
応援よろしくお願いします。
井上尚弥
— 井上尚弥 Naoya Inoue (@naoyainoue_410) March 29, 2023
試合予想
勝負の鍵を握るのは、スピードと耐久性になると見ます。個人的には1ラウンド目から慎重に距離を測りながら様子を見る尚弥選手が、出入りのスピードでフルトン選手を圧倒するでしょう。フルトン選手も驚く筈です。
2ラウンドには尚弥選手のジャブのハンドスピードに手を焼くフルトン選手の右ボディが開いたところへ、スーパーバンタム仕様となった破壊的な左フックが炸裂。そのまま早期KO決着という流れを予想しています。
本当に楽しみな一戦です!
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