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2018 FIFA World Cup Russia Round of 16
7月2日時点で既に4試合が開催され、フランス代表がアルゼンチン代表に、ウルグアイ代表がポルトガル代表に、ロシア代表がスペイン代表に、クロアチア代表がデンマーク代表にそれぞれ勝利し、4チームがベスト8進出を決めている。
ラウンド16 ベルギー vs 日本
日程
7/3(火)3:00キックオフ(日本時間)
会場
ロストフ・ナ・ドヌ(ロストフ・アリーナ)
テレビ中継
NHK
試合結果
2018.07.03 5:00頃
コメント
KJインプレッション(2018.07.01)
日本代表にとって、ベルギー戦はアイデンティティーを賭けた勝負になるのは間違いない。
物議を醸したポーランド戦終盤の戦いによって、日本代表は否が応でも世界中のサッカー関係者やファンの注目を浴びることになるだろう。
今大会ここまでの試合やメンバーの顔触れを見れば、ベルギーの勝利はまず揺るぎないものに見える。アザールやルカクやメルテンス、フェライニ、デ・ブルイネ…まさに黄金世代というべきタレントが揃っており、実際にとてつもない破壊力を発揮している。彼らと実際に戦う日本代表は別としても、日本のサッカーファンならば誰でも過大評価するし、日本代表が勝利するイメージを作り上げることはかなり困難だ。
けれども、これはサッカーであり、ワールドカップであり、トーナメント初戦である。
グループステージだけでも下馬評を覆す試合を何度も見てきたし、そもそも日本代表はそうやってここまで辿り着いた。そして、リオルネ・メッシ選手を擁するアルゼンチン代表も、クリスティアーノ・ロナウド選手を擁するポルトガル代表もトーナメント初戦に散った。
ワールドカップのような大舞台で番狂わせが起き易い理由は、全く異なる文化を持ち、全く異なるサッカーをする2ヶ国が異国の地で対戦するからだ。例えば日本代表も、東南アジア各国の代表と対戦した際、試合を圧倒的に支配していたとしても、スコア上は僅差の勝利であったり引き分けたりすることがある。それは単純に日本代表が不甲斐無いだけではなく、相手の文化やサッカーのスタイル、あるいはピッチの気候やコンディションや応援などに、自分達のプレーを細部まで調整しきれていないことが原因だ。
もちろん、異次元の強さを持っていれば問題は無い。相手の全てを薙ぎ倒すかのように、序盤から波状攻撃を仕掛けて圧勝を遂げることができるだろう。しかし、日本代表は現在の東南アジア各国に対してそれだけの実力差を持っていないし、ベルギーもまた現在のアジア各国に対してそれだけの実力差を持っているとは思わない。つまり、日本代表と対戦するベルギー代表は、必ずしも実力を十分に発揮できるとは限らないのだ。もちろん、普通に戦って両者が噛み合ってしまえば、日本代表の大敗も大いにあり得る。しかし、強国の精密なプレーに微妙な狂いを生じさせるだけで、彼らのシュートはゴールに嫌われ、焦りを誘うことを可能にする。そこに日本代表の勝機がある。
まずは前後半それぞれの開始直後に失点をしないこと。失点するのは仕方ないとしても、できる限り時間帯を遅らせることだ。そのためには日本代表の持つビルドアップ時の独特なテンポのパス回しで、日本のペースに引きずり込むこと。日本代表の全員が前線から組織的なプレスをかけ続けられるか。長谷部選手を中心として攻守の切り替えをいかに早くできるか。そして柴崎選手を中心として創造的な縦パスをいかに多く前線へ供給できるか。間違いなくこれらが試合の鍵になるだろう。
「個の力」ではベルギー代表が日本代表を圧倒しているのは間違いない。しかし、守備は「個の力」だけでできるものではない。日本代表が組織的かつ堅牢な守備でベルギー代表の攻撃時の「個の力」を封じることができれば、世界的にも決して見劣りしていない日本のタレント…大迫選手、香川選手、乾選手、原口選手、長友選手、酒井選手、柴崎選手、そして本田選手らの「個の力」が、時に脆さを見せるベルギー代表のゴールを、そして悲願のベスト8進出への扉を開けてくれる筈だ。その時、あのポーランド戦の評価は覆り、日本代表は再び賞賛を浴びるに違いない。
今から7月3日3:00のキックオフが待ち遠しい。どんな結末も、受け入れる準備は出来ている。
ベスト8の試合日となる7月7日3:00は土曜日だ。何も問題はない!
称賛に始まり物議を醸して終わったグループステージを経て、我らが”SAMURAI BLUE”は一体どこまで勝ち進むことができるのでしょうか!?
この記事では、ますます目が離せない日本代表の決勝トーナメントを追います!