椎名林檎『三毒史』6発目自作アルバム詳細&感想!

KJ
デビュー20周年も、いよいよ5月をもって大団円を迎える椎名林檎。

その最終局面であるデビュー記念日の5月27日(月)、実に5年ぶりとなる待望のオリジナルフルアルバム『三毒史』がリリース決定!

林檎嬢2010年代の集大成かつ令和初となるオリジナルアルバムに、期待と興味が尽きることはありません!

椎名林檎(しいなりんご)

1998年デビュー。
1stアルバム『無罪モラトリアム』、2ndアルバム『勝訴ストリップ』が共にミリオンセラーを記録。
2004~2012年は東京事変の活動も並行。
第31回 日本アカデミー賞 優秀音楽賞、平成二十年度 芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。

プロフィール

本名:椎名裕美子(しいなゆみこ)
生年月日:1978年11月25日(40歳)
出身地:埼玉県さいたま市浦和区
身長:167cm
体重:47kg
血液型:O型
学歴:
静岡市立清水有度第二小学校
福岡市立百道中学校
福岡県立筑前高等学校中退
パートナー:児玉裕一(映像ディレクター)
愛称:林檎嬢、林檎さん、林檎ちゃん
別名義:Deyonná(レキシ『きらきら武士』参加時に使用)
担当:音楽家(作詞作編曲及び実演)
レーベル:EMI Records
所属事務所:有限会社黒猫堂

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オリジナルアルバム

1st『無罪モラトリアム』1999

2nd『勝訴ストリップ』2000

3rd『加爾基 精液 栗ノ花(カルキ ザーメン くりのはな)』2003

4th『三文ゴシップ』2009

5th『日出処(ひいづるところ)』2014

椎名林檎 6発目自作アルバム『三毒史』

これは令和元年東京で椎名により観測/記録された
真新しい AKASHIC RECORDS -宇宙の記憶-である。

前作『⽇出処』より、じつに五年振りとなる新作が完成。
多彩なゲストボーカリストたちが、⼊れ替わり⽴ち替わり
それぞれ無⼆の魅⼒を放つデュエットアルバムでもある。
この件を含め、本作に於ける椎名の作家としての態度は、
終始好戦的で「毒」を冠するに相応しい内容と⾔えよう。
腕利き演奏家への当て書きにも、今回益々精を出しており
管弦楽や合唱などの⼤編成も久し振りに⾃ら書いている。

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『三毒』の意味とは

人の善心を害する最も根本的な三種の煩悩とされる『貪・瞋・癡(とん・しん・ち)』を指し、煩悩を毒に例えたものである。

貪:貪欲(とんよく)。むさぼり求める心。象徴する動物は『豚』

瞋:瞋恚(しんに)。怒りの心。象徴する動物は『蛇』

癡:愚癡(ぐち)。真理に対する無知の心。愚かさ。象徴する動物は『鶏』

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ジャケットアートワーク

初回限定版

通常盤

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収録曲:全13曲

  1. 鶏と蛇と豚 椎名林檎
  2. 獣ゆく細道 椎名林檎と宮本浩次 ※news zeroテーマ曲
  3. マ・シェリ 椎名林檎
  4. 駆け落ち者 椎名林檎と櫻井敦司
  5. どん底まで 椎名林檎
  6. 神様、仏様 椎名林檎と向井秀徳 ※「isai vivid」CMソンク
  7. TOKYO 椎名林檎
  8. 長く短い祭 椎名林檎と浮雲 ※Coca-Cola サマーキャンペーンCMソング
  9. 至上の人生 椎名林檎 ※日本テレビ系「〇〇妻」主題歌
  10. 急がば回れ 椎名林檎とヒイズミマサユ機
  11. ジユーダム 椎名林檎 ※NHK「ガッテン!」テーマ曲
  12. 目抜き通り 椎名林檎とトータス松本 ※GINZA SIX テーマ曲
  13. あの世の門 椎名林檎
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ミュージックビデオ

鶏と蛇と豚

「鶏と蛇と豚」は新作アルバム『三毒史』の舞台設定を紹介するべく書き下ろされたオープニングトラック。
般若心経の読経と共にDJ大自然のスクラッチとシンフォニックな管弦打楽器が風雲急を告げる。圧倒的な密度を誇る演奏と無機質な歌声による「鶏と蛇と豚」は、現世へと通ずる門で毒のように甘い禁断の蜜を貪り、己の五感に絶対的な確信を抱く生者のモノローグ。(ライナーノーツより)

この新作MVを手掛けたのは、近年の椎名林檎のMV制作に無くてはならない児玉裕一監督。
曰く、
「ふたりの虚無僧が東京タワーで女と出会った夜。
女が行き場のない気持ちを抱きながら六本木を歩いた夜。
ある男女が銀座で待ち合わせた夜。
男が不思議なトンネルに迷い込んだ夜。
そんな夜の、ほんのちょっと前に東京で起こった出来事を映像にしました。
マジ卍」。

本作中では、AYA SATOが三種の獣と化し、ひとりですべての三毒を表現しています。

椎名林檎オフィシャルYouTubeチャンネルはこちら

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オフィシャル・ライナーノーツ

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商品情報

発売日

2019年05月27日(月)

商品仕様

初回限定生産盤(ケース付きハードカバー・ブック仕様)

UPCH-29327 ¥3,600(税抜)

通常盤

UPCH-20513 ¥3,000(税抜)

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特設サイト

『三毒史』特設サイトはこちら

20周年ライブ映像『(生)林檎博’18 -不惑の余裕-』

椎名林檎のデビュー20周年記念のアリーナツアーとして、2018年10月と11月に、全国4か所8公演で開催された「椎名林檎 (生)林檎博’18 ―不惑の余裕―」。その模様を、このたび映像作品(DVD & Blu-ray)としてリリースすることとなりました。
収録しているのは、椎名の誕生日である、2018年11月25日のさいたまスーパーアリーナ公演の模様です。音楽的知識、学識、技術、表現力、それら全てを兼ね備えた職人たちが一丸となって放り出す機知、頓智。これまでのキャリアの中で培ったすべてを注ぎ込んだかのような、絢爛でそれでいてカラッとした江戸前な内容には、会場のあらゆる愛好家が、古参も新参も隔てなく快哉を叫んでいました。

セットリストは、目くるめくほどに多彩です。「本能」「歌舞伎町の女王」など、初期の椎名林檎のアイコン的楽曲から、「いろはにほへと」「神様、仏様」「人生は夢だらけ」といった近年の楽曲はもとより、「雨傘」「日和姫」のような他のアーティストへの提供曲なども。また、カバー曲「個人授業」や「恋の呪文はスキトキメキトキス」の歌唱や、新曲「マ・シェリ」の初披露もありました。特筆すべきは、圧倒的に豪華なゲスト陣。Mummy-D、浮雲、トータス松本(11月22日公演の模様)、宮本浩次、レキシと枚挙に暇がありません。
ボーナストラックには、11月24日・25日のさいたま公演以外ではすべてアンコール1曲目に歌われていた「はいはい」(11月22日公演の模様)、そして珍しい椎名林檎のMC集、その名も「余裕み時間」が収録。さらにブックレットには、撮り下ろしのポートレート写真、未公開のライブ写真がふんだんに掲載されていて、ライブ・パンフレットとも言えそうな充実ぶり。いよいよ愛好家垂涎の内容となっています。

今回も、初回限定盤と通常盤をご用意。発売は、初回限定盤が5月1日(水)、通常盤は5月27日(月)となります。初回限定盤については、黒猫堂のオフィシャルサイトのみでの販売で、先行受付は3月26日(火)より実施中。また、林檎班とSR猫柳本線ポケットの会員限定受付よりお申込みいただきますと、それぞれスペシャル特典もついてきてお得です。

まさに椎名林檎デビュー20周年記念に相応しい作品です。ぜひ一家に一枚、お求めください。

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収録内容

  1. 機知との遭遇 -Sound&Vivision-
  2. 本能
  3. 流行
  4. 雨傘
  5. 日和姫
  6. APPLE
  7. マ・シェリ
  8. 積木遊び
  9. 個人授業
  10. どん底まで
  11. 神様、仏様
  12. 化粧直し
  13. カーネーション
  14. ありきたりな女
  15. いろはにほへと
  16. 歌舞伎町の女王
  17. 人生は夢だらけ
  18. 東京は夜の七時
  19. 長く短い祭
  20. 恋の呪文はスキトキメキトキス
  21. ちちんぷいぷい
  22. 目抜き通り<2018年11月22日>
  23. 獣ゆく細道
  24. ジユーダム
  25. 悲しみの果て
  26. 五右衛門
  27. きらきら武士
  28. 夢のあと
  29. ending 丸ノ内サディスティックneetskills remix

-bonus track-

  1. はいはい<2018年11月22日>
  2. 余裕み時間<MC集>
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商品情報

Blu-ray

UPXH-20079 ¥5,500(税抜)

DVD

UPBH-20239 ¥4,500(税抜)

KJインプレッションズ〜感想

椎名林檎デビュー20周年の大団円となる2019年5月27日に、アルバムをリリースするであろうことは想像していて、「そろそろ発表される頃だろう」と時々オフィシャルサイトを覗いてみたりもしていた。

ただ、それはこれまで拒否し続けてきた”ベストアルバム”になるだろうと予想していた。そして、もしかしたらそれを置き土産に「椎名林檎は表舞台を去る決断をするかもしれない」と覚悟していた。以前にも書いたが、現在の林檎嬢のモチベーションはもはや東京五輪だけのように感じられたからだ。しかも、かつて”スーパースター”と憧れを歌い上げたイチロー選手が引退。一度は引退を決めた経験のある林檎嬢も、これには大いに触発されるのではないかという予感がした。

結果は見事なまでの大外し。これからまた、少なくとも10年程度は林檎嬢の新作を愉しみ続けられるであろう。よって、これは最良の結果である。

それにしても、西洋甲冑に身を包んだ林檎嬢の美しさたるや、一体どうしたものであろうか?自身と完全に同世代であるが故、より林檎嬢の美しさは際立って見える。大きく開いた胸元が母性に通じる優しさや柔らかさ、或いはエロスを感じさせつつも、その凛とした表情や佇まいは、女性の持つ生命力の強さに満ち溢れている。それでいて硬質な甲冑との対比により、その奥にある生身の弱さや脆さも感じさせる。その全てが魅力的である。

林檎嬢に出逢って早20年。時代の流れと共に様々な変化を経つつ、尚も連綿と続く椎名林檎像に、これからもずっと魅せられ続けていくのであろう。そうであってほしい。50代、60代、70代とどのように老いていくのか?本人には傍迷惑な話かもしれないが、今までに見たことのない「エロカッコかわいいババア」になってほしい。

さて、久々のオリジナルアルバムである。振り返ってみて驚くのは、椎名林檎名義のオリジナルアルバムが5作品しか発表されていないことである。もちろん東京事変の約9年間があったわけだが、東京事変名義のオリジナルアルバム5作品を合わせても10作品。キャリア20年で、2年に1作品のペースということになる。正直、もっと多くの作品を発表していると錯覚していた。それだけ、カバーアルバムをはじめとする企画作品が、椎名林檎色に染め抜かれているということだろう。

今回の『三毒史』は、前作『日出処』からの5年間に発表された作品を多く含むことになる。このまま実質的なシングル集となるのか?まだ発表されていない収録曲には、非常に興味がある。THE YELLOW MONKEY『9999』のように既発曲を上回る数の新曲が含まれることを期待するが、果たして如何に?

また、『三毒史』という漢字三文字のタイトルからは、前作『日出処』から新たなチャプターへと突入したのだということを改めて強く感じさせてくれる。”漢字三文字歴史シリーズ”とでも言っておこうか。それでいて”三毒”という林檎嬢の得意分野ともいえる切り口で創られる作品には、本当に期待の高まりを抑えられない自分がいる。既にリリースされている楽曲から感じられるゴージャスさの奥に情調を感じる楽曲イメージは、きっと氷山の一角でしかないだろう。そこに思いもよらぬシンプルなバンドサウンドの楽曲があったり、インダストリアルロック調の楽曲があっても面白い。エキゾチックなリフで始まる陽気な楽曲も良いだろう。期待と想像は膨らむばかり。惜しむらくは、東京五輪の準備に向けて大規模なツアーが行われないであろうことくらいか。

この春はTHE YELLOW MONKEY、布袋寅泰、そして椎名林檎と本当に楽しみな作品が目白押しである。

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