初代ウィナー、約30年ぶりとなるF1復帰!アルファ ロメオ・ザウバーF1チーム誕生!!2018年ドライバー・カラーリング・新車C37・最新情報・感想など

アルファ ロメオ・ザウバーF1チーム誕生

プレスリリース

ザウバーは、アルファ ロメオと複数年の技術的および商業的なパートナーシップを結んだことを発表した。2018年からアルファ ロメオ ザウバーF1チーム(Alfa Romeo Sauber F1 Team)として参戦する。

アルファ ロメオが、2018年からザウバーのタイトルスポンサーとして30年以上ぶりにF1に復帰することが決定した。ザウバーの2018年F1マシンにはアルファロメオのロゴが掲載され、最新のフェラーリ製パワーユニットが搭載される。

アルファ ロメオとザウバーF1チームのパートナーシップは、戦略的、商業的、技術的な提携を含め、エンジニアリングと技術ノウハウの交換を可能にし、F1を超えた2つの組織に新たな機会を提供する。

セルジオ・マルキオンネ (フィアット・クライスラー・オートモービルズ 会長)
「ザウバーF1チームとのこの契約は、30年以上ぶりにF1に復帰するアルファ ロメオ ブランドを再構築する重要な一歩だ。このスポーツの歴史を支えてきた物語で名高いブランドであるアルファ ロメオは、F1に参戦する他の自動車メーカーに加わる。ブランドそのものもパートナーであるザウバーF1チームの誰もが認める経験とともに技術的かつ戦略的なノウハウを共有することで恩恵を受ける。アルファ ロメオのエンジニアと技術者は、すでに新しく発売されたジュリアとステルヴィオで能力を実証しており、その経験をザウバーF1チームに提供する機会がある。同時にアルファ ロメオのファンはユニークで伝統的なスポーツ史におけるエキサイティングな新たな章を書いていくことを決めた自動車メーカーをサポートする機会を得ることになる」

パスカル・ピッチ (ザウバー・ホルディングスAG 会長)
「ザウバーF1チームにアルファ ロメオを迎えることを非常に嬉しく思う。アルファ ロメオはグランプリレーシングで成功の長い歴史を持っている。我々は国際的に有名な会社がモータースポーツの頂点に復帰するために我々と仕事をすることを選んでくれたことを誇りに思っている。自動車メーカーと密接に仕事をすることはザウバー・グループが技術とエンジニアリング・プロジェクトをさらに発展させる絶好の機会だ。アルファ ロメオ・ザウバーF1チームは大きな成功を納めることができると確信しており、長く成功したパートナーシップを楽しみにしている」

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2018シーズン

2018シーズンのチーム・マシン・ドライバー情報まとめはこちら

2018ドライバー

レギュラードライバー:#16 シャルル・ルクレール

モナコ・モンテカルロ出身の20歳。2016年よりフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)に加入。2016年GP3シリーズ王者。2017年FIA F2を圧倒的な速さで制した王者。

レギュラードライバー:#9 マーカス・エリクソン

スウェーデン出身の27歳。2014年に小林可夢偉のチームメイトとしてケータハムからF1デビュー。2015年にザウバー加入。3年連続でレギュラードライバーとして選手権最下位。79レースを戦い9ポイントを獲得。ザウバーのオーナー企業、ロングボウ・ファイナンスS.A.筋との関係が深いとされる。

 

サードドライバー:アントニオ・ジョビナッツィ

イタリア出身の23歳。2016年GP2シリーズ2位。フェラーリのサードドライバーに就任。2017年、ザウバーより2レースに出走。来季は最低でも6戦のFP1に出走することが確約されている。

The C37(2018.2.20発表)

2018カラーリングコンセプト(2017.12.4発表)

12月2日に発表された2018カラーリングコンセプト。マシンが変わる為このままのカラーリングになるわけではなく、反応を見るためのアドバルーン的な意味合いを持つ。

「アルファ・ロッソ」に染め上げられると期待されたが、ザウバーのコーポレートカラーである白地に青の部分が大半を占めている。赤はフェラーリと見分けにくいから避けた、ドライバー選定に関する権限がカラーリング=スポンサーフィーに影響したとの見方もある。

いずれにしても「アルファ・ロッソ」は美しい。ホワイトもジュリエッタのイメージカラーのようで、「アルファ・ロッソ」をより引き立てている。

デザインスタディ

発表に前後して、世界中のデザイナーがアルファ ロメオ ザウバーF1マシンのカラーリングデザインスタディを発表している。
「アルファ・ロッソ」の映える美しく官能的なデザインが期待されていた。

しかし、実際にはマシン全体をアルファ・ロッソに染められるほどのスポンサーフィーではないようで、冒頭のように白地の多いカラーが採用されている。

著名人の反応

曽田正人(漫画家)

以前、レース漫画「カペタ」を連載していた人気漫画家、曽田正人氏がツイッターにアルファ ロメオのレーシングスーツを着たカペタのイラスト共にアルファ ロメオのFormula1復帰を祝福。

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アルファ ロメオ

アルファ ロメオの由来

1910年6月24日、「ロンバルダ自動車製造株式会社」(Anonima Lombarda Fabbrica AutomobiliA.L.F.A.)が、経営危機に喘ぐフランス・ダラックのイタリア工場、「ダラック・イタリアーナ」を18万リラで買い取り創業したのを発祥とする。
1918年にナポリ出身の実業家ニコラ・ロメオ(Nicola Romeo)のニコラ・ロメオ技師有限会社と吸収合併し、会社名がニコラ・ロメオ技師株式会社となった。そして1920年、旧ブランドの”ALFA“と新会社のロゴ“ROMEO”を結んだ新ブランド名“ALFA-ROMEO”が誕生した。

1930年、社長のニコラ・ロメオの事業の失敗から、ニコラ・ロメオ技師株式会社から自動車部門(と航空機エンジン部門)が独立し「S.A.アルファ ロメオ」(S.A. Alfa Romeo )になった。 その後、1933年に世界恐慌に端を発する経営難と政治的圧力からイタリア産業復興公社(IRI)の支配下に入り、事実上国営化され、1948年にはIRIにより設立された機械産業持株会社のフィンメッカニカ管理下になり「アルファ ロメオ S.P.A.」に改組した。1986年、フィンメッカニカは経営不振のアルファロメオを民営化することとなり、イタリア最大手のフィアットへ売却されて、現在はブランドイメージのスポーツ性を前面に出した車の開発、生産を担っている。

エンブレムの由来は、「ミラノ市章の赤十字」と「ヴィスコンティ家の紋章であるサラセン人を呑み込む竜」である。
ヴィスコンティ家はかつてミラノを支配してミラノ公の称号を得ていた家で、大蛇(竜)=ミラノ公・ヴィスコンティ家(十字軍)を表し、大蛇に飲み込まれているのは聖地を冒涜(侵略)したサラセン人(イスラム教徒)で「十字軍がサラセン人を退治している事を表している」と言われている。

アルファ ロメオとFormula1

アルファ ロメオは、1950年に始まったF1世界選手権でジュゼッペ・”ニーノ”・ファリーナが初代勝者として名を刻み、初代ワールドチャンピオンを獲得するなど、F1で素晴らしい血統を持っている。翌年にはファン・マヌエル・ファンジオがアルファ ロメオでワールドチャンピオンを獲得している。その後、1969年から1979年にF1チームにエンジンを供給したあと、1979年から1985年までワークスチームとして戦った。F1での最後のレースは1985年のF1オーストラリアGP。112のグランプリに参戦し、10勝を挙げている。

アルファ ロメオとフェラーリ

元々、スクーデリア・フェラーリは、アルファ ロメオのドライバーでありのレース部門の総責任者であったエンツォ・フェラーリがドライバー仲間と共同出資で「ソシエタ・アノニマ・スクーデリア・フェラーリ」を設立し、アルファ ロメオのセミワークスチームとして活動を始めたことが起源。1951年イギリスGPで、フェラーリのマシンが古巣アルファ ロメオを破りF1初優勝した際のエンツォ・フェラーリの言葉「私は母親を殺してしまった」はあまりに有名である。

現在、アルファ ロメオとフェラーリは共にFCA傘下にある。

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アルファ ロメオ・ラインアップ

GIULIA -ジュリア

独創のデザインと革新技術の粋が生んだ、珠玉のプレミアムセダン。

アルファ ロメオは、100年以上にわたり理想の走りを追求し、たゆまぬ技術革新を続けてきた。
だからこそ、世界中のドライバーたちに最上級の感動と純粋なドライビングプレジャーをもたらしてきたのである。
アルファ ロメオのあくなき情熱は、この一台に受け継がれた。それが「ジュリア」である。

全国メーカー希望小売価格 4,460,000 (税抜価格 4,129,630円)

GIULIA SUPER -ジュリア スーパー

上質と洗練を極めた上質空間に、芳醇なイタリアの美意識が息づく。

全国メーカー希望小売価格 5,430,000 (税抜価格 5,027,778円)

GIULIA VELOCE -ジュリア ヴェローチェ

伝統の走り、その真髄を継承するスポーティモデル。

全国メーカー希望小売価格 5,970,000 (税抜価格 5,527,778円)

GIULIA QUADRIFOGLIO -ジュリア クアドリフォリオ

知性と感性の完璧な融合。究極のハイパフォーマンスマシン。

Giulia Quadrifoglioは、単にAlfa Romeo史上、最もパワフルで官能的なロードカーであるだけではない。
それはAlfa Romeoのような伝説的なブランドしか持ち得ない、エンジニアリングとエモーションの究極の融合をも表している。
Giulia。生涯愛すべき価値のあるクルマであることは間違いない。

全国メーカー希望小売価格 11,320,000 (税抜価格 10,481,481円)

4C -フォーシー

ダイナミックな走りへと誘う、唯一無二のスーパースポーツ

ボディを徹底的に軽量化したダイナミックかつ手が届くミッドシップ プレミアムスポーツカー。
官能的でダイナミックなデザイン、限界を突き抜ける加速感や爽快なエグゾーストサウンドなど、アルファ ロメオが情熱と理想のすべてを注ぎ込んだ究極のマシン。

全国メーカー希望小売価格 8,490,000円(税抜価格 7,861,111円)

4C SPIDER -フォーシースパイダー

風を操る開放感と、圧倒的パフォーマンスの融合

Alfa Romeo 4Cのエレガントなオープントップモデル、それがAlfa Romeo 4C Spider。
ソフトトップを外せば、心地よい開放感、スリリングなドライビング、そして究極のオンロード センセーションが待っている。

全国メーカー希望小売価格 8,490,000円(税抜価格 7,861,111円)

GIULIETTA -ジュリエッタ

デザインと走りに、華麗なるDNAが息づく

初代ジュリエッタが発表されてから60年以上が経つ現在。初代モデルから受け継がれる華麗なるDNAが随所に見受けられる。
そして、そのひとつひとつが、いまも昔も華麗なるドライブを演出している。

GIULIETTA SUPER(ジュリエッタ スーパー)
全国メーカー希望小売価格 3,769,200円(税抜価格 3,490,000 円)

GIULIETTA SUPER PACK SPORT (ジュリエッタ スーパー パック スポーツ)
全国メーカー希望小売価格 3,877,200円(税抜価格 3,590,000 円)

GIULIETTA VELOCE (ジュリエッタ ヴェローチェ)
全国メーカー希望小売価格 4,244,400円(税抜価格 3,930,000 円)

MiTo -ミト

上質と躍動の、美しきスポーツコンパクト

MITO、それは絶えず進化するクルマ。
デザイン、テクノロジー、安全性、そしてパフォーマンス。真のエナジーマシンから、そのすべてが生まれる。

MITO SUPER(ミト スーパー)
全国メーカー希望小売価格 3,294,000円(税抜価格 3,050,000円)

STELVIO -ステルヴィオ

2018年日本導入予定。

名称は、イタリア北部のアルプス山中にある「ステルヴィオ峠(ステルヴィオ・パス・ロード)」に由来。
ステルヴィオ峠は世界最高峰のドライビングロードとして有名で、ロードレースの聖地とも呼ばれている。

そして、アルファロメオ ステルヴィオ クアドリフォリオがニュルブルクリンク北コースで7分51秒7というSUV最速のラップ・タイムを達成。
これまでSUV最速を誇っていたのはポルシェのSUVカイエン ターボS。
当時はSUVとして初めて8分を切るタイムとして騒然となったが、今回のステルヴィオ クアドリフォリオのタイムはその記録をさらに更新した。

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KJファーストインプレッション

30余年の歳月を経て、遂に「アルファ ロメオ」の名がFormula1の舞台に帰ってくる。

同じFCAグループに属する「スクーデリア・フェラーリ」のジュニアチームとなったザウバーF1チームに対して供給される、パワーユニットを含むフェラーリ製コンポーネントに「アルファ ロメオ」のバッジを付けるという形であり、厳密に言えばスポンサーとしての復帰である。しかし、それでもFormula1に「アルファ ロメオ」の名があるのと無いのとでは、ドキドキが違う。

このチームはFormula1のトップコンストラクターの1つであるフェラーリから有形無形の様々なリソースを提供されると同時に、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)に所属する若手ドライバーの育成を担うこととなる。

常に勝利を目指すのではなく、中堅チームのトップを目指すこととなり、アルファ ロメオのファンにとっては忸怩たる思いもある。その一方で、常勝を義務付けられ品格も求められるフェラーリとは異なり、ヤングドライバーと共にアグレッシブな戦いやプロモーションを展開することが可能であり、画一化しがちなFormula1にあってアルファ ロメオらしさを表現しやすいポジションでもある。そこは非常に楽しみな点でもある。

パートナーであるザウバーF1チームは、かつて小林可夢偉選手が所属し、日本GPでの3位表彰台を含む見事な活躍をしたチームとして日本でも有名だろう。可夢偉選手のチーム離脱の原因でもあった深刻かつ慢性的な資金難により、一時は参戦も危ぶまれた。昨年、ロングボウファイナンスに売却されて財政面が改善。チーム再建を進める中でのコラボレーションとなった。

資金難の影響から好成績を収めていた時代の技術スタッフの大半がチームを離脱しているが、資金や話題の集まるところに人は集まる為、拡充が期待できる。施設の面では最新鋭の風洞を含めFormula1随一のリソースを持ち、運転資金と優秀な技術者さえあれば開発力に不安は無い。かつてのBMWザウバーF1チーム時代を思えば、トップチームの一角を伺えるだけの実力を秘めたチームである。

現在のアルファ ロメオの市販車ラインアップは、独創的なデザイン性だけでなく、走行性能や燃費、品質や居住性もまた高次元でバランスされており、非常に魅力的である。モータースポーツ、しかもFormula1への復帰によりブランドイメージを更に向上されることが出来れば、間違いなく販売台数に繋がるであろうし、アルファ ロメオの経営基盤は歴史上初めて盤石なものになるかもしれない。その為にも失敗の許されないプロジェクトと位置付けられており、それだけ期待は大きい。

個人的に、来季のアルファ ロメオ・ザウバーはトロ・ロッソ・ホンダと中堅チームのトップを争う可能性が高く、どちらをより応援するかは非常に悩ましい。特にザウバーはホンダとの契約を反故にしてフェラーリとの関係強化に走った経緯があり、ホンダにとっては倒すべき相手である。まずアルファ ロメオには、その名に相応しいデザイン性に優れたカッコいいマシンを期待したい。この点については本当にアンベイルの瞬間が待ち遠しい。願わくばこの2チームがルノー勢とフォースインディア・メルセデスを上回り、第2集団の先頭で接戦を繰り広げてくれることを期待して、来季のテストシーズンと開幕を待ちたい。

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