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FIAスーパーライセンス
FIA Super Licence
ドライバーがF1へ参戦するには「FIAスーパーライセンス」を取得する必要があります。スーパーライセンスの発給を受けるための条件は、次の表に示すシリーズに2年以上(開催レース数の80%)参戦して、年間順位に応じて与えられるスーパーライセンスポイント(SLP)を、3年間で合計40点以上獲得する必要があります。
スーパーライセンスポイント(SLP)シリーズ別ポイント表
シリーズ | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
FIA Formula 2 | 40 | 40 | 40 | 30 | 20 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 |
Indycar Series | 40 | 30 | 20 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
FIA Formula 3 | 30 | 25 | 20 | 15 | 12 | 9 | 7 | 5 | 3 | 2 |
FIA Formula E | 30 | 25 | 20 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
European F3 (~2018) | 30 | 25 | 20 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
FIA WEC LMP1 | 30 | 24 | 20 | 16 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 |
Formula Regional European | 25 | 20 | 15 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 |
Super Formula | 25 | 20 | 15 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 |
GP3 (~2018) | 25 | 20 | 15 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 |
FIA WEC LMP2 | 20 | 16 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 0 | 0 |
DTM | 20 | 16 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 |
Super GT | 20 | 16 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 |
Formula V8 3.5 (~2017) | 20 | 15 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
F3 Regional Asian | 18 | 14 | 12 | 10 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
F3 Regional Americas | 18 | 14 | 12 | 10 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
F3 Regional Japanese | 18 | 14 | 12 | 10 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
IMSA Prototypes1 | 18 | 14 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 | 0 | 0 |
WTCC | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
Supercars Championship | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
NASCAR Cup Series1 | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
Indy Lights1 | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
Formula Renault Eurocup | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
W Series | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
Euroformula Open | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
Super Formula Lights | 15 | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 |
Formula 4 Championships | 12 | 10 | 7 | 5 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 |
Asian Le Mans Series | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
European Le Mans Series | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
FIA WEC LMGTE Pro | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
FIA WEC LMGTE Am | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
F3 Asian Winter Series | 10 | 7 | 5 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
National Formula 3 | 10 | 7 | 5 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
Formula Mazda1 | 10 | 7 | 5 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
NASCAR Xfinity Series1 | 10 | 7 | 5 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
Toyota Racing Series | 10 | 7 | 5 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
※ 1シーズンにつき1シリーズのポイントのみ有効
※ FIA直轄シリーズでは、参戦中に大きな規約違反を犯さなかった場合、セーフティボーナスポイントとして2点が与えられる
※ フリープラクティス参加には、過去3年でFIA F2に6戦以上出走しているか、25ポイント以上が必要
※ フリープラクティスで100km走行すると1p、最大で10pが付与される
※ スーパーライセンスの取得には、SLPに加えて現行F1マシンによる最低2日間、300km以上のテスト走行が条件となる
※ スーパーライセンスの発給は、ドライバー個人ではなくF1チームからの申請が必要となる
新型コロナウィルスの影響による救済措置
2020年にパンデミックを生じた新型コロナウィルスの影響によってポイント獲得機会が減少したため、救済措置が取られています。
まず、2020年を含む直近4年間の内、獲得ポイントが多い3年(非連続も可)の成績を採用することとなりました。また、最低30ポイント以上獲得し、FIAから実績や能力を認められた場合もライセンスを獲得できるようになりました。
現時点ではこの救済措置がいつまで続けられるかは未定ですが、対象期間に2020年が含まれる間は続けられるのではないかと考えられます。
スーパーライセンス発給申請はF1チームから行われるため、救済措置を受けられるかどうかはF1チームから支援を受ける必要があります。
海外で戦う若手日本人ドライバー
しかし、スーパーライセンスの申請にはF1チームとの契約を締結していることが条件となり、F1チームとの契約には事実上「レッドブル・ジュニアチーム所属」のような「F1チーム育成選手」もしくは「F1関連企業との契約選手」に限られます。
ここでは、2020シーズンに海外レースへ参戦する4選手の状況と条件を紹介します。
岩佐歩夢 いわさあゆむ
Ayumu Iwasa ( Age 19 = Redbull Junior Team / HFDP )
2020 SLP=12P(2020:12P / 2019:0P / 2018:0P / 2017:0P)
2021 SLP:+28P(2021:–P / 2020:12P / 2019:0P / 2018:0P)
2021参戦カテゴリー
FIA F3:11位(39P)↔️1位 D.Haugar(152P)
F3 Asian:8位(2P)※ルーキーカップ1位
2021 SLP 40Point条件
FIA F3:1位
2021所属チーム
FIA F3:ハイテックGP
F3 Asian:ハイテックGP
佐藤万璃音 さとうまりの
Marino Sato ( Age 21 )
2020 SLP=10P(2020:0P / 2019:0P / 2018:0P / 2017:10P)
2021 SLP:+40P(2021:–P / 2020:0P / 2019:0P / 2018:0P)
2021参戦カテゴリー
FIA F2:18位(1P)↔️3位 R.Shuwartzman(91P)
2021 SLP 40Point条件
FIA F2:3位以内
2021所属チーム
FIA F2:トライデント
小山美姫 こやまみき
Miki Koyama ( Age 23 = Redbull Global Athlete )
2021 SLP:+40P(2021:–P / 2020:0P / 2019:0P / 2018:0P)
2021参戦カテゴリー
W Series:12位(10P)↔️1位 J.Chadwick(73P)
2021所属チーム
W Series:Sirin Racing
野田樹潤 のだじゅじゅ
Juju Noda ( Age 15)
2020 SLP=2P(2020:2P / 2019:0P / 2018:0P / 2017:0P)
2021 SLP:+38P(2021:–P / 2020:2P / 2019:0P / 2018:0P)
2021参戦カテゴリー
FIA F4 US選手権:参戦中止
FIA F4 デニッシュ選手権:7位(48P)↔️1位 Mads Hoe(123P)
2021所属チーム
FIA F4 US選手権:ジェイ ハワード・ドライバー・デベロップメント
FIA F4 デニッシュ選手権:NODA Racing
日本国内で戦う若手ホンダドライバー
けれども、ホンダは「世界に通用するドライバー育成」を捨てておらず、その活躍次第では関係を継続するレッドブルへ後押しすることも考えられ、可能性が潰えたわけではありません。
ここでは、2021シーズンに日本国内で戦う若手ホンダドライバー3選手の状況と条件を紹介します。
笹原右京 ささはらうきょう
Ukyo Sasahara ( Age 24 = Honda )
2020 SLP=33P(2020:0P / 2019:18P / 2018:5P / 2017:10P)
2021 SLP=+17P(2021:–P / 2020:0P / 2019:18P / 2018:5P)
2021参戦カテゴリー
SUPER GT:11位(8P)↔️1位 大嶋 和也・山下 健太(35P)
SUPER FORMULA:7位(18P)↔️1位 野尻智紀(53P)
2021 SLP 40Point条件
SUPER GT:1位(+20P)
SUPER FORMULA:2位以内(+20P)
2021所属チーム
SUPER GT:TEAM MUGEN
SUPER FORMULA:DOCOMO TEAM DANDELION RACING → TBA
大湯都史樹 おおゆとしき
Toshiki Oyu ( Age 22 = Honda )
2020 SLP=18P(2020:5P / 2019:3P / 2018:1P / 2017:9P)
2021 SLP=+31P(2021:–P / 2020:5P / 2019:3P / 2018:1P)
2021参戦カテゴリー
SUPER GT:11位(8P)↔️1位 大嶋 和也・山下 健太(35P)
SUPER FORMULA:2位(36P)↔️1位 野尻智紀(53P)
2021所属チーム
SUPER GT:TEAM MUGEN
SUPER FORMULA:TCSナカジマレーシング
佐藤蓮 さとうれん
Ren Sato ( Age 19 = HFDP )
2020 SLP=22P(2020:10P / 2019:12P / 2018:0P / 2017:0P)
2021 SLP:+18P(2021:–P / 2020:10P / 2019:12P / 2018:0P)
2021参戦カテゴリー
Super Formula Lights:4位(37P)↔️1位 名取鉄平(95P)
2021所属チーム
Super Formula Lights:TODA RACING
レースカレンダー
FIA F2(佐藤万璃音)
- 3月26-28日:バーレーン(サヒール) [3レース]
- 5月20-22日:モナコ(モンテカルロ) [3レース]
- 6月4-6日:アゼルバイジャン(バクー) [3レース]
- 7月16-18日:イギリス(シルバーストン) [3レース]
- 9月10-12日:イタリア(モンツァ) [3レース]
- 9月24-26日:ロシア(ソチ) [3レース]
- 11月26-28日:サウジアラビア(ジェッダ) [3レース]
- 12月3-5日:アブダビ(アブダビ) [3レース]
※F1サポートレース
FIA F3(岩佐歩夢)
- 5月7-9日:スペイン(バルセロナ) [3レース]
- 6月18-20日:フランス(ル・キャステレ) [3レース]
- 7月2-4日:オーストリア(シュピールベルク) [3レース]
- 7月30日-8月1日:ハンガリー(ブタペスト) [3レース]
- 8月27-29日:ベルギー(スパ・フランコルシャン) [3レース]
- 9月3-5日:オランダ(ザントフォールト) [3レース]
- 10月22-24日:アメリカ(オースティン) [3レース]
※F1サポートレース
W Series(小山美姫)
- 6月25-26日:オーストリア(レッドブルリンク)
- 7月2-3日:オーストリア(レッドブルリンク)
- 7月16-17日:イギリス(シルバーストーン)
- 7月30-31日:ハンガリー(ブタペスト)
- 8月27-28日:ベルギー(スパ・フランコルシャン)
- 9月3-4日:オランダ(ザントフォールト)
- 10月22-23日:アメリカ(オースティン)
- 10月29-30日:メキシコ(メキシコシティー)
※F1サポートレース
FIA F4 デニッシュ選手権(野田樹潤)
- 5月15-16日:パドボーグ パーク [3レース]
6月12-13日:ストルップ レースウエイ(スウェーデン) [3レース]- 6月19-20日:パドボーグ パーク [3レース]
- 8月20-22日:ユトランドリンク [3レース]
- 9月04-05日:パドボーグ パーク [3レース]
- 9月18日:リング ジュルスランド [3レース]
- 10月02-03日:ユトランドリンク [3レース]
SUPER FORMULA(笹原右京 & 大湯都史樹 & 佐藤蓮)
- 4月3-4日:富士スピードウェイ
- 4月24-25日:鈴鹿サーキット
- 5月15-16日:オートポリス
- 6月19-20日:スポーツランドSUGO
- 8月28-29日:ツインリンクもてぎ
- 10月2-3日:岡山国際サーキット
- 10月30-31日:鈴鹿サーキット
SUPER GT(笹原右京 & 大湯都史樹)
- 4月10-11日:岡山国際サーキット
- 5月3-4日:富士スピードウェイ
- 5月29-30日:鈴鹿サーキット(延期)
- 7月17-18日:ツインリンクもてぎ
- 9月11-12日:スポーツランドSUGO
- 10月23-24日:オートポリス
- 11月6-7日:ツインリンクもてぎ
- 11月27-28日:富士スピードウェイ
FIA F2 & F3 & W Seriesを無料視聴しよう!
今季もDAZNではF1に加えてFIA F2とFIA F3、そして新たにWシリーズも生中継!
「F1は川井ちゃんのいるフジテレビNEXT派!」という方も、一度「1ヶ月無料トライアル」を使ってDAZNを体験してみてください!確かにF1中継はタイムラグと初心者向けの解説がマイナスポイントですが、川井ちゃんよりもゴシップに反応してくれますし、Hondaの裏情報を聞けることもしばしば。また「F1ゾーン」ではメイン映像とオンボード映像を同時視聴することができ、バトルになるとテレビゲームのように2者のオンボード映像を見ることができて、思わず熱くなります!
そして、日本人若手ドライバーが参戦するFIA F2&F3&Wシリーズを視聴できるとなれば、今季のDAZNは要チェックです!!
華やかな舞台の裏で、希少な最高峰のレースシートを狙う日本人ドライバー達が、今季もそれぞれのカテゴリーで熾烈な生存競争を繰り広げようとしています。
これまでにF1のレギュラーレースシートを獲得した日本人ドライバーは9人。
中嶋悟、鈴木亜久里、片山右京、井上隆智穂、中野信治、高木虎之介、佐藤琢磨、中嶋一貴、小林可夢偉。
2014シーズン以降、日本人不在が続いていました。
しかし2021シーズン、遂に角田裕毅選手がスクーデリア・アルファタウリ・ホンダのレギュラーシートを獲得。晴れて10人目の日本人F1レギュラードライバーとなりました。
角田選手に続いてスーパーライセンス取得条件を満たし、11人目のF1レギュラードライバーとなるのは誰か!?
日本人ドライバーの現状と条件をまとめてみました!