BOØWY『LAST GIGS –THE ORIGINAL-』ラストギグス完全版リリース!

KJ
日本のロックシーンに絶大な影響を及ぼした伝説のバンド、BOØWY。

解散時に約束された最後のGIGが行われた1988年4月5日から、実に31年という長い歳月を経て、2日間のLAST GISGが今、完全版として蘇ります!

ファンのみならず、日本のロックシーンに打ち立てられた金字塔である歴史的ライブ盤。まさに必聴です!

目次

BOØWY / ボウイ / 暴威

BOØWYは氷室京介、布袋寅泰、松井常松、高橋まことがかつて在籍し、1981年~1988年まで活動した伝説のロックバンド。BOØWY のバンド名にある記号“Ø(空集合)”は、“何処にも属さない、誰にも似たくない”という意味をもつ。

新宿ロフト、渋谷公会堂、日本武道館、東京ドームまでを一気に駆け抜けた唯一無二のカリスマ的人気を誇り、アーティストにも数多くのフォロワーを持つ。

1982年にアルバム『MORAL』でレコード・デビュー。1986年、4thアルバム『JUST A HERO』でブレイク。同年リリースした、シングル「B・BLUE」のヒットによって日本中にバンドブームを巻き起こした。氷室による「ライヴハウス武道館へようこそ!」の名MCで知られる日本武道館公演を成功させるなど、名実共にNo.1ロックバンドの地位を確立。しかし、人気絶頂期の1987年12月24日、渋谷公会堂にて突然の解散宣言。1988年4月4・5日に完成したばかりの東京ドームで行われた『LAST GIGS』を最後に解散。その人気は、チケット購入で電話回線をパンクさせるなど社会現象となった。

1998年にリリースされた初のベスト・アルバム『THIS BOØWY』は、解散後10年を経過しているにもかかわらず220万枚以上の売り上げを記録。バンド不在のままセールスを驚異的に伸ばすなど、幾度もBOØWY現象を巻き起こし続けている。

メンバー

氷室京介(ひむろきょうすけ)

本名:寺西修(てらにしおさむ)
生年月日:1960年10月7日(58歳)
出身地:群馬県高崎市倉賀野町
身長:174cm
体重:53kg
血液型:O型
学歴:
高崎市立倉賀野小学校
高崎市立倉賀野中学校
群馬県立藤岡中央高等学校
愛称:ヒムロック
担当:ボーカル
レーベル:ワーナーミュージック・ジャパン
所属事務所:Beat Nix

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布袋寅泰(ほていともやす)

生年月日:1962年2月1日(57歳)
出身地:群馬県高崎市江木町
身長:190cm
体重:63kg
血液型:B型
学歴:
高崎市立城東小学校
私立新島学園中学校
私立新島学園高等学校中退
愛称:ホテイ、ホテイ選手
担当:ギター・コーラス・ボーカル
レーベル:Virgin Records(ユニバーサル ミュージック ジャパン)/Spinefarm Records
所属事務所:DADA MUSIC

松井恒松(まついつねまつ)

現在:松井常松(まついつねまつ)
本名:松井恒二(まついこうじ)
生年月日:1960年9月8日(58歳)
出身地:群馬県高崎市倉賀野町
身長:170cm
体重:57kg
血液型:A型
学歴:
高崎市立倉賀野小学校
高崎市立倉賀野中学校
群馬県立高崎商業高等学校
愛称:まっちゃん、つねまっちゃん
担当:ベース
レーベル:ドリーミュージック
所属事務所:ソリッド・サウンズ

高橋まこと(たかはしまこと)

本名:高橋信(たかはしまこと)
生年月日:1954年1月6日(65歳)
出身地:福島県福島市
身長:170cm
体重:53kg
血液型:A型
学歴:福島県立福島高等学校
愛称:まこっちゃん
担当:ドラムス
在籍:JET SET BOYS

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元メンバー

木村マモル(きむらまもる)

出身地:京都府
担当:ドラムス

1981年5月脱退。

深沢和明(ふかざわかずあき)

生年月日:1961年8月22日(57歳)
出身地:埼玉県
担当:サックス

1982年10月9日脱退。

諸星アツシ(もろぼしあつし)

出身地:群馬県
担当:ギター

1982年10月9日脱退。

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オリジナルアルバム

1st:MORAL(1982)/MORAL+3(1988)

2nd:INSTANT LOVE(1983)

3rd:BOØWY(1985)

4th:JUST A HERO(1986)

5th:BEAT EMOTION(1986)

6th:PSYCHOPATH(1987)

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ライブアルバム

1st:“GIGS” JUST A HERO TOUR 1986(1986)

2nd:“LAST GIGS”(1988)

3rd:“GIGS” CASE OF BOØWY(2001)

4th:GIGS at BUDOKAN BEAT EMOTION ROCK’N ROLL CIRCUS TOUR 1986.11.11〜1987.02.24(2004)

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ベストアルバム

1st:“SINGLES”(1988)

2nd:THIS BOØWY(1998)/THIS BOØWY DRASTIC & DRAMATIC(2007)

3rd:BOØWY THE BEST “STORY”(2013)

BOØWY LAST GIGS -THE ORIGINAL-

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“LAST GIGS” LIVE AT TOKYO DOME “BIG EGG” APRIL 4,5 1988

1987年12月24日の解散宣言により、まさに絶頂期に解散するという衝撃をもたらしたBOØWY。

翌年に約束された最後のギグ『LAST GIGS』は、オープン直後の東京ドームで二日間にわたって行われたが、チケットは発売から僅か10分で完売。予約の電話が殺到した結果、東京ドームのある文京区の電話回線がパンクするなどBOØWYの人気は社会現象にまで発展した。

東京ドーム公演の翌月、5月3日にリリースされたLP・CD『LAST GIGS』がBOØWYとして初めてミリオンヒットを記録するなど、いろいろな意味で、彼らの意図にはかかわらず伝説を作ったギグとなった。

“LAST GIGS”とは…。

①BOØWYが人気絶頂のまま解散して行ったライヴである。

BOØWYの活動は、集客がわずか数十人のライヴハウスからすべてが始まり、たった6年間という驚くべきスピードで音楽シーンを上りつめ、“LAST GIGS”にて完成直後の東京ドーム2日間(1988年4月4日、5日)計10万人を動員して終わる。チケット争奪戦によって文京区の電話回線がパンク、2日分のチケット10万枚は10分でソールド・アウトするなど、“LAST GIGS”はまさにその勢いが最盛の時に行われたライヴであった事を意味している。

②ライヴ・アルバムにも関わらず100万枚を超えるセールスを記録

ライヴ開催から1ヶ月後に発表されたこの『LAST GIGS』が、スタジオ・レコーディング作品ではないにも関わらず100万枚を超えるセールスを記録したことは、今でも稀有な記録である。
当時、東京ドームに来られなかったファンに向けて一日でも早く音源を届けたいという想いで、最速で店頭に並ぶサイズの作品として選曲し制作されたのが88年5月3日に発売されたオリジナル盤の『LAST GIGS』であり、BOØWYにとって初のミリオンを超える作品となった。
この作品で第3回『日本ゴールドディスク大賞』(1989年)邦楽部門のアーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

③BOØWYにおける王道的選曲。

“LAST GIGS”はファンに対する深い感謝の意味合いが大きいライヴであり、その選曲もまさに王道的と言える内容であった。つまりベスト・アルバム的な感覚で楽しめる“ライヴ・アルバム”である。

④BOØWYの本当のラストシーン

“LAST GIGS”は“BOØWY”というROCK史上最強のバンドの、最後の瞬間である。
今作は “LAST GIGS”の完全版であり、氷室京介による余りにも有名な「まだまだ伝説になんかなんねーぞ!」等、MCも完全収録される。1988年4月5日の東京ドームにいた5万人だけが目撃する事ができたBOØWYの本当のラストシーンが、31年の時を越えて明らかになった。

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コンセプト

これまでリリースされていた『LAST GIGS COMPLETE』は、主に2日目のテイクを中心として、2日間からセレクトされたアルバムであったが、今作品『LAST GIGS –THE ORIGINAL-』では初めてその2Daysの全曲を収録するCD(全4枚組)と、各日に分けた2タイトル(各2枚組)が同時発売される。

デビュー35周年となった2017年から『CASE OF BOØWY -THE ORIGINAL-』や『1224』の高画質映像など、メモリアル・リリースを重ねてきたが、これが本当に最後のリリースとなる。

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ジャケットアートワーク

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商品情報

発売日

2019年6月12日

リミックス・エンジニア

坂元達也(シングル『B・BLUE』『MARIONETTE』,5thアルバム『BEAT EMOTION』,ライブ『“GIGS” CASE OF BOØWY』『1224』『LAST GIGS』等レコーディング・エンジニア)

商品仕様

LAST GIGS -THE ORIGINAL-

UPCY-9907・8,200円(税抜)
仕様:CD4枚組+特製2WAYトートバッグ+ステッカー封入、BOX仕様

LAST GIGS -1988.04.04-

UPCY-7572/3・3,241円(税抜)
仕様:CD2枚組

LAST GIGS -1988.04.05-

UPCY-7574/5・3,241円(税抜)
仕様:CD2枚組

全てプレイパス対応

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収録曲

1988.04.04(23曲)

  1. PROLOGUE
  2. B・BLUE
  3. ハイウェイに乗る前に
  4. BABY ACTION
  5. BAD FEELING
  6. 1994 -LABEL OF COMPLEX-
  7. DRAMATIC? DRASTIC!
  8. MARIONETTE
  9. わがままジュリエット
  10. LONGER THAN FOREVER
  11. CLOUDY HEART
  12. WORKING MAN
  13. PLASTIC BOMB
  14. JUSTY
  15. IMAGE DOWN
  16. BEAT SWEET
  17. NO. NEW YORK
  18. ONLY YOU
  19. DREAMIN’

-アンコール-

  1. BLUE VACATION
  2. ホンキー・トンキー・クレイジー
  3. RENDEZ-VOUS
  4. ON MY BEAT

1988.04.05(24曲)

  1. PROLOGUE
  2. B・BLUE
  3. ハイウェイに乗る前に
  4. BABY ACTION
  5. BAD FEELING
  6. 1994 -LABEL OF COMPLEX-
  7. DRAMATIC? DRASTIC!
  8. MARIONETTE
  9. わがままジュリエット
  10. LONGER THAN FOREVER
  11. CLOUDY HEART
  12. WORKING MAN
  13. PLASTIC BOMB
  14. JUSTY
  15. IMAGE DOWN
  16. BEAT SWEET
  17. NO. NEW YORK
  18. ONLY YOU
  19. DREAMIN’

-アンコール1-

  1. ON MY BEAT
  2. BLUE VACATION
  3. RENDEZ-VOUS

-アンコール2-

  1. ホンキー・トンキー・クレイジー
  2. NO. NEW YORK

LAST GIGS –THE ORIGINAL-
SPECIAL NIGHT IN SHIBUYA

「LAST GIGS」が行われた初日である4月4日(木)に、スペシャル・イベント『LAST GIGS –THE ORIGINAL- SPECIAL NIGHT IN SHIBUYA』開催も決定!

アルバム音源の先行試聴、『LAST GIGS』の映像を大音響で観覧するなど、ファンには溜まらない内容を予定。

LAST GIGS –THE ORIGINAL-
SPECIAL NIGHT IN SHIBUYA概要

日程

2019年4月4日(木)開場18時/開演19時

会場

渋谷REX(渋谷区道玄坂1-18-3 プレミア道玄坂ビルB1)

チケット料金

1,000円(税込)+ドリンク代 600円

※全席自由、整理番号順入場

https://boowy35th.com/

BOØWY「LAST GIGS THE ORIGINAL」発売記念パネル展

会場

タワーレコード新宿店 7F, 8F

期間

2019年6月11日(火)~2019年6月17日(月)予定

BOØWY「LAST GIGS THE ORIGINAL」発売記念 特大パネル

場所

タワーレコード梅田大阪マルビル店 J-POP側入口 柱回り

期間

2019年6月11日(火)~2019年6月23日(日)予定

BOØWY x WØnderGOO x SHINSEIDØ presents
LAST GIGS RELEASE SPECIAL EVENT TOUR 2019

6月12日にリリースされるBOØWY『LAST GIGS –THE ORIGINAL-』に伴う高橋まこと氏参加によるSPECIALイベント開催決定!!
当日はトーク及びサイン会・撮影会&スペシャルプログラムとしてドラム演奏、元BOØWYメンバー深澤和明氏(SAX)もGuest参加!!(一部店舗除く)。

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イベント内容

トーク及びサイン会・撮影会&演奏披露(一部店舗)
※演奏特典:当日参加のお客様からリクエスト投票で1位の楽曲を演奏!!
(WonderGOO藤岡店・WonderGOO守谷店・新星堂ゆめタウン光の森店・新星堂モザイクモール港北店)

イベントラストの9/1WonderGOO守谷店ではBOØWYレアグッズの展示も予定しております

特典会レギュレーション

ご購入いただいた商品または私物にサインします。

サイン会

BOØWY関連商品購入者または、当日の高橋まことOFFICIALグッズ購入者。

写真撮影会

高橋まことグッズ購入者のみ対象。BOØWY関連商品は対象外とさせて頂きます。

禁止事項

イベント中の会場内での撮影は禁止とさせて頂きます。

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開催店舗

全14か所!!!
(★ドラム演奏有り・☆スペシャルゲスト:深澤和明氏・◎ドラム演奏+深澤氏サックス参加あり)

①6/15(土) 15:00~ WonderGOO守谷店 (茨城)★☆
②6/22(土) 15:00~ 新星堂 イオンモール四條畷店(大阪)
③7/6(土) 15:00~ WonderGOO いわき鹿島店(福島)☆
④7/15(月・祝) 15:00~ WonderGOO 茂原店(千葉)☆
⑤7/21(土) 15:00~ 新星堂イオンモール佐野新都市店(栃木)☆
⑥7/27(土) 15:00~ WonderGOO 境Fiss店(茨城)☆
⑦8/10(土) 15:00~ WonderGOO 高崎店(群馬)☆
⑧8/11(日) 15:00~ スーパーセンターFEEL【WonderGOO 藤岡店】(群馬)★☆  ※問合せに関してはWonderGOO藤岡店
⑨8/17(土) 15:00~ WonderGOO 下野店(栃木)☆
⑩8/18(日) 13:00~ WonderGOO 千葉ニュータウン店(千葉)☆
⑪8/18(日) 15:00~ WonderGOO 富里店(千葉)☆
⑫8/24(土) 15:00~ 新星堂ゆめタウン光の森店(熊本)★
⑬8/31(土) 15:00~ 新星堂モザイクモール港北店★☆
⑭9/1(日) 15:00~ WonderGOO守谷店 (茨城)★☆◎ ※BOØWYレアグッズ展示

ユニカビジョンにてBOØWY特集放映

6月13日(木)~6月19日(水)まで西武新宿駅前のユニカビジョンでBOØWY特集が放映決定!

「VISION α」をダウンロードしたスマートフォンをユニカビジョンにかざせば、スマートフォンから対象番組の音声が高音質で流れます。
イヤフォン・ヘッドフォンをしてユニカビジョンを視聴すれば、新宿の中心で都会の喧騒から遮断され、ライブ会場にいるかのような臨場感を体験することができます。

放映日時

6月13日(木)~6月19日(水)

11時 13時 15時 17時 19時から約26分間
※時間は、予告なく変更になる場合がございます

内容

2019年6月12日(水)リリースの『LAST GIGS -THE ORIGINAL-』発売を記念して7曲のライブ映像を放映します

1.B・BLUE
2.ハイウェイに乗る前に
3.NO.NEW YORK
4.ON MY BEAT
5.BLUE VACATION
6.RENDEZ-VOUS
7.ホンキー・トンキー・クレイジー
(全曲ノーカットフルバージョン)

アプリ「VISION α(ビジョンアルファ)」連動企画

「VISION α」をダウンロードしたスマートフォンを本特集番組放映中のユニカビジョンにかざせば、スマートフォンから番組の音声が高音質で流れます。
イヤフォン・ヘッドフォンをして、没入感溢れる音楽x映像体験をお楽しみください!

「Rooftop」に『LAST GIGS -THE ORIGINAL-』紹介記事掲載

LOFT PROJECT発、あらゆるカルチャーを網羅したエンターテイメント・メディア “Rooftop”に、『LAST GIGS -THE ORIGINAL-』の紹介記事が掲載されました。
『LAST GIGS -THE ORIGINAL-』の魅力を椎名編集長が余すところなく語っております。

ぜひご一読ください。

BOØWY『LAST GIGS -THE ORIGINAL-』
一瞬という名の永遠、永遠という名の刹那を手にした歴史的GIG

「6年前に新宿ロフトでやった時、わずか30人か40人だったけど、やっぱりお前らみたいなすげぇイカしたヤツらが集まってくれて…それがこんなに大勢いるなんて感激です。多分これから、いろんな人たちがここで伝説を作っていくと思うけど、俺らはまだまだ伝説になんかなんねぇぞ!」

『LAST GIGS』2日目の最初のアンコールの際に氷室京介(vo)が5万人のオーディエンスを前に放った言葉である。この時、氷室は27歳。布袋寅泰(g)は26歳。松井常松(b)は27歳。高橋まこと(ds)は34歳。彼らがこの直後に伝説になってしまったのは本意ではないにせよ周知の事実だ。伝説という言葉が大袈裟ならば、時代を画す存在となった始まりがこの『LAST GIGS』だったと言うべきか。

1988年4月4日、5日の両日にわたり完成間もない東京ドームで行なわれたBOØWYの『LAST GIGS』は、〈最後の〉GIGという意味ではなく〈最新の〉GIGだったと解釈するべきである。なぜならBOØWYにとって〈最後の〉GIGとはあくまで前年のクリスマスイブに渋谷公会堂(当時)で行なわれた解散宣言ライブであり、『LAST GIGS』は早すぎる再結成であり壮大な後夜祭だったからだ。つまりBOØWYは〈最新の〉まま解散した。だからこそその洗練されたセンスとスタンスが時空を超えて支持され、2019年の今なお〈最新の〉ロックンロールとして眩い光を今も放ち続け、決して色褪せることなく新たな世代にも聴き継がれているのだ。

作品としての『LAST GIGS』の変遷を辿ってみよう。オリジナル作品は、ライブを観られなかったファンに向けて1日でも早く音源を届けたいというスタッフの思いから、開催からほぼ1カ月後という当時としては異例のスピードで5月3日に全12曲収録のCD・LP・カセットという三形態でリリース(マネージャーの土屋浩は開催翌日の4月6日にリリースすることを提案したが、さすがに却下されたという)。BOØWYにとって初めてミリオンを超える作品となり、売上枚数という客観的なデータを基に顕彰される第3回『日本ゴールドディスク大賞』(1989年)邦楽部門のアーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞。ライブ・アルバムがミリオンを越えるとは異例中の異例であり、まさにエポック・メイキングなパッケージだったと言える。

2001年10月には結成20周年を記念して上記全12曲のみ収録のVHSとDVDが発表され、2008年4月には両日のベストテイクを組み合わせてセットリストを完全に再現したCDとDVD『“LAST GIGS” COMPLETE』が発表されたが(2012年に『BOØWY Blu-ray COMPLETE』の中の1枚としてBlu-ray化)、今回発表される『LAST GIGS -THE ORIGINAL-』は、2日間それぞれのセットリストが31年の歳月を経て初めてコンプリート収録された歴史的アーカイブ作品である。音源は新たにトラックダウンされ、最新の技術を駆使して細部までクリーンナップ。過去最高にリアルで臨場感溢れる『LAST GIGS』としてアップデートされている。昭和最後の春に10万人が目撃したBOØWYの集大成GIGの全貌が、奇しくも令和最初の年に遂にそのベールを脱ぐのだ。

これまで音源化されてきたのは2日目のテイクが中心だったが、今回解禁となった両日の音源を聴き比べると、内容的に初日より2日目のほうが良かったというわけでは決してなかったことがわかる。両日ともにバンドが一切の出し惜しみをせず、最大限の力を出し切ったライブだったことに変わりはない。ただし初日は、メンバーのボルテージの沸点に達するタイミングがジャストではなかったということだろう。これもまたロックがポピュラリティを獲得していく時代の波と並行した開拓者ゆえの宿命と言えた。

よく知られているように、初日はメンバーのイメージ通りにステージを進行できなかったという思いから終演後にセット・チェンジをしたり、モニター・システムの再調整をしたり、深夜にわたるまで徹底的にリハーサルが繰り返された。本来は野球をやるための場所、それもオープン直後の東京ドームでライブをやるのだからマニュアルがない。スピーカーの向きにしても客席が埋まってから跳ね返る音にしても手探りで向き合うしかない。広大な空間で5万人の観衆を前にライブをやる感覚を掴めたこと、自分たちを支え続けてくれたオーディエンスに対して最高のステージを見せたいというバンドの純粋な気持ちの表れによって音響が格段に良くなったことが結果的に〈終わりを迎えるための1日〉と〈本当に終わりを迎える1日〉の違いに繋がったのではないか。

セットリストは10万人のオーディエンスが等しく楽しめる一撃必殺のナンバーで固められており、まさにベスト・アルバム的な選曲と言える(オリジナルの『LAST GIGS』がミリオンを超えたのはベスト・アルバム的感覚として聴けたのも大きかっただろう)。もともとスロー・ナンバーが少なかったバンドだが、『LAST GIGS』のセットリストでもスローなのは「わがままジュリエット」と「CLOUDY HEART」くらいで、あとは畳み掛けるようにアッパーなナンバーばかり。前年末の解散宣言ライブのような張り詰めた緊迫感と悲壮感、過剰な感傷はまるで感じられない。

この『LAST GIGS』をただひたすらに賑々しく、底抜けに楽しい〈祭り〉に徹しようとしているのは、たとえばバンドにとって切実なフェアウェル・ソングだった「CLOUDY HEART」の演奏からも窺える。わずか4カ月前には本来のイントロに入る前の悲壮感溢れるギター・パートからして重かった同曲は全体的にピッチが早く、誤解を恐れずに言えば〈哭いていない〉。どこかカラッとしているのである。

もちろん万感の思いもあっただろう。2日目の本編で「NO. NEW YORK」を披露する前に、氷室が「この歌も今夜で最後だと思うとちょっと悲しいけど…」と感傷気味に語る場面もあるにはある。だが『LAST GIGS』でのBOØWYは総じて明るくカラフルでパワフルな、からっ風のようなロックンロールを徹頭徹尾聴かせている。解散を伝えなければならないという前年までの張り詰めた意識から解放され、ひとつのけじめをつけた後ならではの風通しの良さを感じるし、メンバー自身もオーディエンスと一体となって自ら生み出した普遍性の高い楽曲を心ゆくまで楽しんでいるのが窺えるのだ。

その淡々としたクールネス、迸るエモーションを内に秘めた強靭さこそがBOØWYをBOØWYたらしめる要因に思えてならない。この『LAST GIGS』ではたとえばステージでマグネシウムが引火したり、新宿都有3号地(現在の東京都庁のあるエリア)でのライブや『BEAT CHILD』のように横殴りの雨に祟られたりするなどのハプニング性はなかった。これが〈最後の〉GIGだからと大掛かりな演出を敢えて施すことなく、オーディエンスの聴きたい最大公約数的なセットリストを淡々と披露していく〈最新の〉GIGを魅せるだけだ。そして2日目の2度目のアンコールで「NO. NEW YORK」の「星になるだけさ」という歌詞を「お前ら愛してる」と変えて唄い、バンドが潔く散開したことで永遠は彼らの掌中に帰した。

ホームグラウンドだった新宿ロフトでの揺籃期から決して立ち止まることなく、常に前へ前へと疾走を続けた結果、始まりはわずか数十人だった動員が7年を経て5万人と対峙するまでになった。時代がBOØWYに追いついた時、バンドはすでに存在していなかったこともBOØWYが伝説の住人に押し込められた一因と言えるが、最新鋭の技術を駆使して極上の音質で蘇生したこの『LAST GIGS -THE ORIGINAL-』を聴くにつけ、時代を超越した楽曲の普遍性と高度な演奏力、ロック・バンドの究極の理想形と言う他ないメンバーの佇まいと尋常ならざるパフォーマンス能力がやはり桁違いだったことが今も彼らを比類なき存在と認識せざるを得ない要因に思えてならない。こんなバンド、後にも先にも他にいない。

カットアウトの美学を貫き太く短く生きたバンドの刹那の輝きは、儚いからこそ尊く、厳かに美しい。その輝きを伝承していくのは幸運にも彼らと同じ時代を生きた僕らの責務だ。令和の時代以降も〈永遠よりも永く〉愛され続けるであろうBOØWYがエポックな存在になり得た瞬間を捉えた碑として、『LAST GIGS -THE ORIGINAL-』が今以上に次世代で担う役割は極めて大きいのではないだろうか。

(text:椎名宗之)

KJプレビュー(2019.3.5)

BOØWYファンからは「いずれリリースされるだろう」と予想されてきた『LAST GIGS』の完全版がいよいよ登場する。

映像作品ではなく音源、それもSHM-CDのような高音質メディアによるリリースではなかったことに少々驚いたが、これで正真正銘の最後のリリースとのこと。コンテンツとしてのクオリティよりもリアリティを望む者としては『LAST GIGS』の映像が完全な形で残らないことを非常に残念に思う。特に『HONKY TONKY CRAZY』の際、氷室京介がメンバーに花束を配るというハイライトシーンを映像として観てみたかった。

勘違いされがちだが、BOØWYは1987年12月24日をもって既に解散している。この『LAST GIGS』は”再結成ライブ”や”同窓会”という位置付け。謂わば”お祭り”である。それならば、やはり五感のより多くを使って楽しみたいと思うことは自然な反応だろう。あの特別な時間を体験できたファンは、ほんの10万人しかいないのだから。

あの日から31年という時を経て、氷室京介はステージを降り、布袋寅泰は海を渡った。松井常松は地道に作品を発表し続け、高橋まことは新たなバンドを結成した。元マネージャーの土屋浩とバンドの良き理解者だった佐久間正英は天に召されてしまった。BOØWYもとうとう伝説になりつつある。

プロデューサーの故・佐久間正英氏は生前こう記していた。

いまだにBOØWYを思い返すと、あんなすごいバンドはあれ以後存在しなかったなぁと思う。
当時のライブバンドとしてのBOØWYを越える演奏ができるバンドには残念ながら出会ったことは無い。

その後の4人は解散当時とは比べものにならないほどミュージシャンとして成長を遂げている。
あの時点ですらあれほどの演奏を出来た4人が、今の各自のレベルを持って再び揃ったとしたらそれはどんなすごいバンドになるだろうかと夢想する。
解散時のBOØWYとは比べものにならないライブになるに違いない。そんなすごい日本のバンドを見てみたい。

しかもそのバンドが幸いにもかつて自分がプロデューサーとして関われたバンドだ。

一度解散したロックバンドの再結成ほどみっともないことは無い!と自分がロックバンドを続けていた身として確信している。
それでも彼らだけは別だったな、と。

まさにその通りで、特に日本のミュージックシーンのトップを走りながら進化を続ける氷室京介と布袋寅泰の2人が、いつかまた同じステージに立つ日が来るかもしれない…そんな無限の可能性を秘めたイメージがあればこそ、BOØWYは伝説になることを拒むことができた。

しかし、氷室京介の聴力障害によって2人が再び同じステージに立つ可能性が限りなく無くなった今、もはやBOØWYが伝説という名の過去に移り変わる流れをとめられそうにない。それだけ時間が経ったということであり、ここまで先延ばしにできたことは本当に驚異的なことだ。

ただ、やはり一抹の寂しさはある。リアルタイムで彼らの音楽に熱狂できなかった世代にとっては特に、だ。リアルタイムで熱狂したTHE YELLOW MONKEYの活動休止〜解散〜再集結を経験して心底理解できた感覚だが、解散したバンドに対する「再結成して欲しくない」という心情は、リアルタイムで熱狂したファン側のエゴでしかない。自分の都合で愛するバンドを自分の思い出に閉じ込めておきたいだけなのだ。THE YELLOW MONKEYのように見事な復活劇を目の当たりにしてしまうと、特にそう思う。もちろん、そこには未来へ向かう強い意志と、真新しいバンドを組むくらいの覚悟が必要だろう。けれども、BOØWYの4人ならばやれる筈だ。そして、最新形のBOØWYのGIGを体験してみたいと思うのだ。

LAST GIGSは、このまま本当にラストギグになってしまうのだろうか?一縷の望みがあるとすれば、それは氷室京介が創り上げるであろう次回作の出来があまりにも良く、彼自身がステージに戻らずにいられなくなる。そんなシチュエーションだけかもしれない。もしも『EXTRA GIGS』があるのならば、必ず観に行きたい。BOØWYを愛する大切な人と一緒に。

それにしても。

布袋寅泰ファンにとって『COMPLEX BEST』『GUITARHYTHM Ⅵ』『LAST GIGS –THE ORIGINAL-』と続く重要作品の3ヶ月連続リリースラッシュは、懐具合に容赦無く、まさに嬉しい悲鳴といった様相を呈している…。

「布袋寅泰による抱合せ商法だ」と揶揄する声もあるが、もしも布袋サイドが主導してのことならば、やり方が時代遅れで完全に間違えている。もちろん話題の連鎖は起こるだろうが、今や音楽コンテンツに短期間でそれだけのお金を使う人は少ない。そして、3作品の中で一番割を食うのは、おそらく『GUITARHYTHM Ⅵ』になる。BOØWYもCOMPLEXもプレミアム感に勝るからだ。布袋サイドもさすがにそれは理解している筈だし、最も聴いてほしい作品から機会を奪うようなことはしないだろう。

BOØWYの他のメンバーも納得していることから、レコード会社側がBOØWYとCOMPLEXの作品をリリースするタイミングとして、メンバーのリリースに合わせたと考えるだけで良い。今回が氷室京介や吉川晃司の作品リリースであったとしても、同じようにした筈だ。(但し、彼らはレコード会社の違いがあるため「布袋寅泰の方がやり易い」という部分は確実にある)

他にもTHE YELLOW MONKEYのニューアルバムも控えており、もう頭を抱えるしかない状況である。そして、数年前には考えられなかったこの状況を愛しく思えることもまた事実である。

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