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Table of Contents
松本零士(まつもとれいじ)
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1938年1月25日、福岡県久留米市生まれ
東京都練馬区在住(練馬区名誉区民)
血液型はB型1954年:「蜜蜂の冒険」で漫画家デビュー
1972年:「男おいどん」で講談社出版文化賞受賞
1977年:「銀河鉄道999」「『戦場まんが』シリーズ」で小学館漫画賞受賞
2001年:紫綬褒章受賞
2010年:旭日小綬章受賞
2012年:フランス芸術文化勲章シュバリエ受賞宝塚大学教授、京都産業大学客員教授、デジタルハリウッド大学特任教授を歴任。漫画家の牧美也子と24歳で結婚。 早稲田大学大学院教授で元三菱重工業長崎研究所主管の松本將は実弟。代表作に『銀河鉄道999』など。SF漫画作家として知られるが、少女漫画、戦争もの、動物ものなど様々なジャンルの漫画を描いている。 アニメ製作にも積極的に関わり、1970年代半ばから1980年代にかけては松本アニメブームを巻き起こした。
漫画界のレジェンド『松本零士展』@福井市美術館 アートラボふくい
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開催概要
漫画、アニメ界の巨匠、松本零士(1938年‐)は宇宙や未来を舞台にしたSF作品を数多く手掛け、私たちに夢とロマンを与え続けています。
松本は、6歳の頃から漫画を描き始め、1954(昭和28)年に「蜜蜂の冒険」で第1回新人王受賞作として「漫画少年」に掲載され、漫画家としてデビューします。1971年から「少年マガジン」に連載した「男おいどん」が人気作となり講談社出版文化賞を受賞し、その後「宇宙戦艦ヤマト」の制作に携わり、代表作である「銀河鉄道999」や「1000年女王」などの名作を次々と発表します。それらの作品をアニメ化することによって1970年代半ばから80年代にかけてアニメブームを巻き起こし、海外でも放送され人気を博するなど、クールジャパンに繋がる大きな礎を築きました。
本展では、松本零士の直筆の漫画原稿やアニメのセル画、立体模型などを展示し、漫画やアニメの分野で60年以上に渡って活躍し続けた歩みを紹介しながら、彼の創造と空想の世界観に迫ります。
会期
2018年6月2日(土曜日)〜7月8日(日曜日)
休館日
毎週月曜日
会場
福井市美術館 2階 企画展示室
開館時間
9時〜17時15分(入館は16時45分まで)※6月2日は10時開場となります。
観覧料
一般:900(800)円
高校・大学生:600(500)円
小中学生:300(200)円
※障害者手帳提示者及び付き添いの方1名は団体料金を摘要。※未就学児は無料。
主催
松本零士展実行委員会(福井市美術館、福井テレビ)
特別協力
零時社
協力
アートスペース、青幻舎プロモーション
後援
福井県、福井県教育委員会、福井市、福井市教育委員会、福井新聞社、FM福井
展示会の様子
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会場入り口では松本先生の等身大パネルがお出迎え。
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「銀河鉄道999」や「宇宙戦艦ヤマト」の作者としてだけではなく、漫画界全体に多大な貢献をされていることがわかる企画展です。
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展示を見ると、ここに書かれる略歴は「省略され過ぎ!」とツッこみたくなるでしょう。
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展示の一部。
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精巧に再現されたヤマトのプラモデルもディスプレイされています。
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代表作「男おいどん」「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテンハーロック」「1000年女王」などの原画を中心に400点以上が展示されています。
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個性あふれる魅力的なキャラクターや、迫力と緻密さを兼ね備えるメカなど、松本先生の作品を存分に満喫できます。
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制作資料やレアアイテムなど、ここでしか見られない貴重な展示ばかり。
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連載当時のものから最新ものまで、時代を超えて愛されている証がここにあります。
関連イベント
展覧会の開催期間中、松本零士氏ご本人が来館されるほか、様々なイベントの開催を予定しています。
松本零士 来館イベント
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トークショー
[日時]6月10日(日曜日)13時30分から ※開場は12時30分
[会場]美術館 3階 講堂
[定員]先着80名
[参加費]無料。ただし当日の展覧会観覧券とトークショー整理券が必要です。
※当日の11時から整理券を、美術館1階エントランスロビーにて配布します(お1人様1枚、先着順)
サイン会
[日時]6月10日(日曜日)15時から(予定) ※開場はトークショー終了後、準備出来次第
[会場]美術館 3階 講堂
[定員]先着 100名
[参加費]無料。ただし当日の展覧会観覧券とサイン会整理券が必要です。
※当日の10時から整理券を、美術館1階エントランスロビーの図録販売コーナーにて、図録購入者を対象に配布します(お1人様1枚、先着順)
826aska のエレクトーンコンサート
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[日時]6月17日(日曜日)14時から ※開場は13時30分
[会場]美術館 3階 講堂
[定員]先着 80名
[参加費]無料。ただし、当日の展覧会観覧券が必要です。
826aska(ハチニロクアスカ)
生年月日:2002年8月26日
星座:乙女座
血液型:A型
出身地:福井県鯖江市
5歳からピアノを習い始め、8歳からエレクトーンを同時に習う。
動画投稿サイト「Youtube」に自身のエレクトーンの演奏動画をアップしている。
2016年1月、STAR WARSの演奏がきっかけで人気が上昇。
TV番組でも取り上げられ、メディアやイベントでも活躍した福井県在住、
現在高校2年生のエレクトーン奏者。
オリジナルアニメ「THE COCKPIT」上映(短編3本)
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[日時]6月9日(土曜日)、7月7日(土曜日)13時30分から
[会場]美術館 3階 講堂
[参加費]無料。ただし、当日の展覧会観覧券が必要です。
ミニ新幹線に乗車してみよう!
[運行日時]6月30日(土曜日)、7月1日(日曜日)10時から16時30分 ※12時から13時は運休
[出発地]美術館 1階 子どもアトリエ・ステーション [行先]トレーダー分岐点(美術館 1階 エントランス・エレベーター前)
[乗車賃]100円(1回) ※展覧会観覧券をお持ちの方は無料。未就学児の方は保護者の観覧券をご利用ください。
作品解説会
[日時]6月3日(日曜日)、16日(土曜日)、23日(土曜日)各日14時から
[会場]美術館 3階 講堂
[参加費]無料。ただし当日の展覧会観覧券が必要です。
KJインプレッション
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快晴を期待していましたが生憎の曇り空。
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建築家・黒川紀章氏が手がけた福井市美術館。
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中では松本先生の等身大パネルがお出迎え。
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サイン会の整理券は既に満員。そしてトークショーの整理券を求める列も配布2時間前にしてご覧の長蛇。そして整理券の番号は80/80番!
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物販コーナー。「宇宙戦艦ヤマト」のポスターです。
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老若男女を問わず、多くの方がグッズを求めて大賑わい。
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原画の販売もあります。最高50万円のものまで。
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中学時代の自分の心に突き刺さった言葉「時間は夢を裏切らない」が刻まれた作品。購入する資金も展示する場所もありません。
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コースターだけ購入しました。
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記念撮影スポット。
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メトロ劇場のポスターセレクション。
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こういう仕様書に萌えます。
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美術館の至る所にメーテルがいます。
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P’s cafeさんにて昼食。
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バターチキンカレー ¥800
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なかなか美味しいです。
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寝不足の身体に沁みます。
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松本先生のトークショー。昨日、パリから帰国したばかりだそうです。トークの内容はご自身の足跡を辿る話だけでなく、近い将来から未来の話まで。正直、これほどまだまだ先を見られている方だとは思っておりませんでした。尊敬を新たにしました。
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入り口では松本先生の等身大パネル再び。先ほどは貴重な話を聞かせていただきありがとうございました。
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会場内は撮影禁止。第2会場を出るとメーテルと鉄郎が迎えてくれます。
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そしてキャプテン・ハーロックとクイーン・エメラルダス。
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ハーロック。松本作品を代表するイケメン。
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エメラルダス。トチローさんもいると良かったです。
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車掌さんとメーテルになりきることもできます。
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撮影スポット。誰でも作品の一部になることができます。
自分が松本零士先生の作品に出会ったのは、中学校を卒業後の春休みだった。「名作とされる漫画を読みたい」と近所の古本屋さんで購入した2つの作品。1つは「あしたのジョー」、そしてもう1つが「銀河鉄道999」だった。
「銀河鉄道999」が連載開始されたのは1977年。自分が生まれるよりも2年早いこの作品を、当然ながらリアルタイムで読むことはできなかった。けれども、物心ついた頃にはアニメが再放送されており、それを食い入るように観ていた。けれども、最初から最後まで欠かさず観ることはできておらず、鉄郎とメーテルの旅の目的も結末も知らないまま、中学を卒業するまでになっていたのだ。
長い受験勉強から解放されて食い入るように読み耽った2つの作品は、まるで乾いたスポンジを濡らすかのように、あっという間に心を潤していった。
「あしたのジョー」から”男の生き様”を学んだのに対して、「銀河鉄道999」からは”人生”を学んだように思う。壮大な夢やロマンだけではなく、人間の愚かさや弱さ、孤独、経済格差など、この世の不条理を題材にしたエピソードが多く、無意識ながらに人生訓を感じ取りながら読み進めていったことは記憶に新しい。
そして、女性と機械(メカ)である。メーテルをはじめとする女性キャラクター達は、思春期の自分が想像していた生き物とは異なり、より知的で感情的、より複雑な思考、そしてより魅力的なものだった。メーテルの持つ美しさと影、完全さと不完全さは、当時の自分を大いに魅了した。
また、銀河超特急999号を含む様々な機械(メカ)は、作品の題材にも連動して実在するかのごとく非常に精巧に描かれており、ソフトな「女性」の対極にあるハードな「機械」の質感は、この作品に夢中となる大きな要素の一つだった。
そうして「松本零士の世界」と出会い、引き込まれていってからは、「宇宙戦艦ヤマト」や「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」「セクサロイド」などの作品を追っていった。
あれから23年。こうして松本先生を生で拝見し、お話を聞けたことは非常に感慨深い。と同時に、松本先生の創作意欲がまだまだ健在どころか、世界中を飛び回りながら将来に向けて色々な策を仕掛けておられる姿には、思わず驚愕してしまった。日米仏合作で映画のプロジェクトも進行中なのだとか。そして、なんとか火星へ行く手段を模索し続けておられるという、想像を超えた活動ぶりをされている。本当に凄い人物である。
この企画展は、松本先生の過去と現在を回想するだけでなく、そこからまた生まれようとしている「新しい何か」を想像させる、未来に向けたものになっている。ファンの方も、興味のある方も、ぜひ機会があれば観て欲しい。
この記事では、松本先生の足跡を辿る企画展「漫画界のレジェンド『松本零士展』」について紹介します!