ホンダ、2021年限りでF1撤退!完全版

KJ
10月2日、ホンダが2021シーズン限りでパワーユニットサプライヤーとしてのF1参戦を終了すると発表した。

レッドブルグループと共に復活を成し遂げ、いよいよワールドチャンピオンシップへの挑戦を本格化させた矢先の撤退は、世界中のF1ファンに衝撃と落胆を与えました。

この記事では、ホンダの記者会見と関係者の反応を中心に、率直な自分の想いを綴ります。

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ホンダ F1参戦終了
Honda to end participation in F1

公式発表
Official Announcement

FIA フォーミュラ・ワン世界選手権への参戦終了について

 Hondaは、このたび、2021年シーズンをもって、FIA※1フォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)へのパワーユニットサプライヤーとしての参戦を終了することを決定しました。

Hondaは、世界最高峰の四輪レース、F1において、自らのエネルギーマネジメント技術をもって勝利することを目指し、2015年からチャレンジを開始しました。参戦当初は厳しい戦いが続いたものの、航空機エンジン技術の活用など All Hondaの総合力を発揮することで高い競争力を実現してきました。
また、Red Bull Racing(レッドブル・レーシング)、Scuderia AlphaTauri(スクーデリア・アルファタウリ 以下、アルファタウリ)との強いパートナーシップのもと、共に成長してきた結果、2019年シーズンは3勝、2020年シーズンも2勝※2を挙げるなど、大きな目標としてきた勝利を実現することができました。

一方、自動車業界が100年に一度の大転換期に直面する中、Hondaは、最重要課題である環境への取り組みとして、持続可能な社会を実現するために「2050年カーボンニュートラルの実現」を目指します。そのために、カーボンフリー技術の中心となる燃料電池車(FCV)・バッテリーEV(BEV)など、将来のパワーユニットやエネルギー領域での研究開発に経営資源を重点的に投入していく必要があり、その一環として、今年4月に「先進パワーユニット・エネルギー研究所」も設立しました。F1で培ったエネルギーマネジメント技術や燃料技術、そして 研究開発の人材も同様に パワーユニット・エネルギー領域に投入し、将来のカーボンニュートラル実現に集中し取り組んでいくために、今回、F1への参戦を終了するという判断をしました。

モータースポーツ活動はHondaのDNAであり、これからも熱い想いを持って、参戦しているカテゴリーでのNo.1を目指し、チャレンジを続けていきます。

F1もファンの皆様のご期待に応えるべく、2021年シーズン終了までレッドブル・レーシング、アルファタウリの両チームとともにさらなる勝利を目指し、最後まで全力で戦い抜きます。そして、モータースポーツ活動を通じて培われたチャレンジング・スピリットをもって、将来のカーボンニュートラル実現という新たな目標に挑戦していきます。

Hondaのモータースポーツ活動、そして、Hondaの新たな挑戦に皆さまの変わらぬご理解、ご声援をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

※1 Fédération Internationale de l’Automobile(国際⾃動⾞連盟)の略称
※2 第10戦終了時点

記者会見
Press conference

本田技研工業株式会社 代表取締役社長 八郷隆弘のスピーチ

Hondaは、この度FIAフォーミュラ・ワン世界選手権へのパワーユニットサプライヤーとしての参戦を、2021年シーズンをもって終了することを決定いたしました。

Hondaは、世界最高峰の四輪レース、F1で自らの持てるエネルギーマネジメント技術をもって勝利することを目指し、2015年からチャレンジを開始し、今年で6年目のシーズンを迎えています。参戦当初は性能や信頼性で苦戦し、厳しい戦いが続きましたが、航空機エンジンの技術を生かした性能向上や、量産技術を活用したエンジンの燃焼効率向上など、All Hondaの総合力を発揮することで競争力を大幅に高めることができました。

また、F1を戦う上で重要な要素となるパートナーについても、2018年からスクーデリア・アルファタウリ、加えて2019年からは、レッドブル・レーシングと、素晴らしいチームに恵まれました。当時、スクーデリア・トロロッソだったアルファタウリのメンバーは、Hondaの可能性を信じて契約をしていただき、その後も全力でHondaをサポートいただきながら、二人三脚で共に進化を続けてきました。先日のイタリアグランプリでのアルファタウリ・ホンダとして初めての優勝は両社がチャレンジを始めて50戦目の節目でした。これまでの努力が実を結んだ結果であり、Hondaとして言葉にはできないほどの嬉しさでした。
そして、レッドブル・レーシングとはトップチームとして勝てる体制の下、「優勝」という明確な目標を定め、強いパートナーシップを築いてきた結果、高い競争力を発揮することができています。両チームとの強固なパートナーシップと高い競争力を得た結果、昨シーズンは3勝、今シーズンも現時点で2勝を挙げることができています。大きな目標としてきた優勝を実現できたことに対し、レッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリの両チームには、改めて、感謝したいと思います。また、参戦決定以来、さまざまなサポートをいただいたFIA、フォーミュラ・ワンの皆さま、関係者の方々のご支援に御礼を申し上げます。そして、何よりも熱いご声援をいただいている多くのファンの皆さまに感謝いたします。本当にありがとうございます。

一方、私どもHondaの事業環境に目を向けますと、自動車業界は100年に一度と言われる大転換期を迎えています。Hondaも 将来の新たなモビリティ、そして、新たな価値創造に向けて注力していくことは以前よりお話しさせていただいています。なかでも、環境への取り組みはモビリティメーカーにとって最重要テーマの一つとして捉えています。2011年には「自由な移動の喜び」と「豊かで持続可能な社会」の実現をビジョンに掲げ、地球環境に与える負荷をゼロにすることを目指し取り組みを進めてきました。このたび、Hondaはこの取り組みをさらに加速させ持続可能な社会を実現するために「2050年にカーボンニュートラルの実現」を目指すことを決意しました。そして、そのために、2050年までの通過点として現在掲げている「2030年に四輪車販売の3分の2を電動化する」という目標についても、カーボンフリー技術の投入をさらに加速させていきます。この実現に向けて、Hondaは、将来のパワーユニットやエネルギー領域での研究開発を重点的に強化しています。今年4月には、将来技術に取り組む研究所の体制を一新し、新組織「先進パワーユニット・エネルギー研究所」を設立しました。Hondaがこれまで培ってきたFCV、バッテリーEV、そして、航空機向けターボジェットエンジンなど、さまざまなパワーユニット技術を生かし、将来のカーボンニュートラル社会を支える新たなパワーユニットの研究開発をスタートしています。また、カーボンニュートラル実現のためには、パワーユニットそのものだけでなく、エネルギーを含めたカーボンフリー化が必要です。Hondaではこれまでも様々なエネルギー技術の研究を行ってきましたがこの領域も大幅に強化していきます。

将来、カーボンニュートラルを実現するために、今回大きく舵を切り、この新たなパワーユニットとエネルギーの研究開発に経営資源を集中していきます。その一環として、今回F1で培ったエネルギーマネジメント技術や燃料技術、そして人材を先進パワーユニットとエネルギーの研究開発に振り向けることにしました。こうして、さらに強化した研究開発体制の下、先進パワーユニットとエネルギー技術の創造、そして、将来のカーボンニュートラル実現に集中して取り組んでいきます。

F1では、優勝という目標を達成でき、一定の成果を得ることができました。その力をこれからは、パワーユニットとエネルギーのカーボンフリー化「カーボンニュートラル実現」という新しいフィールドでの革新に注ぎます。これはF1同様に大変難しいチャレンジであり、社会とともに取り組んでいくべき大きなチャレンジとなります。本日の発表は「カーボンニュートラル実現」という新たな挑戦に向けた決意表明でもあります。Hondaは、ステークホルダーの皆さまとともに、カーボンニュートラル社会の実現を目指し、Hondaの総力を挙げてチャレンジをしていきます。

Hondaは、創業以来モータースポーツへの挑戦を通じて技術の進化と技術者の育成、そして、勝利を目指す熱い情熱を育んできました。レース活動はHondaのDNAです。これからも熱い想いを持って参戦しているカテゴリーでのNo.1を目指し、チャレンジすることに変わりはありません。

ファンの皆さまのご期待に応えるべく、今シーズンの残り7戦。そして、2021年シーズンに向けては、よりパフォーマンスを高めた新しいパワーユニットも投入し、レッドブル・レーシング、スクーデリア・アルファタウリとともに、さらなる勝利を目指して最後まで全力で戦い抜きます。

ぜひ、Hondaのモータースポーツ活動、そして、Hondaの新たな挑戦に皆さまの変わらぬご理解、ご声援をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

質疑応答
Q and A S
ession

ーー新型コロナウイルスの業績への影響ではないのか?

今回の参戦終了に関することについてですけども、昨年の1年延長を決めた時からいろいろなことを考えてまいりました。そして、8月にレッドブルに我々の考えを伝えて、最終的に終了を決定したのは先月9月末のことになります。そして、今回終了したのは短期的な収益というより、我々、2050年に向けてカーボンフリー『カーボンニュートラルの目標』を掲げて、そこに達成するための2030年での4輪の販売の3分の2を電動化するということをさらに加速をさせていくために、経営のリソース、特に技術者のリソースをそこに傾けようということで、今回の参戦終了を決定いたしましたので、収益というかコロナの影響ということではなくて、将来を見据えた技術者のリソースということだと考えて頂ければと思います。

ーー2050年にむけてガソリン車の販売比率はどうなっていくのか?

2050年にカーボンニュートラルに向けて、我々が進めていくこと。これにつきましてはモビリティのパワーユニットの低炭素化、電動化、それにエネルギーを通じて再生可能エネルギーが利用できるパワーユニットの開発やモビリティーサービス、これを行っていくことだと考えています。さらに企業活動領域で省エネルギー化、再生エネルギーの利用など、こういうトータルの考え方でカーボンニュートラルを達成しようと思っています。その中でのガソリン車の販売ですけども、2030年に向けてはやはりまだハイブリッドが中心になると考えております。その後につきましては、カーボンニュートラルに向けて世の中の動き、世間の方々の考え方などを踏まえて、最終的には決定していくと思いますが、いずれにしても2030年以降2050年に向けて、ガソリン車内燃機関の数は減っていくと考えております

ーー撤退ではなく、終了という表現した意味は?F1復帰の可能性はあるのか?

今回は2050年カーボニュートラルへの実現という新たなチャレンジにリソースを傾けるということで判断しましたので、再参戦のことは考えておりません。ただ、レースはホンダのDNAですので、現在参戦しているレースにつきましては継続して、しっかりと熱い情熱を持ってそこに参加をしていきたいと考えております。

ーーF1に参戦した意義は?

F1への参戦意義ですけども、やはりF1は世界最高峰のレースということで、我々としましては今回参戦して、技術面ではエネルギーマネジメント技術の進化、そして、ジェットや量産技術、ホンダの中でオールホンダの技術連携、このようなことが技術面では得ることができました。また、人材育成面ではパワーユニットや燃料技術、そして、カーボンニュートラル実現に貢献できる若い技術者が育ったと思っています。そして、結果を出すことに対する苦しさ、辛さ、諦めないチャレンジ精神を学べだと考えております。F1に参戦する意味、技術の進歩と人材育成ということで参戦を考えており、ある一定の成果が今回得られたと考えております。ただ、今シーズンはあと7戦残っておりますし、来シーズンもありますので、特に来シーズンについては新しいパワーユニットを投入し、シリーズチャンピオンを獲れるようにレッドブル、アルファタウリとともに、最後まで戦い抜いていきたいと考えています。

ーー環境への取り組みは10年以上前からやっているはず。この時点での終了を決めた理由は?

我々も10年以上前から環境の取り組み、CO2削減のことをやってきております。ただ、今、自動車業界では”100年に一度の大転換期”と言われるのと同じように、環境に対しても非常に世界中で高い関心があり、そのCO2削減に向けたスピードが非常に速くなっていると考えております。今回のコロナウイルスの感染拡大に対しましても、非常に自然に対する考え方が大きく変わったと思っておりますし、カーボンニュートラルに向けた加速がさらに加速していくだろうということで、今回、我々がF1で培ってきたエネルギーマネジメント技術や燃料技術、様々な技術とその技術者のリソースを環境に振り向けたいということで、今回の決定に至りました。

ーー量産車のエンジン開発はどうなっていくのか?

我々は2030年に向けて四輪販売の3分の2を電動化しようという目標もかけかけておりますし、今回2050年にカーボンニュートラルを実現しようということで進めていますので、今後のパワーユニットの開発のリソースにつきましては、今年4月より”先進パワーユニットエネルギー研究所”というところを作りましたですので、そこにリソースを振り向けていくということで、2030年以降については電動パワーユニットさらに大きく進化させ拡大させなければいけないというふうに思っておりますので、エンジン開発を縮小しながら、電動パワーユニットに振り向けると考えております

ーーなぜF1をやめるのか?F1以外のモータースポーツの考え方は?

ホンダが目指す2030年、四輪販売の3分の2を電動化するということ、それから2050年に向けてカーボンニュートラルを達成するということにつきましては、やはりF1というのは先進パワーユニットやエネルギーの研究が核となって行ってきました。これは他のレースとは少し違うところがございます。特にF1に携わったエンジニアというのは、我々の電動化に向けた技術を習得しておりますので、今回の判断になりました。また、その他のレースにつきましては、これからもホンダのDNAはレースにありますので、参戦を続けていきたいと考えております。

ーーブランド戦略として電動化は差別化が難しくなるのでは?

色々なご意見はあると思いますが、我々、今回2030年に四輪販売の電動化を3分の2、さらに2050年にカーボンフリー、これを実現していくということも、ホンダとしての大きなチャレンジだと思います。環境対応を行うということもホンダのDNAであるとに思っております。その中で我々としての価値、これはやはり先進のパワーユニット、それとエネルギー、これがホンダのブランドの価値になっていくと考えていますので、今回、先進パワーユニットエネルギー研究所を設立し、そこから出るこれからの技術商品で他社とは違うものを作っていきたいと考えています。

ーーF1をやっているからホンダに入ってきた社員もいるのでは?F1をやっている技術者は?

F1をやっている技術者につきましては、そのF1で培ってきた技術を2050年カーボンフリーに向けて新たな新しいパワーユニット、エネルギーの研究に従事してもらうように話をしたいと思っています。その挑戦というのは、F1同様に非常に難しい挑戦になります。その挑戦にチャレンジするということも、技術者としての一つのチャレンジだと思ってくれると思いますので、そのような方向でしっかりと身に付けた技術を生かすマネージメントをしていきたいと思いますし、そういうことをやることで「ホンダに入りたい」と思う人が出るように、これから我々の出す商品、技術をしっかりと出していき、それを見守っていただきたいと思っております。

ーーF1で、一番悔しかったこと、嬉しかったことは?

今年まだ7戦残っています。来シーズンも1シーズンやりますので、そこでしっかりと頑張っていきたいと思いますので、その中で悔しいことも嬉しかったことも出ると思いますが、現時点で言いますと、一番悔しかったのは、個人的になりますけど、2018年の最終戦アブダビGPでガスリー選手のエンジンブローが出た時です。当時のトロロッソと参戦し、非常に良いペースで行っていたのが最終戦でエンジンブローしてしまったということで、翌シーズンからレッドブルへのエンジン供給も決まっていましたので、今までの1年間何やってたんだろうということで非常に悔しい思いをしました。そして、一番うれしかったのはやはり我々苦しい時に手を差し伸べてくれた当時のトロロッソ、現在のアルファタウリ、その参戦50戦目で初優勝できたということが一番うれしかったです。

ーー2008年に撤退したときとの違いは?

今回の参戦戦終了につきましては、先ほども少しお話をしましたけども、短期的な収益、そういうことではなくて、やはり2050年に向けてカーボンニュートラル、これからの環境対応を考えると、特に技術者のリソース、これをどこに振り分けるべきかということを常々考えておりまして、やはり先進のパワーユニット、エネルギーという領域を強化すべきだということで、今回大きな決断をしました。その結果をしっかりと出していくということが我々の務めだと思っています。また、社会環境もそういう環境に対するものに対して非常に敏感になり、強い期待もあるというふうに思っておりますので、それを実現するために今回の決断を致しました。

ーー具体的にどのようにリソースを再配分していくのか?

今回2050年カーボンニュートラルということを実現しようということを宣言いたしました。そのためのやり方になりますけども、まだまだ十分に研究開発が終了しているものだけではございません。ただ、我々ホンダとしましては、いろいろなパワーユニットを持ち、いろいろなモビリティを持っております。これをつなぐエネルギー技術というものもございますので、それをホンダの強みとして、カーボンニュートラルに向けてやっていきたい。また、2030年に向けた通過点としていま4輪の販売台数の3分の2を電動化していこうということを考えていますが、その中でもゼロエミッションビークルをさらに強化していこうと思っております。「eMaaS」につきましても、グリッドをつなぐ発電電気の使用、そしてモビリティというものをつなぐということの考え方で行っておりますので、できるだけ早い時期にご紹介できるようになった時に、具体的なところをご紹介したいなと考えております。

ーー世界一を戦うことを期待していたファンにはどう説明するのか?フォーミュラEなどへの参戦は?

ファンの皆さまにはこれまで、これからも応援をいただきたいと考えております。今年まだ7戦残っておりますし、来年へもう1シーズン我々全力を尽くしてやります。来シーズンにつきましては新しいパワーユニット投入いたしまして、シーズンチャンピオンをレッドブルと獲っていきたいと思っております。これまでの活動につきましては、当初の3年間非常に苦しい状況もありましたが、それを乗り越えてこれまでに5勝を達成することができました。我々としては、ある程度の成果が残せたのではないかと考えております。来年に向けてさらに全力を尽くしていきますので、ぜひファンの皆様にはご声援をよろしくお願いしたいと思っております。また他の電動レースの参戦につきましては現在のところ具体的に考えているものはありません。そして、今回2050年にカーボンニュートラルということを掲げました。これはホンダの新たな挑戦になりますので、できればその挑戦に対してもご声援をいただければと考えています。

ーーF1と同じように合成燃料を使用することに可能性を見出していないのか?

我々カーボンニュートラル実現のために、合成燃料についても研究開発をしております。いらないということではなく、合成燃料についても必要な技術だと考えております。ただ、まだまだハードルの高い技術で乗り越えなければいけないところがございますので、これからしっかりとやっていきたいと考えているので、カーボンニュートラルを目指す中で合成燃料が必要ないとは考えておりません。

ーートップカテゴリーから日本の企業が撤退するということに対する影響はどう考えているのか?

モータースポーツというのは、やはり盛り上げていかなければいけないと考えております。我々F1から撤退することになりましたが、他のモータースポーツ、いろいろなところでですね、モータースポーツ振興を広めていきたいと考えておりますので、そういうところでもっともっとモータースポーツを日本全体で盛り上げていくことを考えていきたいと考えています。

ーー社内から賛否の声はなかったのか?

今回のF1参戦につきましては、2015年、私が社長に就任にしたと同時に参戦をしました。当時、非常に苦しい時期もあったんですけど、本当に苦しく、私としては悩んだ時期もあります。その時にトロロッソ、今のアルファタウリになりますけども、新たなスタートを切れたというのが非常に良かったと思っています。特にチーム代表のトストさんには今でも感謝をしております。そして、トストさんと一緒に戦ってきて、50戦目にアルファタウリとして優勝できたということが非常にうれしく思っています。その中で今回、ただ我々としても事業の方向性でいきますと、2050年のカーボンフリーに向けた対応というのも重要なチャレンジになりますので、私としては、そちらに特に技術者、技術のリソースを傾けるべきだということで、社内では参戦を継続すべきだという意見はいっぱいございましたけれども、社長として私が判断をしました。

ーーF1に参戦してブランド力を高めていくという考えはなかったのか?

F1に継続参戦して、ブランド力を高めていくか、今回決定いたしました2050年カーボンニュートラルに向けた方向でどちらにリソースをやるかということは、社内、経営陣で十分議論を尽くしました。その中で今回の決定に至りました。確かに、F1というチャレンジの一つもございますけれども、我々一つの目標であった優勝ということもできました。さらに残り7戦、来年のシーズンに向けてさらに結果を出したいと思っています。その中で環境対応というのも非常にチャレンジングなことだということで、これからそこにチャレンジしていくんだということで最後は全員で意思を固めて今回の決定をすることになりました。

動画
Movie

反応
Response

田辺豊治
Honda F1
テクニカルディレクター

ホンダF1プロジェクトのメンバー全員が、素晴らしいパートナーであるアストンマーチン・レッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリとのプロジェクトを終えなければならない事を本当に残念に思っています。

両チームとここまで共に進化を続け、表彰台や勝利を獲得してこられた事を改めて誇りに思うとともに、両チーム、ドライバーと一緒に、今まで同様に残された一戦一戦で全力を尽くして戦い、さらなる勝利を掴み取りたいと考えています。

また両チームはもとより、国際自動車連盟(FIA)及びF1に対しても、来シーズンが終了する最後まで、パワーユニット・マニュファクチャラーとしての責任をきちんと果たしていきます。

レッドブル・レーシング

本田技研工業が2021年シーズン末を以てF1から撤退することを受け、レッドブル・レーシング及びスクーデリア・アルファタウリのパワーユニットサプライヤーとしてのこれまでの並々ならぬ努力に感謝の意を表したい。

我々のチームパートナーシップは開始後すぐにその成果を発揮した。2019年のオーストリアGPでは、マックス・フェルスタッペンがホンダにとって2006年以来となる優勝を挙げ、その後も31戦で優勝3回、表彰台13回を獲得してきた。

さらに、今年のイタリアGPでスクーデリア・アルファタウリが勝利を飾った事で、ホンダは2014年にF1ハイブリッド時代が始まって以来、2つの異なるチームで勝利を収めた唯一のパワーユニットメーカーとなった。

なお、双方が共に掲げている2021年末までの目標達成を目指す事に変わりはなく、今後も協力して成功を目指していく。

クリスチャン・ホーナー
Aston Martin Red Bull Racing チーム代表

本田技研工業株式会社にとって、2021年シーズン末でF1から撤退するという決断が如何に困難であったかをチームとして理解している。

自動車業界における重要課題が移り変わる中、ホンダはリソースを再配分する決断を下した。我々はその理由を尊重し理解している。

ホンダの撤退は我々に課題を投げかける事になるが、過去にも似たような状況を経験し、その度に証明してきたように、我々は万全の準備を整えており上手く対処できるだけの力がある。

ホンダとのパートナーシップを続ける事が出来ないのは残念だが、レッドブルが所有する2チーム合わせて、ホンダと共に優勝5回と表彰台15回を達成できた事を本当に誇らしく思っている。ホンダの全てのスタッフの多大なる努力と献身に感謝したい。

残された2020年と2021年シーズンでは、これまで同様に優勝を目指して戦い、チャンピオンシップに挑戦していく。

レッドブル・レーシングはF1の新たなコンコルド協定にサインしており、今後もF1に長期コミットしていく所存だ。今後はグループとして可能な限り時間をかけて、2022年以降に向けて最も競争力あるパワーユニットの解決策について検討していく。

マックス・フェルスタッペン選手
Aston Martin Red Bull Racing

ホンダがF1から去るのはもちろん残念なことだよ。僕らが良い関係を築いてきた事、そして、このプロジェクトに関わっているホンダの人達の献身ぶりを目の当たりにしてきた事を踏まえれば尚更さ。僕にとって、それは常に凄く重要なことだった。

ホンダの撤退が何を意味するのかという事について言えば、現時点では何も変わりはない。残りのシーズン、そして来シーズンに向けて共に集中して仕事に取り組んでいくだけだし、毎レースで表彰台に上ることを目標にしている。常に最善のリザルトを確実に手にできるように取り組む事がターゲットだ。

アレクサンダー・アルボン選手
Aston Martin Red Bull Racing

僕としては彼らと一緒に働くのを凄く楽しんでいただけに、ホンダが去る事になってしまい悲しく思っている。彼らは素晴らしい人材で構成されたチームだ。

週末への取り組みという点に関して、ホンダの撤退が影響する事はない。ドライバーとして目の前の仕事に集中して、ホンダとのパートナーシップの終わりを最上の結果で締め括りたいと思ってる。

スクーデリア・アルファタウリ

スクーデリア・アルファタウリは、本田技研工業株式会社が2021年シーズン末でF1活動を終了するという決定を下したことを認識し、スクーデリア・アルファタウリとレッドブル・レーシングのパワーユニット・サプライヤーとして並外れた努力を注いでくれたことに対し感謝したい。

このチームパートナーシップにより、2019年に協力し合って素晴らしい結果を達成することができた。ドイツGPでダニール・クビアトが3位、ブラジルGPでピエース・ガスリーが2位を獲得、彼は2020年のイタリアGPでは優勝を達成した。(レッドブルの)マックス・フェルスタッペンは2019年オーストリアGPでホンダに2006年以来の勝利をもたらし、さらに3回の優勝と13回の表彰台をわずか31回出走のなかで成し遂げた。ホンダはF1ハイブリッド時代の2014年以降、ふたつの異なるチームで優勝を挙げた唯一のパワーユニットマニュファクチャラーになったのだ。

この決定が、今後のパートナーシップのなかで、我々が共有する目標を達成するためのホンダの取り組みに影響することはない。我々は2021年末までともに手を携えて成功を成し遂げていくことを目指す。

フランツ・トスト
Scuderia AlphaTauri Honda チーム代表

スクーデリア・アルファタウリとホンダは、2018年に提携を開始して以来、非常に良好でプロフェッショナルな関係を築いてきた。

この数年、我々は手を携えて素晴らしい成功を収めた。1勝を挙げ、2位と3位で表彰台に2回上ったのだ。ホンダがF1活動を終了すると決断したことは残念だ。F1に復帰して以来、彼らのパワーユニットのパフォーマンスは順調に改善していき、短期間でグリッド上ベストのエンジンのひとつに飛躍した。我々はともに今シーズンと来年の残りのレースのなかで強力な結果を達成し続けることができると確信している。

ホンダが環境イニシアチブに焦点を当て、カーボンニュートラルの実現に注力するという決断を下した理由を、我々は尊重する。スクーデリア・アルファタウリは、彼らが目標を達成し、成功を収めるよう祈っている。

実り多い協力関係を結んでくれたホンダに対し、心から感謝する。共に働いた一日一日が我々にとって楽しい時間だった。ホンダのようなエンジンパートナーを見つけるのはたやすいことではないが、2022年以降のパワーユニットの最善のソリューションを見つけるため、あらゆる可能性について検討していく。

ピエール・ガスリー選手
Scuderia AlphaTauri Honda

まず第一に、4年間に渡って経験を共にしてきたホンダがF1を去ることになってしまい悲しく思っている。ホンダの人達は僕のキャリアにおいて重要な役割を果たしてくれたし、僕は彼らと一緒に仕事をするのが本当に好きだった。

とは言え、来年末までは一緒にいるわけだから、それまではチーム一丸となって更に多くの勝利を目指して戦い、ホンダがチャンピオンシップタイトルを争える立場につけられる事を願っている。

ダニール・クビアト選手
Scuderia AlphaTauri Honda

来年末にホンダがF1を去るというニュースを聞いて驚いたよ。ホンダのエンジニアと一緒に仕事をするのを楽しんでいたから個人的には悲しいし、レース的観点から言えばガッカリしてる。

だって、ホンダは僕らに可能な限り最高のパワーユニットを提供するために一生懸命に働き、これまでに何度も最高の結果をもたらしてくれてきたわけだからね。
サーキットにいるホンダのスタッフは本当に献身的な連中ばかりだから、撤退する最後まで、今後も全力で仕事に取り組んでくれる事を確信している。

田中薫
株式会社モビリティランド
代表取締役社長

2021年をもってのホンダのF1参戦終了発表を残念に思います。

鈴鹿サーキットでの開催契約は2021年まで残っており、今年、新型コロナウイルスの影響で開催できなかった分まで、お客様に楽しんでいただけるよう、準備を重ねてまいります。

今後も引き続き、変わらぬご支援賜りますよう宜しくお願いいたします。

鈴木英敬
三重県知事

大変残念に思います。鈴鹿サーキットでの開催契約は2021年まで残っており、今後も鈴鹿で継続的にF1が開催されるよう“オール三重”で取り組んでまいります。

末松則子
鈴鹿市長

2019年シーズンは3勝 2020年シーズンはすでに2勝を挙げるなどホンダのチームが素晴らしい成績を上げ、これからのレースにも大きな期待を寄せておりました。そのような中、突然のF1参戦終了の発表に驚きと残念な気持ちでいっぱいです。

佐藤琢磨選手

ただただ残念ですね。自分も長く第三期のF1を一緒にやらせていただし、今回の復帰で2チームとも優勝して素晴らしい結果を残していましたから…。

2020年、2021年も全力で頑張っていくと思いますけど、2022年以降に関してはホンダの決定を尊重したいです。ですがホンダF1のファンの自分としては非常に残念です。SRSをやっている僕としても、みんなが思っている気持ちと一緒だし、ホンダの一員としてモータースポーツ活動を頑張って前に進めて行きたいと思います。

僕がこうしてアメリカのインディで頑張れているのも、F1をやってきたからだし、F1を夢見てイギリスF3をやって、F1に上がって、すべては繋がってると思うんですよね。

F1を走っていなかったら、インディに来ることもなかったでしょう。F1にホンダがいないのはちょっと信じられないけど、あと1年半あるから精一杯応援したいと思います。

KJインプレッションズ(2020.10.2)

絶望
Despair

2020年10月2日金曜日17:00過ぎ。
生涯、この時を忘れることはないだろう。

ホンダが2021シーズン限りでパワーユニットサプライヤーとしてのF1参戦を終了すると発表した。

仕事を終えて愛車の2012年式フィットハイブリッドRSに乗り込み、ふと手に取ったiPhone Xのロック画面に通知された衝撃的なニュースを目にした瞬間、まさにこの世の終わりが訪れたかのような絶望感に襲われた。

『最も恐れていたことが実際に起こってしまった…』

もしも独身であったならば、そのまま死へのドライブに走り出してしまいそうな精神状態のまま、イグニッションキーを回し、ミッションをドライブに入れて、弱々しくアクセルを踏んだ。

少し走行してはコンビニエンスストアの駐車場へ入り、車を停めては続報を漁った。しかし、そこに記されるのは温度を感じない八郷社長の虚無な言葉ばかり。

『一体、何を聞かされているのだろう?』

絶望は徐々に憤怒へと変わっていった。当たり前だ。あらゆる記事のどこを探してみても、ホンダはファンに謝意を示さなかった。

『技術者が足りないのにF1をやってる場合じゃないよ。まぁ、F1もまだ1.5シーズン残っているし、F1参戦終了後は環境技術にどんどん挑戦するから、ホンダの状況を理解してこれからも変わらず応援してね』

要約すれば、たったそれだけのことしか言っていない記者会見だった。もしも八郷社長が自らの考えを自らの言葉で語ったのだとすれば、八郷氏にはトップに立つ資質など無い。或いは、スピーチライターが書いたものだとすれば、あまりにも無能なライターだ。

現在のホンダにとって、F1とは『走る実験室』や『人材強化の場』だという認識しかなかったのかもしれない。少なくとも『プロフェッショナルスポーツ』という感覚は無さそうだ。おそらく企業と従業員が戦う『実業団スポーツ』といった感覚なのだろう。確かに英語で言えば『実業団=Works team/Factory team』であり、妙に納得してしまう。

ホンダのF1活動=実業団であり、だからこそ自社の都合で簡単に撤退=廃部してしまう。スポーツの発展など考えてはいないし、主戦場を失う技術者=選手に謝ることはあっても、ファン=同僚や家族に謝ることはない。

一方、他の自動車メーカーはF1チームをクラブチーム化している。技術者もまたプロ契約である。F1はプロフェッショナルスポーツであり、それは至極当然のことだ。世界中のホンダファンは、ホンダのF1活動を他社と同じクラブチームだと認識していた節がある。

更に日本のホンダファンは、ホンダのF1活動=日本代表チームとして見てしまっていたように思う。しかも、ある程度は実業団であることを認識しつつも、まだ実業団対抗戦に近かった第二期F1活動の成功を忘れられず、相手がプロ化したことを知りながら『アマがプロから大金星』という番狂わせを期待していたのかもしれない。

こうした認識の差こそが、ホンダとファンの間に大きな溝を作り、やがて自分を含む多くのファンを深く失望させることとなったのだろう。

最初からホンダは実業団のつもりでF1に参戦し、ブレることなく最後まで貫いたのだ。ファンが勝手にクラブチームやナショナルチームに重ねて期待し、勝手に裏切られたような気になっているだけなのかもしれない。

そうやって頭の中が少し整理されてくるとともに、怒りの感情はやがて薄れていき、最後に残ったのは言いようの無い虚無感だった。気が付けば1時間半近い帰りの道程は、既に2/3まで進んでいた。

希望
Aspiration

それにしても、だ。なぜ、こんな気持ちにさせられなければならないのだろうか?最愛の女性との今生の別れでもあるまいし。涙まで出てきたではないか。

わかっている。わかっているのだ。

それでも、ホンダを嫌いになることができないからだ。

それしか無い。だからこそ絶望し、哀しみや悔しさに塗れ、虚しさに打ち拉がられて、こうしているのだ。

それでも、何度でもまたホンダに期待してしまうからだ。

たとえその期待が、F1撤退を成し遂げたホンダ内部の反対論者から『F1を辞めても結局ヤツらはホンダから離れない』と、良いように利用されるだけでしかないことを知っていてさえも、だ。

それほどまでに、ホンダがF1でファンに与えた感動は何物にも代え難い価値を持っているのである。ホンダ自身がそれを理解できていないことが、あまりに哀しくて虚しい。

ただ、本当に夢を見たのだ。実業団のホンダが、常勝クラブチームのメルセデスAMGを倒して、世界一の栄光を掴む夢を。それは今、決して手の届かないところにあるわけではない。

思えば第四期のF1活動は実業団どころか、いわば素人集団から始まった。あれから何度も何度も苦杯を嘗め、やがて山本雅史、浅木泰昭、田辺豊治という『ホンダスピリット』を体現する三本の矢の下で経験を積み、レッドブルとアルファタウリという最高のパートナーからの信頼を得て、遂にここまで来たのだ。

自分もサラリーマンであり技術者の端くれ。彼らが過ごした日々の苦悩の価値をよく理解することができる。ここまで来たら、あとはこの願いの全てをホンダのエンジニアたちに託したい。

『頼む!頼むから一矢報いてくれ!』

アディショナルタイムが1年半だと掲示された今、何としても1点を返して意地を見せて欲しい。当然、1点とはワールドチャンピオンのことである。もう、メルセデスAMGにタイトル数で勝ることは叶わない。けれども、1度だけでもチャンピオンシップを制して欲しい。

技術者の成功体験こそが、ホンダの未来を創ってくれると信じたい。そして、彼らがホンダを牽引する時代が訪れた時、今度こそクラブチームとしてのF1参戦を決断してくれると信じたい。常勝チームを築いてくれると信じたい。ホンダの希望は、そこにある。

それだけではない。幸いにして来季からは、”ホンダの忘形見”がF1昇格を決めてくれそうだ。角田裕毅選手である。これからは彼がレッドブルとともに成功をおさめていく姿を目に焼き付けながら、気長にホンダの帰還を待つことにしよう。ホンダの希望は、ここにもある。

同時に、それでも愛してしまうホンダが、本田宗一郎の魂を取り戻して、大変身を遂げていく姿も愉しみたい。可能か?ホンダが自らの状況と真摯に向き合い、如何なる言い訳も捨て、本気で変わろうとするならば案と策、そして希望はある。

けれども今はまだ、それを綴るような気分ではない。
また次の機会にしよう。

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