hideの最期の日々を旅する映画『HURRY GO ROUND』

KJ
あの衝撃の日から20年。
hide初心者の俳優・矢本悠馬がナビゲーターとして、 亡くなる直前3ヶ月間の軌跡に迫るドキュメンタリー。
最期の楽曲「HURRY GO ROUND」に秘められたメッセージとは…

hideの最期の日々を旅する映画です。ファンの方も、初心者の方も、hideの過ごした時間に触れて、hideの遺志を感じて下さい!

hide 20th Memorial Project Film「HURRY GO ROUND」
2018.5.26 Roadshow

ストーリー

あの衝撃の日から20年。なぜ彼は時代を超えても生き続けるのか。その真実に迫った究極のドキュメンタリー。

1998年5月2日hide永眠(享年33歳)。
それは、突然の訃報だった。hideという存在はどれほどまでに大きかったのだろう。東京・築地本願寺にはおよそ5万人のファンが押し寄せ、急に訪れた永遠の別れを受け入れられず、泣き崩れ、絶叫する人々が後を絶たなかった。

あれから、20年…。神奈川県三浦市にあるhideの墓は綺麗に掃除され、沢山の花に囲まれている。ファンの想いは20年経った今でも色褪せていない。

そこに一人の俳優が墓参りに訪れる。「亡くなってから20年経っている墓には到底思えない」。そう呟いたのは俳優・矢本悠馬。
「hideの印象は?」と聞くと…「当時、ニュースで人気のあったミュージシャンが亡くなったというのを何となく覚えているぐらいですかね」。
それもそのはず、矢本は現在27歳 。hideが亡くなった1998年当時は小学1年生。もちろん、hideという名前は知っているし、楽曲も数曲知ってはいるが、ファンからするとhide初心者に間違いない。

そんな矢本が気になったのは、墓石に刻まれている事実上最期の楽曲とされる「HURRY GO ROUND」の歌詞。その文字を追うと、輪廻転生を表現する言葉にも見て取れる。hideはどうやって生きて、どうして亡くなってしまったのだろう。その心を胸に矢本悠馬のhideを知るドキュメンタリーはスタートする。

hideが生まれ育った横須賀を訪れ、若きhideに触れ、保管されている大量の映像を片っ端から観まくる。hideの印象を折り紙1枚1枚に記すにつれ、矢本はhideという存在に魅了されていく。

ある日、矢本はhideが亡くなる直前のスケジュールを手に入れると、亡くなる3ヶ月前に過ごしていたのはアメリカ・ロサンゼルスであったことを知る。しかしそのスケジュールに詳細は一切書かれていない…。そこにヒントがあると確信した矢本は渡米し、当時の足跡を追うことに。亡くなる3ヶ月前のhideは何を思い、どのように過ごしていたのか?

ロサンゼルスから帰国後、矢本は、亡くなる直前hideと対峙した人々に話を聞く。hideをよく知る人々が涙ながらに語る「亡くなる数時間前の後悔」とは?

全ての鍵が揃い、今、「HURRY GO ROUND」という謎の扉が開かれる。そこにはhideが語ることの無かったメッセージが存在している。

作品情報

タイトル

HURRY GO ROUND

公開日

2018年5月26日(土)~

監督

石川智徹

ナビゲーター

矢本悠馬

出演

YOSHIKI / I.N.A. / 山崎洋一郎(ロッキング・オン・ジャパン編集長)/ ERIC WESTFALL(ロサンゼルス・レコーディングエンジニア)/ 松本裕士(株式会社ヘッドワックスオーガナイゼーション) 他

主題歌

「HURRY GO ROUND」

配給

KADOKAWA

企画・製作

UNIVERSAL CONNECT
Ⓒ2018 「HURRY GO ROUND」製作委員会

DVD & Blu-ray

2018年5月に全国公開され現在も海外でも上映されるなど、日本のみならず海を越えて感動の渦に巻き込んだ、この映画のDVD&Blu-rayが2018年12月5日にリリース!

1998年hideが突然、旅立ってから20年を数える2018年。“hide 20th Memorial Project”の一環として公開された、映画「HURRY GO ROUND」。
hideが生まれ育った横須賀、そして制作した最後の楽曲「HURRY GO ROUND」が生まれた地であり、旅立つ3ヶ月前にまで滞在していたアメリカ・ロサンゼルスなど、hideが実際に過ごした地を、hideについてほとんど無知であった「hide初心者」の俳優・矢本悠馬(やもとゆうま・28)がナビゲーターとなって、その足取りを辿るドキュメンタリー。
そして、1998年5月2日。最後となったあの日に、いったい何があったのか…初めて明かされた真実の数々、さらにX JAPANのリーダーであり、hideの盟友YOSHIKIの語るhideへの想いも、多くの人々の涙を誘った。

そんな映画を「もう一度観たい!」「hideといつも一緒に居たい」と熱望する皆様の多くの声に応え、この映画のDVD&Blu-rayのリリースが決定!
特典映像には映画本編にも使用された「HURRY GO ROUND」デモ音源制作時のスタジオ映像をフルヴァージョンで収録するほか、監督を務める石川智徹によるディレクターズカット(インタビュー映像)など、映画本編をさらに興味深くする貴重な映像そして、未公開映像なども収録される。

hideの音楽への真摯な姿も、楽しさも、遊び心もすべてが感じられる、DVD& Blu-ray「HURRY GO ROUND」。
今も、あの日と変わらずhideを応援してくださっているあなたも、そして突然の旅立ちから、ずっとhideのことに触れられなかったあなたも、ぜひhideの真実を感じてください。

発売日

2018年12月5日

収録内容

本編DISC
  • 映画『HURRY GO ROUND』約107分
特典DISC
  • I.N.A.インタビュー(2018.10.12)
  • 映画未公開映像 ディレクターズカット
  • 「HURRY GO ROUND」楽曲制作風景ノーカット版(1998.04 @Los Angeles)
  • 映画『HURRY GO ROUND』劇場公開初日舞台挨拶(2018.05.26 @角川シネマ新宿)

商品仕様

Blu-ray「HURRY GO ROUND」/hide

初回限定盤:三方背スリーブケース+本編Blu-ray +特典DVD UPXH-9026 ¥7,800+税
※出荷予定数終了次第、三方背ケースなしの通常盤(本編Blu-ray +特典DVD UPXH-1068 ¥7,800+税)に切り替わります。

DVD「HURRY GO ROUND」/hide

初回限定盤:三方背スリーブケース+本編DVD+特典DVD UPBH-9558/9 ¥6,800+税
※出荷予定数終了次第、三方背ケースなしの通常盤(本編DVD +特典DVD UPBH-1473/4 ¥6,800+税)に切り替わります。

公式グッズ

劇場販売公式グッズ

オフィシャルブック(劇場限定)


1,500円(税込)

B2ポスター

1,080円(税込)

ポストカード4枚セット

1,540円(税込)

スマホリング(劇場限定)

2,149円(税込)

リストバンド(劇場限定)

2,149円(税込)

映画『HURRY GO ROUND』 x koe公式コラボ・アイテム(販売期間:5/26 sat 18:00 – 6/10 sun 23:59)

1998年5月、人気絶頂の中突然他界した、X JAPANのギタリストhide。
2018年、hideが永眠して20年。
“hide 20th Memorial Project“が発足。

音楽やアートなどのカルチャーとファッションを結びつけた新しい体験を提案するhotel koe tokyoの取り組みにhideの存在が非常にマッチしていることに注目し今回のコラボレーションが実現。

今年5月2日はhideが永眠して20年となるMemorial Yearであるという時代背景も伴い映画『HURRY GO ROUND』の公開を記念して映画のアートワークをフィーチャーしてデザインされたグッズを発売。

ipHoneケース 6/7/8 対応

3,229円(税込)

リストバンド

2,149円(税込)

2wayバッグ

4,309円(税込)

ビッグプリントTシャツ

4,309円(税込)

ロゴプリントTシャツ

4,309円(税込)

コラージュTシャツ

4,309円(税込)

ロゴプルパーカー

8,629円(税込)

ニットキャップ

4,309円(税込)

マグカップコラージュマーブル

1,825円(税込)

マグカップコラージュ

1,825円(税込)

フラワーポットマーブル

4,309円(税込)

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HURRY GO ROUND

Words & Music:hide

うたまっぷ(hide『HURRY GO ROUND)

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KJインプレッション

1998年5月3日の朝だった。
起床したばかりの自分に母親が言った。
「アンタの好きなロックの人、死んだみたいだよ?」
「えっ…」
「新聞に載ってるよ」
急いでスポーツ紙を開いた。
そこには、目を疑うような言葉が並んでいた。
「hideが…死んだ?」
信じられなかった。頭が真っ白になった。
自室に戻って、泣いた。

テレビをつけて、あの信じられない光景をただただ見ていた。

あの日から20年が経った。

自分にとって5月の始まりは、悲しい記憶ばかりを想起させる。
5月1日はアイルトン・セナの命日。
5月2日はhideの命日。
5月3日は忌野清志郎の命日。
憧れの存在との、永遠の別れの季節。

ただ、その中でもhideの死はあまりに突然のことで、測り知れないショックに襲われた。

アイルトン・セナの死の悲しみを和らげてくれたのはX JAPANのバラードだった。今でも”ENDLESS RAIN”や”Say Anything”を聴くと当時の感情や楽曲に救われる感触を思い出すことができる。

けれども、そんなX JAPANの楽曲を支えていたhideが死んだ。自分にとってはYOSHIKIでもTOSHIでもなく、HIDEの存在こそがX JAPANそのものだった。その喪失感たるや、まだ学生だった自分にとって本当に大きかった。

しかも「自殺」と断定され、発表されたのだ。「hideがそんなことをする筈は無い」と信じて疑わなかったけれども、その想いとは裏腹な現実。混乱した。

後に実弟の松本裕士氏が「頚椎牽引治療中の事故死」との見解を示したことで、一縷の救いでも求めたい多くのファンがそちらの説に飛び付いた。もちろん、感情的には理解できる。けれども、科学的根拠に乏しいその「事故死」説は、陰謀論者の語る「他殺説」と同じくらい説得力に欠けるものに感じていた。

いや、正確に言えば当時は自分もそれを「信じたい、信じよう」としていた。けれども、時が流れて知識や経験が増える中で、その可能性を信じる事が出来なくなっていった。

もし生きる意志が少しでもあれば、ドアノブの高さで窒息死する事は難易度が高いのだそうだ。寝ていても苦しさで目覚めるし、パニック状態でも僅かに姿勢が変われば気道を確保できる。頚椎牽引治療は「首に輪をかけて吊る」のでは無く、「顔の輪郭に輪を引っ掛けて自重で垂直に下へ引く」のであって、その輪が首まで通ってキツく締まるには一度身体を浮かす必要があり、考えにくい。

1999年には俳優の田中実さんがドアノブに紐を掛けて首吊り自殺を遂げるという出来事があり、hideの死が再び注目されたが、田中実さんには自殺に繋がりそうな理由が幾つも挙げられた。しかも、この方法で自殺するには、事故と同様に完遂するだけの強い意志が必要なのだそうだ。hideには自殺するだけの強い理由も強い覚悟も無かった。

それじゃあ何故あんなことに…?
首の牽引説は矛盾が多すぎる…。
やはり、自殺なのか…?

長年、心の底に澱のように溜まった疑問。
真実を追求してみても答えに辿り着くことはない。”自分にとってのhide”は永遠に自分の中で生き続けている。多感な時代の傍にあった作品は色褪せることなく輝きを放ち続けたままだ。それで十分だ。それに、楽曲を超えて”hideの存在そのもの”を強く意識することで、悲しみに暮れた当時を積極的に思い出すことに対する抵抗もあったのだろう。そんな言葉にする程の強い意図があった訳ではないが、ただ何となく、けれども確かに、hideを追うことはあまり無くなっていった。

しかし、20年という節目に計画されたプロジェクトは、久しぶりに心の中のhideを外の世界へ解放したい衝動に駆られた。諸事情によって残念ながら”hide 20th memorial SUPER LIVE 「SPIRITS」”や”hide Memorial Day 2018 献花式”に参加することは叶わなかったが、MIYAVIが「ピンクスパイダー」で参加するトリビュート・アルバムなど、興味は尽きない。

中でも特に強い興味を持ったのが、この”hide 20th Memorial Project Film「HURRY GO ROUND」”である。

事実上の遺作となった「HURRY GO ROUND」の歌詞に込められた意味を紐解き、hideの生と死の真実を探し求めるこの映画は、あの頃の悲しい記憶をフラッシュバックさせられるリスクも孕んでいたが、それ以上に「hideの伝えたかったメッセージが何だったのか」という欲求が僅かに勝り、公開後すぐに劇場へ駆けつけた。

映画を鑑賞し終わった今、自分の中でようやく受け入れられたことがある。それは、hideの生と死の真実を自分なりに解釈できたことだ。

以下、ネタバレを含む。

4月27日、約3ヶ月間のLos Angelesでのレコーディングから帰国。5月1日にTV収録(CX「ロケットパンチ」)で久々に当時、活動を共にしていた”spread beaver”のメンバー達と再会。そして番組収録後にメンバーや関係者、番組スタッフら共に打ち上げへ。次いで行きつけのRallyにて二次会。そこでspread beaverのメンバーと話し合ううちに、あるメンバー(KIYOSHIとされる)と口論に。オーナーの門野氏が外の階段で、怒りからか哀しみからか泣きじゃくっているhideを見つけて慰める。自動販売機でお茶を買い、裕士氏に引き継いで店に戻る。そして、裕士氏はhideを家まで送り届ける。hideから「裕士、おまえはどう思う?」と聞かれ、裕士氏が「わからないですよ」と、答えるとhideは「裕士!お前もか!!」と怒鳴り、車を降りたそうだ。普段は泥酔状態でも「おつかれ。気をつけて帰れな」と声をかけてくれたそうだが、この日はそのまま帰ってしまったそうだ。

hideは、それほど機嫌が悪かった。

そしてhideは、憂さ晴らしで衝動的に”自殺に繋がる行為”をしてしまったのだろう。
きっとhideは、”自殺に繋がる行為”をして鬱憤を晴らしたかっただけなのだ。
その”自殺に繋がる行為”がなんだったのか、それは自分にはわからない。

ただ”自殺に繋がる行為”は一線を越えて”自殺”になってしまった。

hideの死は、自殺である。
hideの死は、事故である。

きっと、そのどちらも真実なのだろう。

しかし、もっと重要な真実がある。
hideの死だけは、事実なのである。それだけは変わらない。生と死、両方の真相を理解できたところで、hideは蘇らない。

この映画では、自分が理解したことについて具体的に語られているわけではない。自分の解釈でしかないことはお断りしておく。

RED SHOES / Rallyオーナーの門野久志氏の言葉は、spread beaverのギタリストKIYOSHIとの口論がhideを”その行為に走らせた”と感じていることを強く示唆している。ワンズハート / セキュリティの江夏洋三氏の言葉からも、hideの死が”口論の延長線上”にあることを強く感じる。そして、実弟でありhideのマネージメント会社の株式会社ヘッドワックスオーガナイゼーション代表取締役でもある松本裕士氏は”事故”であることを何度も繰り返し、強調した。

“事故”という見解。それはおそらく真実だろう。

ただ、門野氏と江夏氏の言葉からは”牽引治療中の事故”であることを感じさせない。第一発見者とされる彼女が、救急よりもセキュリティである江夏氏にまず連絡を取り、江夏氏がhideの縊死状態を目撃していることから、彼女にとって「ただの首吊り状態」ではない「どういうことか判断のつかないような特殊な状況」だったのであろうことは想像に難くない。そして、裕士氏は現場を見ていないという事実。”頸椎牽引治療中の事故死”というのは、後付けの物語かもしれない。

人は皆、物語を求めている。そして、支持する人が多ければ物語はやがて歴史に変わる。歴史と真実が異なる場合もあることを、我々は幾つも知っている。それを悪いこととは言い切れない。

当然、自分のこうした意見に対しては賛否両論があるだろう。映画を見た人の感想も、見た人の数だけあるだろう。けれども、それは当然のことだ。hideの死の真実は、hideにしかわからない。そして、それを知る術は無いのだから。

自分の中でようやく受け入れられた真実。

それは、hideの死の真実がどうであれ、自分なりの解釈で自分なりの結論を出して、hideの遺したものを愛でながら、前を向いて歩いていくしかないということだ。これから何度も春を過ごし「また、春に会いましょう」を繰り返していかなければならないということだ。そう、それはメリーゴーランドのように。

幻の”hide vocal take 2″ヴァージョンの「HURRY GO ROUND」が流れるエンドロール。会場中が泣いていた。自分もまた、その一人だった。

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