あいみょん、1stアルバム『青春のエキサイトメント』君はロックを聴かない・愛を伝えたいだとか他11曲!インタビュー集も!

KJ
日本のミュージックシーンに彗星の如く現れたシンガーソングライター、あいみょん。

新しさと懐かしさの同居する彼女の作品は、若者はもちろん、幅広い世代から支持を集め始めています。

この記事では今注目のあいみょんさんのプロフィールと共にデビューアルバム『青春のエキサイトメント』を紹介します。

あいみょん

プロフィール

兵庫県西宮市出身のシンガーソングライター。歌手を夢見ながらも貧しさ故に叶えられなかった祖母やPAエンジニアの仕事に就いている父の影響で音楽に触れて育つ。13歳でエレキギターを手にし、14歳からソングライティングを始める。高校2年生の時、友人が無断で応募したLDHの超大型ヴォーカル・オーディションで最終審査まで行ってしまった過去がある。

2013年に高校卒業後、フリーターとして主に唐揚げや富士宮やきそばを売るアルバイトをしていたが、たまたま友人がアップロードした「分かってくれよ」の動画が関係者の目に留まり、シンガー・ソングライターとしてのキャリアがスタート。

2015年3月に発表したタワーレコード限定シングル『貴方解剖純愛歌~死ね~』など、センセーショナルな世界観の楽曲でSNSを中心に話題を集め、同年『tamago』『憎まれっ子世に憚る』という2枚のミニアルバムを発表した。

2016年11月に1stシングル『生きていたんだよな』でワーナーミュージック内のレーベルunBORDEよりメジャーデビュー。2017年5月にメジャー2ndシングル『愛を伝えたいだとか』をリリース。8月に発表したシングル『君はロックを聴かない』の表題曲は全国42局のラジオ局でパワープレイを獲得した。9月に1stフルアルバム『青春のエキサイトメント』を発売。10月には東京と大阪で初のワンマンライブ「TOUR2017『excitement of youth』」を行い、満員御礼となった。

本名

森井愛美(もりいあいみ)

公式には非公表。

芸名の由来

中学3年生からのあだ名が由来。
名付け親はアルバム『tamago』に収録されている『〇〇ちゃん』のモデルとなった親友。

生年月日

1995年3月6日(月)

星座

魚座

身長

161cm

体重

非公表

血液型

O型

出身地

兵庫県西宮市

家族構成

父・母・姉・妹・弟3人(6人姉弟)
上の3姉妹は年子。あいみょんは次女である。
姉と妹は既婚者であり、7人の甥と姪がいる。

学歴

西宮市立学文中学校
西宮南高校中退

その後、編入したとの話あり。

部活動

陸上競技部(中学)
一生懸命に取り組み、最終的に副部長となった。

影響

音楽:父親

PAの仕事をしており、家に楽器が全て揃っていた。その中でも父親が得意だったアコースティックギターに憧れた。

歌:祖母と姉妹

祖母は歌手を夢見ていたが、貧しい家庭環境のため夢を諦めた。3姉妹とは家で一緒に歌っており、一番下手だった。

ギター:ブレント先生

中学時代にアメリカ人のALT、ブレント先生が帰国する際にアコースティックギターを貰ったことがきっかけで曲を作り始めた。

作詞:官能小説

官能小説について「比喩表現が素晴らしい。勉強になるんです。遠回しに何かを伝えるのは、歌にするときに有効的なので、それを学べるのが官能小説なんです。官能小説には魅力しかないです。 」と語っている。

よく聴いた音楽

The Beatles
Michael Jackson
加山雄三
浜田省吾
吉田拓郎
BOØWY
尾崎豊
フリッパーズギター
スピッツ
平井堅
RIP SLYME
ORANGE RANGE
HY…ほか

と基本的に男性アーティストが多い。両親がよく聴いていた音楽が自身のルーツだと語っている。HYの仲宗根泉には憧れていて、詩集も2冊持っている。
他には沖縄民謡も。

人生観:岡本太郎

誰かと話していても「岡本太郎はこう言ってましたよ」と岡本太郎の言葉を挙げてしまうほど、岡本太郎の考え方が好き。

趣味

写真

理想の男性

父親。母親を「ズルい」と思っている。しかし、人としては無口過ぎるとも感じている。

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メジャー1stアルバム『青春のエキサイトメント』

あいみょんコメント

音楽の活動をさせてもらっている今がとても青春です。一種の興奮状態にいるからこそ楽曲が生まれると思ってます。青春は興奮、青春の興奮から生まれた音楽「青春のエキサイトメント」というアルバムが完成しました。
1曲目の「憧れてきたんだ」がこのアルバムの「昔々あるところに…」やと思ってもらえたら。音楽に限らず色んな芸術や芸能に憧れてきて、私は今もこれからも音楽という表現を選んで活動をしていくと思います。そして、3曲目に収録されている「君はロックを聴かない」は、8月度全国42局のラジオパワープレイに選んで頂き、この曲が全国で流れています!本当に有難うございます。とても嬉しいです。「青春のエキサイトメント」最高の1枚になっているので沢山聴いてもらいたいです。

ジャケット

収録曲

  1. 憧れてきたんだ
  2. 生きていたんだよな テレビ東京系ドラマ「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」オープニングテーマ
  3. 君はロックを聴かない
  4. マトリョーシカ
  5. ふたりの世界
  6. いつまでも
  7. 愛を伝えたいだとか
  8. 風のささやき
  9. RING DING
  10. ジェニファー
  11. 漂白 映画『恋愛奇譚集』主題歌

MV ミュージックビデオ


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あいみょんのインタビュー集(デビュー〜青春のエキサイトメント)

2015/03/03:【インタビュー】問題作「貴方解剖純愛歌~死ね~」でデビューする、あいみょん。「音楽は賛否両論あってこそだと思います」(BARKS)

2015/03/04:配信ないけど激推ししてます!!ーー西宮在住の19歳SSW・あいみょんが鮮烈デビュー(OTOTOY)

2015/05/19:【インタビュー】賛否を呼ぶあいみょん、濃厚でオイシイ1stミニALに「これで巻き返したいと思います(笑)」(BARKS)

2015/05/20:星野純一×あいみょん特別対談 プロデューサーとシンガーが語る楽曲の“美味しさ” 前編(Music Factory Tokyo)

2015/05/22:ついに配信実現!! 素直過ぎる19歳のシンガー・ソングライター、あいみょんによる待望のミニ・アルバム(OTOTOY)

2015/05/27:「飾るというよりは本質の部分を磨きあげる」 星野純一×あいみょんが考える音楽の魔法とは? 後編(Music Factory Tokyo)

2015/12/10:あいみょん、衝撃の遺書楽曲“どうせ死ぬなら”を含む、2ndミニアルバム「憎まれっ子世に憚る」をリリース!メール・インタビューもあります!(MUSIC LOUNGE)

2016/10月号:きっと、いろいろな人が「誰だこの子は!」ってなってくれると思う(Skream!)

2016/11/23:【あいみょん】命を題材にした曲だからこそ、分かったようなことは歌いたくなかった(OKMusic)

2016/11/23:【インタビュー】メジャーデビュー曲も鮮烈なあいみょん、“生と死”を歌う理由を明かす(BARKS)

2016/11/24:歌を歌うだけじゃない、新世代アイコン「あいみょん」を知る(CINRA.NET)

2016/11/29:あいみょんが明かす、リアルな歌と言葉が生まれる瞬間「古い人間のままではいたくない」(Real Sound)

2016/11/30:衝撃のデビュー作から2年弱、20歳のシンガーソングライターあいみょんが「生きていたんだよな」でメジャーデビュー!(UtaTen)

2016/11/30:【インタビュー】あいみょん『生きていたんだよな』(HMV&BOOKS online)

2016/11/30:【TALKin’】Vol.13 あいみょん(M-ON! MUSIC) ※動画

2016/11/30:DiFa Covergirl #002 あいみょん(DiFa)

2016/12/01:Covergirlの撮影現場へ潜入!あいみょんインタビュー&アザーカット特別公開(DiFa)

2016/12/02:あいみょん「生きていたんだよな」発売記念 あいみょん×キュウソネコカミ対談 時代を切り取る音楽家 from 西宮(音楽ナタリー)

2017/01/16:あいみょん 最新インタビュー(Eggs)

2017/03/22:最終少女ひかさ「最期のゲージュツ」特集 但野正和(Vo, G)×あいみょん対談 ハングリー精神あふれる“終われない”2人(音楽ナタリー)

2017/05/02:あいみょん×とんだ林蘭対談 世間のイメージを裏切り続ける二人(CINRA.NET)

2017/05/02:愛を伝えるための7つのキーワード(音楽ナタリー)

2017/07/31:あいみょん インタビューvol.52(LMusic)

2017/08/03:3rdシングル「君はロックを聴かない」をリリースしたあいみょんが語った意外な夢とは?【インタビュー】(E-TALENTBANK)

2017/08/20:青春は興奮であって、興奮している時は青春である(FLYING POSTMAN PRESS)

2017/08/25:あいみょんスペシャルインタビュー 爽やかな青春の音を感じさせる優しい1曲(ひかりTVミュージック)

2017/09/13:あいみょんが目指す、音楽やカルチャーを通した”化学変化” 「新しいものを常に探っている」(Real Sound)

2017/09/13:あいみょん×Sundayカミデ(ワンダフルボーイズ、天才バンド)後世に残る歌を紡ぐ2人(音楽ナタリー)

2017/09/14:「あいみょん」ってなんだ?「あいみょん」がわかる9つのコト(ミーティア)

2017/09/20:あいみょん「青春のエキサイトメント」「君はロックを聴かない」インタビュー(Rakuten Books)

2017/09/27:「Coming Next Artists」第9回 あいみょん 平成のエキサイトな表現者(音楽ナタリー)

2017/09月号:純粋に自分の音楽で認めてほしくてやっているうえで自分の人生なんてどうでもいいんですよ(Skream!)

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KJインプレッションズ

「過激な歌詞」という代名詞

個人的な意見だが、1990年代後半から2000年代は女性アーティストが日本の音楽シーンを席巻していたように思う。しかし、2010年代に入ってからは再び男性アーティストが存在感を発揮していると感じる。

そんな時代に、あいみょんは現れた。

初めてあいみょんの楽曲を聴いたのはラジオでパワープレイとなっていた『君はロックを聴かない』だが、すぐに調べて2枚のシングルと2枚のミニアルバムに辿り着いた。

ヤラレタ。

あいみょんの作品を紹介する際に必ずと言っても過言ではないくらい掲げられる『歌詞が過激』という言葉。しかし、昭和の演歌や歌謡曲を含め様々な邦楽を聴いてきた30代後半にとって、あいみょんの歌詞をそれほど”過激”だとは全く思わない。

例えは悪いが、若い世代が「平成は事件が凶悪化した時代だ」という印象を持っているのに似ているかもしれない。若い世代は昭和の凶悪事件を知らないだけなのだ。

同様に昭和の演歌や歌謡曲の歌詞には非常に過激なものが多い。それから平成を迎えて、90年代中盤頃までのポップスやロックは過激な表現が控えられ「オシャレな音楽」が流行の中心となっていった。しかし、90年代後半に入ると反動のように個性的な言語感覚で表現するアーティストが台頭し始め、当然それらの中には『過激な歌詞』も多かった。

自分の好きなアーティストの中から例を挙げれば、椎名林檎がその代表といえるだろう。リスナーがあいみょんを紹介する際に「初期の椎名林檎みたいな」と表現する声も多く聞かれる。

「過激な歌詞」という代名詞は、その世代に於いては共有できる特徴なのかもしれないが、あいみょんの作品が多くの支持を集めて、評価されている本質や真髄はそこではないと思う。

椎名林檎との比較論

あいみょんと椎名林檎を比較した時、共通点はあまり多くない。容姿で言えば2人ともスタイルは良い。顔立ちはどちらも好みの分かれるところ。(個人的には知人に似ているなぁ、と・笑)音楽的には「強烈な個性」や「引き出しの多さ」、「巧みな言語表現」といった才能的な要素だろうか。

歌詞に関して言うと、比喩表現という部分で2人とも突出した才能があるのは間違いない。全てを直接的に言わずとも、行間で多くを示唆するような構成力も同様。ただ、椎名林檎はどこまでも「オンナ」目線だが、あいみょんは「男の子」目線が多い。椎名林檎は「日常」と「非日常」を織り交ぜるが、あいみょんは「日常」と「青春時代」を織り交ぜる。そんな違いがある。

しかし、アーティストとしての存在感においてあいみょんはまだまだ椎名林檎の足元にも及ばない。椎名林檎は”和製デヴィッド・ボウイ女性版”と評しても過言ではない存在である。レディーガガよりも遥かに早くから、その際立つ個性と多才を発揮していた。

多くの楽器を演奏してアレンジメントもこなせるマルチな才能は特筆すべきことだ。そして、中心にはしっかりと音楽を据えながらも、エンターテイメント全般に対する造詣が深く、その知識や才覚を武器に様々な表現に挑んできた。まさに”アーティスト”だ。一方のあいみょんは紛れもなく”シンガーソングライター”だ。

そもそも、この2人が比較対象にされたのは「あいみょんの『愛を伝えたいだとか』が椎名林檎の『丸の内サディスティック』に似ている」と話題になったからだが、これは単純にジャズの『Just The Two of Us』という楽曲で多用されて有名になったコード進行の一致に過ぎない。

アレンジメントの雰囲気も似ているかもしれないが、これはむしろアレンジャーが寄せたのであって、あいみょんと椎名林檎が云々ということではない。

個人的に、2人は比較し合うような対象ではないと考えている。

現在進行形ノスタルジー

とは言え、あいみょんを「何者にも似ていない唯一無二の存在」などとは思っていない。彼女の作品を聴いていると、様々なアーティストや楽曲が思い浮かぶことは事実である。

個人的には80年代後半から90年代前半という時代の印象を強く感じることが多い。メロディーやサウンド的には、少年時代に『YAWARA!』のテーマソングとして親しんだ、永井真理子やLAZY LOU’s BOOGIEといったガールズポップの楽曲がまず思い浮かぶ。

それでいて、90年代中盤以降のスピッツやフリッパーズギター、Mr.Childrenといったアーティストの楽曲に感じられる「風」のような空気感も備わっている。

そして、楽曲の構成やメロディーラインには浜田省吾や尾崎豊のようなフォークロックの影響も随所に感じる。まさに彼女が「影響を受けた」と公言しているアーティストが詰まっている。

特に浜田省吾に関しては「本当に好きなのだろうな」と思わされる。それが顕著に現れているのは歌詞で、例えば「○○しておくれ」というような現代の日常ではもう使われることのない、特に若者は絶対に使わない言い回しが多数散見される。この辺り、体に染み付いている証拠だろう。

それでいて、歌う内容は非常に素直で自然体なテーマが多い。恋愛から死生観まで、誰もが一度は体験したり思考を巡らせたりするような普遍的な題材に対する等身大の想いを表現している。しかもそこには『美容整形』のような時代に合った話題も取り込まれている。

若者にとってはレトロ感が斬新で刺激的に聴こえるだろうし、中高年にとっては懐かしくも新しい音楽として聴こえるだろう。現在を生きる全ての人にノスタルジーを与えるシンガーソングライター、それがあいみょんである。

2枚目のアルバム

椎名林檎と比較するのは間違いだと書いたが、1つだけどうなるか見てみたい気がすることがある。それは『2枚目のアルバム』の動向である。

自分の世代の多くにとって、椎名林檎の2枚目のアルバム『勝訴ストリップ』は誰もが聴いた伝説的な名盤となっているし、良くも悪くもこの作品が椎名林檎をカリスマにした。

あいみょんのデビューアルバム『青春のエキサイトメント』は椎名林檎のデビューアルバム『無罪モラトリアム』と同様の広がり方をしているし、これからリリースされるシングルが話題になれば、2枚目のアルバムは凄い反響が巻き起こるのではないかと思うのである。

そうなったからといって、あいみょんはカリスマになったり歌姫になったりするようなタイプではないが、彼女が日本のミュージックシーンでどのようなポジションを確立していくのか、興味も期待も尽きない。

あいみょんが『とてつもない原石』であることは間違いないのである。

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