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村田諒太 vs スティーブン・バトラー
Ryota Murata vs Steven Butler
日程・会場
- 2019年12月23日 月曜日
- WBA世界ミドル級タイトルマッチ
- 王者:村田諒太(帝拳)vs同級WBA9位、WBO1位、WBC4位、IBF8位:スティーブン・バトラー(カナダ)
- 横浜アリーナ
チケット:未定
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テレビ生中継:フジテレビ
放送日時
2019年12月23日 月曜日 20:00〜
ゲスト
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解説
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スペシャルゲスト
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MC
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実況
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記者会見(2019.10.16@ホテルグランドパレス)
コメント
王者:村田諒太選手(帝拳)
「本日はお集まり頂きありがとうございます。そしてこうして出席してくれたバトラー選手にも感謝したいと思いますし、この試合を組んでくれた帝拳プロモーションの皆さんに感謝したいです。ありきたりな言葉ですけど、ベストを尽くします。この前の試合で凄く良い評判をもらいましたけど、ここで満足しているかというとそうではなくて、まだ僕自身ボクサーとしてもっとやりたいこととか叶えたい夢があるので楽しみにしていてください」
ーー挑戦者は?
「WBOではランキング1位で指名挑戦権を持つ、評価された選手だと思いますので彼に勝つことが自分の評価を上げてくれると思いますし、そういう試合にしたいと思っています。」
ーー前回のブラント戦と比較して?
「もちろん相手も違うし、タイトルも獲り返しての試合ですし、前の試合とは状況も違います、色々な面で違うんですが、自分自身が良い試合をしていた時はどうだったかというと、やっぱりモチベーションが凄く高かったんで、ではそのモチベーションをどう持って行くかというのが僕の中で大事だと思っているので、綺麗ごとじゃ結局モチベーションなんか上がらなくて、自分自身の気持ちに本気、正直になってその気持ちで戦わなくてはいけない。ではどうやったら自分の気持ちに正直になれる、どう表現したら自分の気持ちを正直に表せるかというと、やはり日本人のプロボクサーとしての、もしかしたらある程度の名声を頂いたらだと思うんです。じゃ僕がそうかというとまったくそうではなくて、それを目指したいという気持ちが僕の中にあるので、それが正直なモチベーションになると思っているし、その気持ちを持ってこの試合に臨みたいと思います」
ーー挑戦者の映像を見たことはありますか?
「この試合の話を聞いた時に少し見ました。非常に好戦的で若くて勢いのある選手だなという印象です。自分のスタイルは前回の試合で確立できたと思っていますので基本的にはああいう戦い方になると思っています」
ーー挑戦者の印象について
「スーパーウェルター級から上がってきた選手と聞いていて、もう少し小さいと思っていましたが僕と同じくらいですね。ニックネームが”Bang Bang”というだけあって好戦的でやんちゃそうなイメージを持っていましたが、ちょっと違いました。人となり?そうですね…肌質が若いですね(笑)次を考えてもしょうがないので、試合までの2ヶ月間で心と身体を作っていきます」
ーー挑戦者はKO率が非常に高く、過去最強の破壊力を持つのでは?
「パンチ力は実際に受けてみないと分からないです。KO率が高いからといって恐怖心は無いですね。キャリアは実際に誰と戦っているか、誰に勝ったかが大事だと思っています」
ーー試合は噛み合う展開になるという声も大きいが?
「僕自身もそう思います。こっちのプレッシャーが強かったら相手は浮足立つだろうし」
ーー前回は負けたら引退の気持ちだった。今回も?
「負けたらダメ。負けたら、誰が僕にチャンスをくれますか?一度勝てばオマケがつくという訳でもない。どの試合でも負ければ引退と常に思っています」
ーー試合までの調整は?
「スパーリングはこれから。早くやりたいです」
挑戦者:スティーブン・バトラー選手(カナダ)
「まず最初に私のプロモーターであるカミーユ・エステファン、アイ・オブ・ザ・タイガー・マネージメント、ゴールデンボーイ・プロモーションズが私のことを信頼し、この試合を組んでくれたことに感謝したいと思います。そして村田選手、そして村田選手のチーム、本田会長にも御礼を申し上げたいと思います。日本のファンの皆さま、こんにちは。この試合に向けて準備をしっかりと整えて戦い、戦争を起こすつもりで日本に来ます。負けるつもりはありません。12月23日は楽しみにしていてください」
「これは自分にとってのドリーム・マッチかもしれませんけど私はただ夢を見る男ではありません、その夢を叶えるために挑みます。そしてそれに見合う努力もしてきました。チャンスは与えられたと思っているので、これが番狂わせと言われようとも勝利を勝ち取りたいと思っています」
「村田選手とこうして直接顔を合わせても大変素晴らしいボクサーだという印象は変わりません。オリンピックの金メダリストであるということも大変素晴らしい功績だと思いますし、現在世界チャンピオンであることにはちゃんとした理由があると思います。しかしそうしたパワー、彼の持っているもの全てを上回らなければいけないとも思っています」
ーーアウェーについて
「そうした環境の変化について不安はありません。自分の考えもしっかり試合に向けて集中力を高めていますし、今現在もトレーニング・キャンプ中とあって今回1日だけの滞在となりましたが、こうして温かく迎えて頂けたことも含めて安心しています。日本という国も好きですし、12月が楽しみです」
「非常に厳しい試合になることは十分承知していますが、私の持っている目標、野望を叶えるにはとても大事な試合になると思っています。プライベートでは家族も居ます、家族の食卓に食事を並べるためにも自分は家族を養って行かなくてはいけないとも思っていますのでそういった意味でも大事な試合になると思っています。トレーニング・キャンプでは200%に仕上げて12月23日に挑みたいと思っています」
予備検診(未定)
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調印式(未定)
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前日計量(未定)
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試合結果
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試合動画
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コメント
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関係者コメント
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KJプレビュー(2019.10.16)
WBA世界ミドル級正規王者である村田諒太選手の初防衛戦がようやく決まった。
対戦相手はWBA同級9位のスティーブン・バトラー選手(カナダ)である。28勝1敗1分のキャリアのうち24勝がKO決着で、実にKO率80%を誇るハードパンチャーだ。WBOで1位にランクされているバトラー選手は、元WBO&WBA世界スーパーウェルター級王者で、WBO世界ミドル級王座を2度防衛している28戦無敗の2階級制覇王者デメトリアス・アンドラーデ選手(米国)への指名挑戦権を持っていた。しかし「村田の方が私に分がある」と考えて照準を変更した。両王者を比較しての選択とは、随分と良い立場である。
舐められた形となる村田選手だが、全く意に介していない様子…というよりも、この試合に対するモチベーションを上げることができていないように見受けられた。無理もない。当初は6階級制覇王者マニー・パッキャオ選手(フィリピン)から大番狂わせを演じる判定勝利でWBO世界ウェルター級のタイトルを奪取したジェフ・ホーン選手(豪州)にターゲットを絞り、交渉は順調に進んでいた。しかし、ホーン選手が前哨戦となる試合でまさかのKO負けを喫し、対戦候補選定は白紙に戻ってしまった。
現在、村田選手が対戦相手に求めるものは「勝てば自分の評価をわかりやすく高めてくれる相手」という非常にシンプルなものだ。しかし、世界で最も層の厚いミドル級戦線では思い通りにマッチメイクすることが難しいだけに「パッキャオに勝った男」ホーン選手との対戦は村田選手にとって非常に魅力的な対戦相手だったに違いない。それが、各団体でランク上位につけているとはいえ世界的には無名に近いバトラー選手に代わったのだから、村田選手にとって物足りない相手だと感じるのも仕方ないところだろう。
しかもこの試合の後、村田選手は前戦の契約の都合によって再びロブ・ブラント選手と拳を交えることが内定しているという話だ。村田選手の言う「Top of Topに挑戦」するためには少なくとも2試合を完勝しなければならないということである。自分の望むことができない状況が続く中でモチベーションを維持することは一般社会にあっても難しいのだから、より多くを犠牲にして戦うボクサーにとっては至難の業なのだろう。
とは言え、まずは目の前の試合に集中しなければロブ・ブラント初戦の如く、容易に足許を掬われてしまいかねない。そのことは村田選手もよく理解しているようで、モチベーションを高めるべく努力を尽くしているようなので、そこは何かを掴んでくれることを期待するしかない。
村田選手と親交の深い井上尚弥選手も、WBSSに出場するまではマッチメイクに相当苦しんできたのである。そんな尚弥選手が、世界中の注目するWBSSファイナルの舞台で、世界屈指のビッグネームであるノニト・ドネア選手と戦い、見事な勝利を収める姿を目の当たりにする筈。「これを乗り越えて、俺もあんな舞台に立つ」そう決意を固めてくれることを願いたい。
話を試合の予想に移そう。バトラー選手のファイトスタイルは、長いリーチを生かした左ジャブから、ラフに右を振り回すタイプの右ボクサーファイターとのことだ。フィニッシュブローである右ストレートはKO率80%を誇る強力な武器ではあるものの、倒した相手の中に名だたる猛者はいないようだ。
インパクトのあるオフェンスの特徴とは裏腹に、レコードの1敗がTKO負けであることや、直近の試合で2度のダウンを喫していることからもディフェンスの技術はあまり高くないことが窺え、打たれ弱さも感じられる。逆に言えば、そこから結果を覆すほどの攻撃力を持っていると言うこともできる。いずれにしても積極的な攻撃に活路を見出すタイプのボクサーなのだろう。
「足を使うバトラー選手」と「それを追う村田選手」という展開になることは間違いない。村田選手としては、前戦で見せた「重心を低く保って少し強引でも前へ出てパンチを出し続ける」超攻撃的スタイルをしっかりと確立することが重要だ。あのスタイルは足を使ったアウトボクシングへの対策になるだけでなく、インファイトでも相手の攻撃の威力を減少させる効果も期待できる。
村田選手に課題があるとすれば、距離が詰まった時に繰り出すパンチの種類だろう。ボディーブローは良いものを持っているので、ショートフックやアッパーカットが欲しいところだ。ここで当たるパンチが無くなると村田選手は考えてしまい、手数が出なくなる。打開策となるパンチは準備しておいてほしい。
あとはバトラー選手の「伸び代をどれだけ見込むか」が勝敗を左右する鍵となるだろう。ロブ・ブラント選手との初戦では、村田陣営の読みが完全に甘過ぎた。チャンスの少ないミドル級戦線。挑戦者は死に物狂いでトレーニングを積んでベルトを獲りに来る。前戦における村田選手もまたそうだった筈だ。バトラー選手も大化けしてリングに立つ可能性はあるだろう。決して受け身にならず、より完璧なボクサーへと進化したバトラー選手に挑戦する気持ちで自身も進化を遂げてほしい。
バトラー選手に限らず、次に対戦するブラント選手もまた「打倒ムラタ」を胸に秘めて進化し続けているだろう。試合の勝敗はボクシングキャリアの中間採点でしかない。一度勝っていようが、精神的に燃えようが燃えまいが、進化のペースを鈍らせれば次の試合で負ける。単純な自然の摂理である。
「村田選手はモチベーションを言い訳に怠けた」と思われたくなければ、観る者全てに対して「カネロ選手やゴロフキン選手を倒せるのは村田選手しかいない!」「ブラント選手と再戦している場合じゃない!」「ムラタは危険だ!戦いたくない!」「ムラタは金になる!」と思わせるほど圧巻の試合を披露するしかない。村田選手はそれを期待しても良い資質を持つボクサーだ。
全ては村田諒太という男次第である。
ところが、不可解判定による世界王座獲得失敗と初黒星。2度目の挑戦で悲願の世界チャンピオンとなり、勝てばゴロフキン選手とのメガマッチが内定する中、V2戦で無名のロブ・ブラント選手にまさかの王座陥落…。
そして今年4月、ジェットコースターのように天国と地獄を交互に味わってきた村田選手が、ボクシング人生を賭けたブラント選手との再戦で見事な勝利を収めて王座に返り咲きを果たしました。
再びメガマッチへ歩み始めた村田選手の次なる敵は、各団体で上位にランクされる”KO率80%男”です。強打を武器にKOの山を築く若き最強挑戦者を相手に、村田選手はどう対峙するのでしょうか!?注目の一戦です!
この記事では、村田諒太選手の年末決戦を追います!