ホンダF1ワンツー!本田宗一郎誕生日に1991年セナ以来28年ぶりポール・トゥー・ウィン!!

KJ
2019 F1世界選手権 第20戦 ブラジルGPが開催され、Red Bull Hondaのエース、マックス・フェルスタッペン選手がポールtoウィンを達成しました!
またToro Rosso Hondaのピエール・ガスリー選手が2位に入りHonda F1が1-2フィニッシュを成し遂げました!

Hondaにとってはアイルトン・セナ選手が1991 オーストラリアGPで達成して以来、実に28年ぶりのポールtoウィンとなりました!
没後25周年となるアイルトン・セナ選手の母国ブラジルで、本田宗一郎の誕生日に果たされたHonda F1の完勝劇は大変感慨深いものがあります。

この記事ではHondaが歩み始めた常勝への第一歩を記録します!

Table of Contents

2019 F1世界選手権 第20戦ブラジルGP

アイルトン・セナ没後25周年記念レース #ObrigadoSenna

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11月17日 本田宗一郎生誕113年記念日

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予選

ブラジルGPの予選はAston Martin Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペン選手が見せた素晴らしいパフォーマンスにより、今季2度目のポールポジションを獲得。また、HondaにとってブラジルGPでのポールポジションは、アイルトン・セナ選手が母国グランプリで獲得した1991年以来、28年ぶりのものになる。

気温20℃、路面温度36℃というコースコンディションで、路面はドライ。直前に行われたフリー走行3回目の開始時と比較して路面温度が7℃ほど上昇した。

尚、昨年のブラジルGPではタイヤ交換戦略を的中させてルイス・ハミルトン選手(メルセデスAMG)からトップを奪ったフェルスタッペン選手が、周回遅れのエステバン・オコン選手(フォース・インディア)と接触し、2位に後退する問題が発生。レース終了後も怒りの収まらないフェルスタッペン選手が、オコン選手に言い寄って胸ぐらを突き飛ばしたため、社会奉仕2日間の罰則が科せられた。

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予選動画

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予選リザルト

順位 No ドライバー チーム Q1 Q2 Q3
1 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分08秒242 1分07秒503 1分07秒508
2 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1分08秒556 1分08秒050 1分07秒631
3 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1分08秒614 1分08秒088 1分07秒699
4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分08秒496 1分07秒888 1分07秒728
5 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1分08秒545 1分08秒232 1分07秒874
6 23 アレクサンダー・アルボン レッドブル 1分08秒503 1分08秒117 1分07秒935
7 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 1分08秒909 1分08秒770 1分08秒837
8 8 ロマン・グロージャン ハース 1分09秒197 1分08秒705 1分08秒854
9 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1分09秒276 1分08秒858 1分08秒984
10 20 ケビン・マグヌッセン ハース 1分08秒875 1分08秒803 1分09秒037
11 4 ランド・ノリス マクラーレン 1分08秒891 1分08秒868
12 3 ダニエル・リカルド ルノー 1分09秒086 1分08秒903
13 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1分09秒175 1分08秒919
14 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1分09秒050 1分08秒921
15 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1分09秒288 1分09秒035
16 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 1分09秒320
17 18 ランス・ストロール レーシングポイント 1分09秒536
18 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ 1分10秒126
19 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ 1分19秒614
20 55 カルロス・サインツ マクラーレン
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予選コメント

マックス・フェルスタッペン選手:ポールポジション
Aston Martin Red Bull Racing

「今日のポールポジションにはとても満足しています。車体もエンジンも非常に力強いパフォーマンスを見せてくれました。
昨晩の作業でいくつかの改善に取り組み、さらにFP3のあとにもいくつか設定を変更して、予選ではマシンが非常にいい動きを見せるようになりました。
Q1の初めからマシンは飛んでいきそうなくらいの速さを見せており、Q3では温度が上昇して少し難しいコンディションだったにもかかわらず、いい感触で走れていました。
(テクニカルな)第二セクターでベストタイムを出し、2番手に0.1秒以上の差をつけてのポールは、チームとHondaのパフォーマンスが非常に力強いことを示しています。
いつもレースで僕たちのマシンは速いので、明日もそうなると思います。ここでのドライビングは本当に楽しいですし、明日のレースもエキサイティングになるはずです。
レースを楽しめればと思っていますし、あとはレースを終わらせるだけです」

アレクサンダー・アルボン選手:6位
Aston Martin Red Bull Racing

「全体としては悪くない予選でしたが、それでも最後の部分でもっときっちりまとめなければいけないと感じています。確かにここで走るのは僕にとっては初めてでしたが言い訳はしたくないですし、そもそも言い訳をするのはあまり好きではありません。ここは長いストレートと低速コーナーが混ざった難しいサーキットです。でも、攻め甲斐のあるサーキットです。タイヤの温度変化にも敏感なサーキットなので、一つのコーナーでミスをするとそれがその後の4つか5つのコーナーにまで影響します。僕の2回目のアタックでも2コーナーで少しアウト側に弾かれてしまっただけで、周回の残りのパートでタイヤに熱が入りすぎてしまいました。こんなサーキットはほかにはあまりないですし、ここでドライブするのは楽しいのですが、ただ今日はもっと速く走りたかったという思いはあります。マックス(フェルスタッペン)はすばらしい走りをしてくれました、チームにとってすばらしい結果で予選の締めくくることができました。僕たちのレースペースはいいですし、ルクレール選手(フェラーリ)のペナルティーにより5番グリッドからのスタートになるので、明日の決勝はトップ争いに食い込んでいけると信じています」

クリスチャン・ホーナー
Aston Martin Red Bull Racing チーム代表

「今日マックスがポールポジションを獲得し、私にとっては完璧なバースデープレゼントとなりました。過去5年にわたってブラジル予選ではメルセデスが優勢を誇ってきました。それを考えると、今日のパフォーマンスは素晴らしかったです。マックスは予選の全セッションで最速タイムを出しました。アレックスも次第にペースを向上させてきており、それを見るのは喜ばしいことです。
ポールポジション獲得はチーム全員の功績です。彼らは素晴らしい仕事をしてくれています。さらに、ここは標高が高く、パワーが重要なサーキットであり、Hondaにも称賛の言葉を贈りたいです。
全員の仕事ぶりが素晴らしい。この結果はチームワークによってもたらされたものです。
このコースはオーバーテイクが可能であるため、明日はスタートをうまく決めることが重要となります。まずは1周目を無事に走り切ることを目指し、集中して仕事に取り組み、最善を尽くしていきます」

田辺豊治
Honda F1
テクニカルディレクター

「今日はすばらしい予選結果になりました。Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が終始速さを見せ、今季2度目のポールポジションを獲得してくれました。
チームメートのアルボン選手も初めての走行となったこの難しいサーキットで、十分にコンペティティブなタイムを出してくれたと思います。
また、Red Bull Toro Rosso Hondaのガスリー選手は4戦連続のQ3進出を果たし、アルボン選手に次ぐ7番手につけました。
クビアト選手は小さなミスのために非常に僅差でのQ1落ちとなりましたが、ロングランペースは悪くないので、明日のレースでは巻き返しを見せてくれると思います。
明日は71周と長いレースになります。今日の予選で得たポジションを確実にレース結果に結びつけられるよう、万全の準備をして臨みたいと思います」

ヘルムート・マルコ
Aston Martin Red Bull Racing モータースポーツアドバイザー

「モンツァ以降、我々はずっとコンペティティブでした。しかし、鈴鹿ではルクレールにぶつけられ、メキシコではハミルトンにやられました。ブラジルGPでは我々は予選だけでなく、金曜日から速かったのは、驚くことではありません。
金曜日の夜にセットアップを改善して、さらに速くなりました。もちろん、Hondaのエンジンも素晴らしかったです。それが予選でマックスがQ1からQ3まで完全制圧した要因となりました。今回のポールポジションは明日のレースに向けてだけでなく、我々Aston Martin Red Bull RacingとHondaにとって、来年へ向けて明るい兆しになったことは間違いありません。もちろん来年、我々Aston Martin Red Bull Racingはタイトルを獲りに行きます。それはAston Martin Red Bull Racingだけでなく、Hondaも一致した我々の目標です」

バーニー・エクレストン
元F1最高責任者

「Hondaの活躍を見るのは、非常に喜ばしいことだ。彼らなら来年、チャンピオンになるだろう。そして、HondaがこれからもずっとF1界にとどまってくれることを祈っている」

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決勝レース

レーススタートでは、マックス・フェルスタッペン選手が危なげない走り出しを見せて首位をキープ。アレクサンダー・アルボン選手とピエール・ガスリー選手もスタートポジションを守って5番手と6番手につける。一方、16番手スタートのダニール・クビアト選手は、ミディアムタイヤでスタートして追い上げを図る。

21周目、フェルスタッペン選手は新品のソフトタイヤに交換し、2ストップ作戦を選択。しかし、このピットアウト時にロバート・クビサ選手のウイリアムズのマシンが目の前に飛び出し、タイムロスを強いられ、ルイス・ハミルトン選手(メルセデスAMG)の後ろでコースへ復帰。しかし、すぐにハミルトン選手に追いついたフェルスタッペン選手は、直後のターン1でオーバーテイクを決め、トップを奪い返してみせた。

その翌周には、ガスリー選手がピットインしてミディアムタイヤに交換。中団勢トップの位置を守る。さらにその後、24周目にアルボン選手がソフトタイヤからミディアムタイヤに交換し、戦略の幅を広げる。クビアト選手は23周目にソフトタイヤへ交換してポジションアップを狙ったが、後方集団は混戦となっており、なかなかパスすることができないままレースは進んでいく。

首位を守りながら迎えた44周目に、フェルスタッペン選手はミディアムタイヤへ履き替える。この3周後にガスリー選手、50周目にアルボン選手が、それぞれソフトタイヤを選択。しかし、その直後にバルテリ・ボッタス選手(メルセデスAMG)がストップし、コース上にはセーフティカーが出動。Red Bullはフェルスタッペン選手をピットインさせてソフトタイヤを履かせ、終盤をフレッシュなタイヤで戦う判断を下す。一方、2番手のハミルトン選手はステイアウトしたため、一旦はトップを譲る形となる。

セーフティカー明け直後のリスタート。フェルスタッペン選手はターン1で再び見事なオーバーテイクを決め、すぐにトップを奪還。さらにはアルボン選手もセバスチャン・ベッテル選手(フェラーリ)をパスして、3番手に浮上した。

しかしその後、フェラーリ勢がチームメート同士で接触して2台ともにリタイア。コース上には再びセーフティカーが入る。ここで、今度はハミルトン選手がピットインしてソフトタイヤに交換。Hondaパワーユニット勢はステイアウトを選択し、コース上はフェルスタッペン選手、アルボン選手、ガスリー選手がトップ3に並ぶ。さらには、クビアト選手も他車のリタイアによって10番手までポジションを上げてきた。

レースは残り2周で再開されるが、アルボン選手はリスタートで3番手に浮上したハミルトン選手に接触されてスピンを喫し、14番手まで順位を落としてしまう。この2人の接触をすり抜け、ガスリー選手は2番手に浮上。フェルスタッペン選手は首位を盤石にしてファイナルラップに突入する。

ガスリー選手は最終コーナーでハミルトンに並びかけられるが、全開区間で前に出ると、そのまま譲らずに2位でチェッカーフラッグ。優勝したフェルスタッペン選手に続き、Hondaパワーユニットの1-2フィニッシュを果たした。

クビアト選手は10位でポイントを獲得。僅差のコンストラクターズ争いを繰り広げるチームに貴重なポイントをもたらした。接触によって後退し、初表彰台を逃したアルボン選手は14位完走となった。

Hondaにとってブラジルでの勝利は、輝かしい歴史を一緒に築いた盟友、故アイルトン・セナ選手が母国初優勝を飾った1991年以来。Toro Rossoにとって、2位表彰台は2008年の優勝以来の好成績で、故本田宗一郎の113回目の誕生日に記念すべきレース結果となった。

タイヤ戦略

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決勝レース動画

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決勝レースリザルト

順位 No ドライバー チーム GAP INT
1 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル LAP 71
2 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 6.077 6.077
3 55 カルロス・サインツ マクラーレン 8.896 2.819
4 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 9.452 0.556
5 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 10.201 0749
6 3 ダニエル・リカルド ルノー 10.541 0.340
7 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 11.139 0.598
8 4 ランド・ノリス マクラーレン 11.204 0.065
9 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 11.529 0.325
10 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 11.931 0.402
11 20 ケビン・マグヌッセン ハース 12.732 0.810
12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 18.059 3.132
13 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ 12.599 0.867
14 8 ロマン・グロージャン ハース 14.247 0.648
15 23 アレクサンダー・アルボン レッドブル 14.927 0.680
16 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ 1L 74.243
17 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ
18 18 ランス・ストロール レーシングポイント
19 16 シャルル・ルクレール フェラーリ
77 バルテリ・ボッタス メルセデス
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DRIVER OF THE DAY:マックス・フェルスタッペン選手

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DHL FASTEST LAP AWARD:バルテリ・ボッタス選手

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DHL FASTEST PIT STOP AWARD:レッドブル・ホンダ世界新記録!

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FACTS & STATS

  • マックス・フェルスタッペンにとってF1で初のポール・トゥ・ウィン。またキャリア通算8勝目、30回目の表彰台、75回目のポイントフィニッシュとなった。
  • レッドブルとトロロッソにF1エンジンを供給するホンダにとって、5000回目のリードラップを記録。
  • ピエール・ガスリーのF1初表彰台となった2位は、トロロッソにとって2008年のイタリアGPでのセバスチャン・ベッテル優勝以来のベストフィニッシュ。
  • ホンダの1-2フィニッシュはアイルトン・セナが最後のF1ワールドチャンピオンを獲得した1991年のF1日本GP以来28年ぶり。今年はセナの没後25年を記念するブラジルGPだった。
  • ホンダが異なる2つのチームで1-2フィニッシュを達成したのは1987年のモンツァ以来。そのレースではウィリアムズのネルソン・ピケが優勝、ロータスのアイルトン・セナが2位でフィニッシュしている。
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決勝レースコメント

マックス・フェルスタッペン選手:優勝
Aston Martin Red Bull Racing

「今日このような形で勝てたことは素晴らしい気分ですし、チームの努力の賜物だと思います。今日はクレイジーなレース展開でいろいろなことがありましたが、僕は常にいいペースで走行でき、大事なところで何度もメルセデスをオーバーテイクすることができました。簡単なレースではなかったですが、チームが適切な戦略を立ててくれました。特に終盤のセーフティカー中のソフトタイヤへのスイッチは今日僕たちが勝つために大きなキーになりました。僕はいつも完璧を目指して仕事をしていますし、チームもいつも完璧なピット戦略とともに戦おうと努力をしていますが、今日はそれが完全にかみ合ったと感じています。昨年の(惜しくも勝利を逃した)レースを思うとよかったという部分もありますが、それ以上に完璧なレース展開と全員で勝ち取った勝利という意味で素晴らしい勝利でした。HondaのPUについては、今日だけでなく週末を通して非常にいいパフォーマンスを見せていました。また一歩前に進むことができたので、Hondaのみんなに感謝しています。アルボン選手とチームにとっては最後に表彰台を逃すことになり非常に残念でしたが、一方でガスリー選手とToro Rosso、そしてHondaにおめでとうの言葉を贈ります」

アレクサンダー・アルボン選手
Aston Martin Red Bull Racing

「悔しいのはもちろんですが、怒っているわけではありません。ただ、とても残念です。表彰台獲得に値するレースができていたので、どうしてもチームのために成し遂げたかったのです。セーフティカー解除後にリスタートしてから、フェラーリとのバトルではオーバーテイクもできて、レースを楽しむことができました。ピットインをした後のルイス(ハミルトン選手)はグリップもよさそうだったので、ターン1でオーバーテイクされてしまうかもしれないと予想はしていましたが、最低でも3位は獲得できるだろうと思っていました。ルイスとの距離にも余裕があったので、特に心配はしていませんでした。コーナーで彼からのアタックを阻止するためにインを閉めたところ、ブラインドスポットに気づかずお互いが接触してしまうことになってしまいました。もちろん彼の行動はわざとではなかったことも理解しています。レースでは起こってしまうことであり、今日はついていない日だったのだと思います。終わってしまったことなので、次のレースに向けてポジティブに取り組んでいくことが必要です。マックス、おめでとう!彼の今日の走りは優勝するにふさわしい、素晴らしいパフォーマンスでした!」

クリスチャン・ホーナー
Aston Martin Red Bull Racing チーム代表

「マックスにとって償還だった。今日は我々がひとつの目標を持ってレースに臨んだ。それは勝利することだ。ライトが消えた瞬間から、マックスはリードを手にして見事にレースをコントロールした。ルイスが我々の直前でピットに入って2ストップ戦略を行い、ウィリアムズのアンセーフリリースでマックスのリードが損なわれたものの、ニュータイヤのアドバンテージをフルに生かして即座にルイスを抜き返した。

そこからはマックスがレースをコントロールし、最後のピットストップではメカニックたちが1.9秒でマシンを送り出すという驚異的な仕事をしてくれた。セーフティカーが出動した際、後続車がステイアウトする可能性があることを知りながら、リードするポジションからピットに入るべきかどうか、恐ろしい決断を下さなければならなかった。ストラテジストのハンナがピットインを勧めてくれたので我々はそうした。そして、マックスが再びルイスを抜き返してくれた。

アレックスも本当に強力なレースを戦い、フェラーリやメルセデスとホイール・トゥ・ホイールのバトルを繰り広げていた。ターン1のアウト側からセバスチャンをオーバーテイクし、最後のセーフティカーでピットインしたルイスの前に出ることに成功した。残念ながら、最後のラップでルイスがスペースに飛び込んだが、そのスペースは急激になくなり、接触に至った。チームにとっては1-2フィニッシュになり得たし、アレックスの2位が取り上げられてしまったが、それでも、アレックスは素晴らしいグランプリを戦ったので、顔を上げてブラジルを離れてほしいと思っている。

最後に、非常に強力な週末を過ごしたピエールを祝いたい。初めての表彰台に上る彼の姿を見ることができてとてもうれしい。全体として、レッドブルの2チームとホンダにとって非常にポジティブな週末でした」

田辺豊治
Honda F1
テクニカルディレクター

「アイルトン・セナ選手の母国初優勝となった1991年以来のブラジルGP優勝を果たすことができました。
チームの素晴らしい戦略と合わせて、フェルスタッペン選手の本当に果敢かつ冷静なレース展開の判断により勝ち取った勝利だと思います。シーズン終盤での3度目の優勝はまた一つ、私たちに大きな力をくれると思っています。
また、初表彰台となったRed Bull Toro Ross Hondaのガスリー選手についてもすべてを出し切り、チームに今年2度目となる表彰台を獲得してくれました。終始力強い走りで、最後はハミルトン選手を振り切っての2位は我々、そして彼にとって大きな自信につながるものだと思います。特に今シーズンは苦しんできただけに、本当におめでとうという思いです。
今回は両チームが非常にコンペティティブなマシンを仕上げてくれたことはもちろんですが、我々のパワーユニットもドライバーに力を与えることができたと思っています。今日は次の最終戦、そして来シーズンにつながる非常にいいレースになりました。この結果を今日が誕生日の本田宗一郎さんに捧げます。最後に、表彰台を獲得したマクラーレンにもおめでとうの言葉を送ります」

ピエール・ガスリー選手:2位
Red Bull Toro Rosso Honda

「僕にとってF1で初めての表彰台をToro Rossoと共に獲得できて、本当にうれしいです!毎戦さまざまな戦いをしてきましたが、いつも『その時がくればきっと叶うはず』と信じていましたが、今日実現できました。本当に素晴らしく、色々な感情が入り混じった気分です!チームのことはいつも『イタリアの家族』だと思っていましたし、彼らの情熱と、常に最大限までプッシュする姿勢が大好きです。今日の結果は、僕が彼らの日頃の努力にお返しできる、最高の感謝のプレゼントです。F1で走ることを夢見て、そしてその表彰台を目指してきました。でも、いざそれが叶った今は抱えきれないほどの色々な感情でいっぱいになり、何と表現していいか分からないくらいです。言えることは、今日が人生最高の日だということでしょう。僕がレーシングドライバーを目指してから支えてくれたすべての人に感謝しています。皆さんのおかげで今日の表彰台を獲得することができました、ありがとうございます!」

ダニール・クビアト選手:10位
Red Bull Toro Rosso Honda

「16番手からスタートした今日のレースは、簡単にはいかないと予想していました。あまり語ることは多くありません。難しいレースでしたが、セーフティカー後のリスタートで3台オーバーテイクすることができ、1ポイントを獲得することができたのはポジティブに捉えています。Toro Rossoにとって今シーズン2度目の表彰台獲得です。中団チームの中でそれを成し遂げたのは僕たちだけではないでしょうか。日頃の努力が実ったこの成果はとても喜ばしいことです。今日のレースで多くのポイントを獲得し、チームのランキングは6位を奪還することができました。今日の結果はチームにとって大きな前進の表れになりました」

フランツ・トスト
Red Bull Toro Rosso Honda チーム代表

「今日は素晴らしいレースだった。特に観客にとっては、セーフティーカーピリオドがショーを盛り上げ、非常にエキサイティングなものにした」とフランツ・トストはコメント。

「トロロッソ、ホンダ、そしてピエール・ガスリーが素晴らしいパフォーマンスを示した。ピエールは金曜日以降、すぐに競争力を発揮し、昨日も予選で素晴らしいペースを見せ、7番手でセッションを終えた。彼は6番グリッド上からスタートし(ルクレールのペナルティのため)、良いスタートを切り、オプションタイヤの管理とオーバーヒートを回避するための非常にクレバーな第1スティントを走った。1回目ピットストップで、彼はプライムタイヤに変更し、予想よりもさらに良いペースで走った。そして最後のオプションセットでは、すでに他のものより5秒の優位性があった。彼はキミ・ライコネンの挑戦によく反応した。ペースを上げて、ポジションを保持するために0.2秒速く走ることができていた。素晴らしい走りだったし、彼は本当に2位にふさわしい。フェラーリと他の選手が助けになったのは確かだが、ピエールはそれらの衝突がなくても5位または6位でフィニッシュするペースがあったし、今日彼はトロロッソで最高のレースをした」

「ダニエルのレースははるかに困難だったが、1ポイントを獲得することができた。理想的なワーキングに達するのに時間を要するプライムタイヤを履いていたため、彼にとってはトリッキーだったはずだ。オプションを履いたときははるかに良くなり、あのセーフティカーがなければ、さらに上位でフィニッシュするチャンスがあったのではないかと考えている。とはいえ、彼が勝ち取ってくれた1点はコンストラクターズ選手権6位の座を守るのに役立っているので満足している」

「そして、本当に素晴らしい勝利を遂げたアストンマーティン・レッドブル・レーシングとマックスを祝したい。今はアブダビを楽しみにしている。アブダビではもっといいポジションを争うチャンスがあると思っている。優れたセットアップを見いだし、今シーズン最後のレースですべてをうまくまとめられることを願っている」

本橋正充
Honda F1
チーフエンジニア

「今日のレースは、最後まであれだけの接戦を制しての2位ということで、感無量です。
また、Scuderia Toro Rossoとのシーズン2度目の表彰台獲得ということもあり、特別な想いです。
今週は金曜からパワーユニットにトラブルが出ていたりもしましたが、チームやドライバーの協力のおかげでなんとかリカバリーできました。
ガスリー選手については昨年のToro Rossoとのプロジェクトスタートから2年間一緒にやってきて、昨年は4位といういい結果を出すことができました。ただ、今年は彼自身、チームの移籍などもあり苦しい時間があったと思います。Toro Rossoに戻ってきてからは徐々に調子を上げてきての今日の結果ですので、本当におめでとう、ありがとうという想いです。いい結果を出すことはできましたが、Hondaとしてはまだまだ高いところを目指さなくてはいけないと思っていますので、ここからも進歩を続けていければと思っています」

KJインプレッションズ

Coming Soon…

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