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WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦 レイ・バルガス vs 亀田和毅
Rey Geovani Vargas Roldán vs. Tomoki Kameda
試合日程・会場
- 2019年7月13日 土曜日(日本時間 14日 日曜日)
- WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦
- 正規王者:レイ・バルガス(メキシコ)vs 暫定王者:亀田和毅(協栄)
- 米カリフォルニア州カーソン ディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク(旧スタブハブ・センター)
生中継(ネット配信):DAZN
2019年7月14日 日曜日 10:00~(亀田和毅選手の試合開始は12:15頃の予定)
記者会見(2019.05.07@南紀白浜ゴルフ倶楽部)
コメント
亀田和毅選手
「今、スーバーバンタム級で一番強い選手。バシッと倒してスターになりたい。あの時は完敗で何もできんかった。これが一番大事な試合。何が何でも勝たんと。あの負けでメキシコに残ろうと思った。もう一回アイツと戦いたいというのがずっとあって、ようやくチャンピオン同士で戦える。こんな最高な舞台はない」
「(バルガス選手は)アマチュアの時はポイントアウトのスタイルやったけど、プロではガムシャラで、行くときは行く、行かんときはアウトボクシングと幅が広い。でもスタミナさえあれば勝てる。12ラウンド勝負。その中で倒れたら倒れたで」
「めちゃめちゃテンションが上がる。アメリカの大きな舞台でできるのは本当に最高。アメリカで豪快なKOを。めちゃめちゃテンション上がって、抑えるのが大変」
父・亀田史郎氏
「レイ・バルガスのレイ、和毅の和で『レイ和(れいわ)対決』や!この元号になることはわかっとった!夢に出てきたからな!」
レイ・バルガス選手(「ボクシングシーン.com」より)
「これは厳しく、複雑な試合になるだろう。亀田は困難な相手だ。世界王者だった。数年前のアマチュア時代に私は彼を倒している。だから、彼には抜き去りたい棘があるんだ」
「興味深い試合だ。彼は素早いファイヤーでそこを生かそうとしてくる。でも、神のご加護に加えて、日本人ファイターの戦術を打ち消す練習を進めている。上手くいけば、我々は勝利者としてリングを去るだろう」
亀田和毅選手公開練習(2019.7.10@ウェストサイド・ボクシングクラブ)
インタビュー
--現地入りしてからの今のコンディションは?
「こっちに来てからのコンディションは良いですよ。今回は新しいトレーナーとフィジカル面を限界の限界まで追い込んで準備してきたので、万全ですね。何よりも一番は気持ちの面で、これだけやってきた!っていう自信もつきましたよ」
--アマチュア時代に一戦を交えた因縁の相手との対戦ですが、意識はしますか?
「意識というか、アマチュアは3ラウンドで世界戦は12ラウンド。戦い方も作戦もすべて違うので、アマチュア時代の対戦結果はあまり気にしていません。バルガスは決して特別な存在ではないですよ」
--公開練習のインタビューも全てスペイン語です。すごいですね。忘れないものですか?
「忘れないですね。むしろ日本語より話しやすいです」
--これから試合までどう過ごしますか?
「今はゆっくり休んで、あとは試合の日に爆発させるだけです。今回の相手はそれだけの相手なので、万全の体制で挑みたいのです」
--試合で気を付ける点は?
「全くないです。身長差やリーチ差がどうのと心配される声もありますが、自分はそこは全然気にしていない。それに対応するスピード力や、自分のボクシングの強みを活かして、自分らしくリングで戦えれば、絶対に相手は倒せると思っています」
--兄2人も世界チャンピオンですよね。ギネス記録保持者である事にプレッシャーなど感じる事はあるんですか?
「2人のことは尊敬していますし、育ててくれた親父の存在も偉大です。でもそれをプレッシャーに思ったことはないです」
公式記者会見(2019.7.12@ダブルツリーバイヒルトンホテル)
コメント
亀田和毅選手
「念願だった戦いを実現してくれたWBCとプロモーターのゴールデンボーイに感謝している。アメリカの地で、更にアメリカ人とメキシコ人の多いロサンゼルスで試合が出来る事に、スーパーわくわくしています!特にこの4カ月の厳しい練習と調整で、この上ないくらいコンディションはいい状態に準備できています」
「一言、言いたいことは…(バルガスに向かって)チャンプ!お前はチャンピオンか?お前はメキシコ人か?だったら、お互いチャンピオン同士、メキシコ人らしい面白い試合を思いっきりやろう!メキシコ人らしく勇敢に戦え!俺はリングで生死をかけて戦う!(会場を向いて)皆さん、ありがとう!」
レイ・バルガス選手
「私は大口を叩くタイプではない。トークはリングの中で行う。体重もこの通りバッチリ落ちている。日本人はリングで死ぬ気で戦うと言うけど、メキシコ人も勇敢な戦士だ」
前日計量
バンタム級リミット
- 118ポンド=53.52kg
正規王者:レイ・バルガス選手(メキシコ)
- 体重:121ポンド=54.88kg
暫定王者:亀田和毅選手(協栄)
- 体重:121ポンド=54.88kg
「今回は完璧のコンディションに仕上がりました。最高の状態です。1番やりたかった相手と最高の舞台で試合ができることに関係者の皆様に感謝しています。明日の試合は自分の集大成の試合。最高の試合をして必ず勝ちます。日本の皆様、応援よろしくお願いします」
試合結果
Coming Soon…
KJプレビュー(2019.4.4)
WBC暫定王者となった亀田和毅選手(協栄)が、アマ時代に唯一敗北を喫した正規王者レイ・バルガス選手(メキシコ)を相手に、アメリカでの王座統一戦という舞台でリベンジを狙うこの試合。
プロ無敗を続ける王者バルガス選手は「スーパーバンタム級最強」との呼び声も高いが、ここ数年間の試合内容は苦戦が続いている印象が強い。”細身の長身”という身体的特徴から、挑戦者が徹底的に距離を潰してインファイトに持ち込むため、これを捌くのに手を焼いている。しかし、確実にポイントを持ち帰ってくるだけの狡猾さと技術を持っており、まさに「強い王者」だといえる。
和毅選手のファイトスタイルは、バルガス選手のファイトスタイルと嚙み合い、両者の持つスピードとテクニックが交差するハイレベルな攻防が繰り広げられるだろう。
残念ながら和毅選手は、多くの挑戦者がバルガス選手攻略の鍵と見てきた”インファイト”を得意としていない。本人は受け容れないかもしれないが、階級の中で”パンチ”も”プレス”も決して強くない。あくまでもスピードを武器に見映えする連打でポイントメイクするアウトボクサーである。何かと派手さを好む亀田家の血が、それを認めて受け容れ、勝負に徹することができるかどうかが試合を左右するだろう。
バルガス選手もまたアウトボクサーであり、しかもリーチが長いため、和毅選手の得意とする距離は全て射程圏内となる。よって、和毅選手はバルガス選手を上回るスピードで自分の距離に入っては連打してポイントを稼ぎ、すぐにバルガス選手の射程圏を出る。その繰り返しを徹底しつつ、バルガス選手が前に出てきた時には確実にカウンターを浴びせて後退させ、距離を保つ。これが出来れば、和毅選手にも勝機はある。特に、バルガス選手は”グラス・ジョー”化しているかもしれないので、カウンターのチャンスで顎を打ち抜くことができれば、KO勝利の可能性も僅かながらあるだろう。
逆に、自分の”パワー”を過信してインファイトに持ち込んだ場合には、パワーで勝るバルガス選手に返り討ちを喫するだろう。インファイトに限らず、距離感が中途半端な場合にはバルガス選手優勢となるのは間違いない。どちらが中間距離の攻防を制するか、それがこの試合の勝敗を決めるだろう。
和毅選手はこの一戦に備えてメキシコからスパーリングパートナーを2人呼ぶなど準備に抜かりはない。トレーニングはいつもハードだ。あとは「勝負師・亀田和毅」を見られるかどうか。いや、見せて欲しい!
ダウンが1度も無い、いわゆる”地味な試合”で良いのだ。日本のファンが見たいのは「文句のつけようの無い勝利」であって「ド派手なKO勝利」ばかりではないのだ。ジャッジ全員が120-108で亀田和毅を支持する判定勝ちを目指して頑張ってほしい!
昨年11月にアビゲイル・メディナ選手に完勝して見事にWBC世界スーパーバンタム級暫定王者を獲得。史上初の三兄弟2階級制覇の快挙を成し遂げた亀田和毅選手。
圧倒的なスピードと連打で試合の主導権を握り続け、その実力がフロックではないことを国内外の関係者やファンに証明してみせました。
そして、WBCは正規王者レイ・バルガス選手との王座統一戦を指示。遂に和毅選手が熱望した、真の王者を決する一戦が実現することになりました。
バルガス選手は和毅選手のアマチュア戦績に唯一の黒星を付けた、謂わば”因縁の相手”となります。このプロ無敗の王者を撃破すれば、和毅選手に対する見方は大きく変わるでしょう。
勝てば他団体との統一戦や今後階級を上げる可能性のある井上尚弥選手との試合など、和毅選手が熱望するビッグマッチに近付くことも現実味を帯びます。
亀田家の大きな夢を乗せた「レイ和決戦」に注目です!