【試合動画】『井上尚弥 vs ドネア』モンスターがWBSS制覇!完全版

KJ
いよいよワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)シーズン2のバンタム級トーナメント準決勝が開催されます!主要4団体のうちWBCを除く3団体4王者に加えて、元5階級制覇王者と元WBAスーパー王者が集結するという、まさに世界最強決定戦の名に相応しい顔触れが揃いました。

そして絶対的な大本命として世界中から注目を浴びる選手こそ、我らが井上尚弥選手です!

そんな井上尚弥選手のWBSS挑戦を栄光の瞬間までしっかり追いかけたいと思います!

Table of Contents

井上尚弥選手 vs ノニト・ドネア選手

Naoya Inoue vs Nonito Donaire

日程・会場

  • 2019年11月7日 木曜日
  • WBSSバンタム級トーナメント決勝 & WBA・IBF世界バンダム級王座統一戦
  • WBA・IBF王者:井上尚弥(大橋) vs WBAスーパー王者:ノニト・ドネア(フィリピン)
  • さいたまスーパーアリーナ
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テレビ中継:フジテレビ

2019年11月7日 木曜日 19:57〜

ゲスト

  • 村田諒太
  • 香川照之

解説

  • 長谷川穂積
  • 山中慎介

実況

  • 森昭一郎(フジテレビアナウンサー)
  • 竹下陽平(フジテレビアナウンサー)

MC

  • 三宅正治(フジテレビアナウンサー)
  • 中村アン

FUJI BOXING 応援団長

  • ビートたけし
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BS放送:NHK BS8K

2019年11月7日 木曜日 21:00〜

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CS放送:WOWOW

2019年11月9日 土曜日 21:00〜
2019年11月11日 月曜日 21:00〜

実況

  • 高柳謙一

解説

  • 浜田剛史
  • 飯田覚士

進行

  • 増田美香
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WBSSバンタム級トーナメント決勝 & WBA & IBF世界バンタム級統一戦

コメント

井上尚弥選手

「ノニトはすごくキャリアもあって、すごく強い選手なので、またこれからどう戦うか練っていきたい。僕のあこがれていた選手でもあるので、このファイナルで戦えることをすごく光栄に思います」

ノニト・ドネア選手

「彼は素晴らしい試合をした。やるべきことをやり遂げましたね。全然待たずにガンガン仕掛けていった。そしてファンがみんな待っていた通りの結果を出した。さあ、やりましょう。これが運命ですね。対戦する予感がしていました」

「彼はモンスター。これから考えますよ。彼はすごいファイターで知性もある。僕は21歳に戻ったつもりで頑張るよ。最高の結果を出すよ」

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記者会見(2019.8.26@東京ドームホテル)

コメント

井上尚弥選手

「WBSSの決勝は今後、最大のキャリアとなって、次のキャリアにどんなに大切か自覚しているし、皆さんの期待も自覚しています。このトーナメントが始まったときに一番対戦したかったドネア選手と決勝で戦えることが嬉しい。持っているすべてのパフォーマンスを出し切りアリトロフィーをゲットしたい」

「ドネアに来てもらって気合いが入ります。(昔の親交からやりにくい?)いつも通り、自分のボクシングをすべて見せるだけです」

「将来やることになるなんて思いもしなかったです。高校時代からリスペクトして、勉強のためにテクニックを盗んでいました。戦えることを嬉しく思いますし、無事に決まってほっとしています。ホームの日本でこの決勝ができることに感謝の気持ちでいっぱいです。正直、試合展開もまだ予測できていないし、非常に興奮しています」

「一番、気を付けないといけない部分もわかっています。どのような試合展開にしないといけないかも理解しています。それを当日、徹底したいです。このトーナメント、初戦と準決勝とインパクトを与える試合ができたと思います。その先の道、景色は見えているので、皆さんを納得させる試合をしたいです」

「ひとつ言えるのは左フックに気を付ける。その距離にいない。それだけです」

「(弟・拓真について)そもそも同じ興行に出るのが久々。それに加えてダブル世界戦になると、自分の緊張する試合が僕の前にあるのは、複雑で……居ても立ってもいられない気持ちになるけど、拓真を信じて、自分を信じてダブル勝利をしていきたいです」

ノニト・ドネア選手

「日本で試合をすることを大変喜ばしく思っています。日本には何度も来ていますが、今のノニト・ドネアは日本のサムライ精神や武士道に凄く影響を受けてできています。私を培ってくれた日本で、ナオヤ・イノウエという素晴らしいボクサーと対戦できることは嬉しいし、信じられないくらい興奮しています」

「自分が幼いころから漫画やアニメを見て育ったことが大きいです。ドラゴンボールZ、ナルト、ワンピース、スラムダンク、はじめの一歩…映画も好きでした。三船敏郎の宮本武蔵とか、七人の侍とか。ああいう映画を見て自分の中に取り込まれていきました。そのインパクトがあるからこそ、自分のアイデンティティが培われていきました。武士道精神の中にあるような忠誠心、敬意の念、尊厳が自分の中に取り込まれました」

「『もう、ドネアは終わった』と多くの人が口にしていたのは知っていますが、それが間違いであると証明したいです。自分自身の全てを出して戦います。ナオヤはこの階級の最強の1人で、自分にとってもアメージングな恐るべきファイターです。数年前に会ったことがあり、成長はずっと見てきました。モンスターに成長した選手と戦うことを楽しみにしています」

「ナオヤが私に憧れていた?それは、ただ真似ていたのか、それとも私を乗り越えようとしたのか、この試合にどんな戦略を持つかによっても意味合いが違ってきます。でも、今となっては何もかもがナオヤの一部となって大きく成長している筈です」

「(試合は)2人のサムライの斬り合いと一緒です。そう、サムライは『えい、やっ!』と一太刀で決闘を終わらせますよね」

「ナオヤはパワーとともにインテリジェンスがある。いろんなことを想定しておかなければいけない。先にミスをしたほうが負けに近付きます。早い勝負でなくなったら、チェスのような試合になるかもしれません」

「フェザー級でやってきたことが、この前の試合でも生きています。2つの側面があります。経験と共に若さもアドバンテージとも言えるでしょう。物は考えよう、どういう展開にするかで変わります」

「この試合は過去のビッグファイトと比較しても大きな意味のある試合です。もちろん対戦相手がナオヤ・イノウエであることはもちろん、隣に座るレイチェルに支えられ、数々の苦しみを乗り越えてきた自分が、また彼のような選手と対戦できることは、自分にとっても大きなモチベーションになっています」

「だから、自分のピークを突き抜けられるようにトレーニングをしています」

データ

井上尚弥(26歳=大橋

出身:神奈川県座間市
身長:165cm
アマ戦績:75勝6敗
プロ戦績:18勝16KO
世界3階級制覇王者
WBSS初戦:vs. フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国) 1回1分10秒KO勝利
WBSS準決勝:vs. エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ) 2回1分19秒TKO勝利

ノニト・ドネア(36歳=フィリピン)

出身 フィリピン・ポホール島タリポン
身長 168cm
アマ戦績:68勝8敗
プロ戦績:40勝26KO5敗
世界5階級制覇王者
WBSS初戦:vs. ライアン・バーネット(英) 4回終了TKO勝利
WBSS準決勝:vs. ステフォン・ヤング(米) 6回2分37秒KO勝利

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公開練習(2019.09.27@大橋ボクシングジム)

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井上尚弥選手

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公開練習(2019.10.04@大橋ボクシングジム)

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井上尚弥選手

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公開練習(2019.10.09@大橋ボクシングジム)

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井上尚弥選手

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公開練習(2019.10.18@大橋ボクシングジム)

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井上尚弥選手

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公開練習(2019.10.28@大橋ボクシングジム)

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井上尚弥選手

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公開練習(2019.10.31@帝拳ボクシングジム)

コメント

ノニト・ドネア選手

「タイプの違うパートナー相手に、厳しいスパーリングでトレーニングを締め括りました。調子も上がっているし、それよりもわくわくしています」

「バンタム級こそ自分のウェイトだと思います。以前は対戦相手がいませんでしたが、今は強い相手もたくさんいて、やりがいがあります。イノウエは才能があるボクサーです。だからこそ、私は自分を追い込むことができました。メンタルを研ぎ澄ませ、高度なレベルに持ってくることができました。彼は私と同じように、スピードとパワーをともに持っています。リングの上ではとても危険な存在です」

「世代の壁を越えるのか、壊すのかは分かリませんが、自分はその壁をより強固に、高く作り上げてきました。もちろん自信はあります」

「常に命をかけて戦ってきました。それができたのも自信があってのことです。今までたくさんの栄誉を勝ち取ってきましたが、今一番欲しいのはWBSS で優勝して、バンタム級最強を証明することです」

「これまでの人生を通してやってきたこと全てを披露します」

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Pre-fight Medicals -予備検診(2019.11.04@ホテルグランドパレス

予備検診の主要結果は以下の通り。

身長
尚弥選手:164.5cm
ドネア選手:170.2cm

頸周
尚弥選手:34.5cm
ドネア選手:36.0cm

胸囲
尚弥選手:89.5cm
ドネア選手:87.0cm

視力
尚弥選手:左 1.0 右 1.0
ドネア選手:左 1.0 右 1.2

リーチ
尚弥選手:171.0cm
ドネア選手:174.0cm

ナックル
尚弥選手:左 26.5 右 26.0
ドネア選手:左 26.5 右 27.5

血圧
尚弥選手:143/80mm/Hg
ドネア選手:141/82mm/Hg

脈拍
尚弥選手:73回/分
ドネア選手:62回/分

体温
尚弥選手:36.3℃
ドネア選手:36.9℃

コメント

井上尚弥選手

「何度も対面しているし、印象は変わらないですね。ただ、お互いにフォルムが小さくなったかな(笑)」

「数値は全て上回られてるので、そこをどう考えて戦うか?そこだけですね。体重も仕上がっているし、疲れを抜いて当日に仕上げたいです。やることはやったし、不安材料は何ひとつありません。あとは試合当日に自分のやりたいことをぶつけるだけです」

ノニト・ドネア選手

「このスポーツを長くやってきて、闘争心を剥き出しにするのはリングだけです。試合中ではないので、このリラックス状態が『素』の自分自身です。リングに上がれば闘志が出てきます」

「フィジカル面のことはいつも気にしていません。そういうところは見ていないです。昨日のカネロvsコバレフ(WBO世界ライトヘビー級タイトルマッチ)を観ましたが、あの試合こそ、体格が関係ないことを表していました」

「彼の印象は変わりませんし、敬意も変わりません。とても整った状態で今日を迎えてくれたことは、私自身が望んでいたのでうれしく思います」

「日本ではいつもは美味しい物ばかり食べているけど、今回は減量中なので街に出てもあれこれ食べたいのを我慢しています(笑)」

「もちろん試合に向けてはエキサイトしています」

関係者コメント

大橋秀行会長

「昨日で体重も切っている。2人とも。身長、リーチともにドネアの方が上回っているけど、気にするほどの差じゃない。それだけの修羅場を経験している。レジェンド独特の雰囲気がありますね。みんな絶好調。心配することはない」

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Press Conference -記者会見(2019.11.05@ホテルグランドパレス)

コメント

井上尚弥選手

「トロフィーを目の前にしたのは初めて。デザイン的にも素晴らしいです。(モハメド・アリのことは)ちょっと世代も世代なので、そこまで詳しくないのですが(苦笑)」

「決勝まで残り2日。トーナメントが始まって1年。いよいよここまで来たという思い。ドネア選手と戦えるのは自分が一番望んでいた形です。ドネア選手のボクシングはプロに転向する前からずっと見てきた選手で、憧れの一人なので、その選手とこの決勝で戦えることが誇り。まあ、世代交代。それを確実に成し遂げたい」

「ボクシング界はメジャー4団体ありますが、各団体の王者が出る魅力的なトーナメントに自分が出られている。日本を背負っていると思っている。ここで勝てないと今後日本人はここまで来れないと思う。その突破口として勝ちたい。見てみたい景色が山ほどあるので、そこに向けて頑張るのみです」

「体調はすごくいい。最大のパフォーマンスが発揮できる。2戦、最高の形の試合ができているので、決勝も変わらないパフォーマンスを見せたいと思っている。KOでも判定でもどちらに転んでもいい。準備はしてきた。すべては向き合ってから考えていきたい」

ノニト・ドネア選手

「ここまで大変素晴らしい経験をさせていただいた。この決勝まで来られたことはファイターとして誇りに思う。東京で試合ができることを大変嬉しく思います。特にこのWBSSの決勝で、イノウエと対戦する事実が特別な気持ちを芽生えさせている」

「たくさんの称号を得たが、それはプロとして戦うことがモチベーションになる。若きスターが立ち向かってくることはいいことですし、彼は世代交代の言葉を使っているが、その前に立ちはだかる大きな壁だと思っている。数多くの実力ある選手と戦ってきたが、それと彼が何が違うかというと、彼はPFPトップだということ」

「我々のスキルレベル、パワーを考えると、どのような結果になるかは予想がつかない。最高の状態で入っていくだけ。アウェーでもリングの中は私のホーム。世代交代に立ちはだかりたい」

関係者コメント

カレ・ザワーランド氏

「イノウエはここ2年で階級に限らず、最も世界を震撼させたボクサー。ロマチェンコ、カネロ(アルバレス)に並ぶ、パウンド・フォー・パウンド(PFP)だと思っている。驚異的な力を持っている。ドネアはベストの階級に落として自分の強さをいかんなく発揮してくれた。素晴らしいパンチャー同士。どのような試合になるか想像にたやすい」

オフィシャル

レフェリー:アーネスト・シャリフ(アメリカ)
ジャッジ:ロバート・ホイル(アメリカ)
ジャッジ:オクタビオ・ロドリゲス(パナマ)
ジャッジ:ルイジ・ボスカレッリ(イタリア)
立会人:ベン・ケイルティー(オーストラリア)
立会人:安河内剛(日本)

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Weigh-In -前日計量(2019.11.06@ホテルグランドパレス)

WBA世界バンタム級レギュラー&IBF世界バンタム級チャンピオン
井上尚弥(大橋/18戦全勝16KO)
体重:53.5kg
血圧:136/86mm/Hg
脈拍:66/min
体温:36.4℃

WBA世界バンタム級スーパーチャンピオン
ノニト・ドネア(フィリピン/45戦40勝26KO5敗)
体重:53.3kg
血圧:111/92mm/Hg
脈拍:97/min
体温:36.7℃

コメント

井上尚弥選手

「計量を終えてお互い最高の状態で、最高の試合ができる。今は最高の気持ちでいっぱいです。このトーナメントが始まってどの試合でもそういう(有利の)オッズが出ていたけど、そんなに差は無かったです。自分のことだけを考えています。ボクシングは何が起こるかわからないスポーツです。オッズの数字は頭から外して考えてきました。今後の大きな試合に向けての第一歩になると思います」

ノニト・ドネア選手

「勝てばモハメド・アリ・トロフィーを獲得できる。私がベストオブベストだと証明することできるのです。イノウエと顔を合わせましたが、特に何も感じませんでした。リングで向き合って、初めて感じるものがあるでしょう。作戦とは言えないけど、あるとすれば経験ですね。いろんな引き出しを開けて、その時々の戦い方を考えます。(オッズについて)他人がどのような判断をしようと、自分が何をできるか一番分かっているのは自分です。これまでもアンダードッグと言われた試合で勝ってきました。自分の信じること。それがすべてです」

関係者コメント

大橋秀行会長

「最高の状態。ドネアと戦うことで気持ちも高ぶっています。こんな時は気持ちを引き締めた方が良いと(囲み会見を取りやめました)」

オッズ:ウィリアムヒル(英・ブックメーカー)

井上尚弥の勝利:1.1倍
ノニト・ドネアの勝利:6.5倍

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井上尚弥選手、入場曲に布袋寅泰『バトル・オブ・モンスター』

世界を相手に戦う“モンスター”ボクシングWBA・IBF世界バンタム級王者である井上尚弥選手に、布袋寅泰の代表曲「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」をリ・アレンジした “モンスター・ヴァージョン”をプレゼントします。
11月7日にさいたまスーパーアリーナにて行われるワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級決勝戦の入場曲として使用される予定です。

この試合は、5階級王者でWBAスーパー世界バンタム級王者のノニト・ドネア(フィリピン)との王座統一戦。全世界が注目する一戦。井上選手は、布袋のライブに何度も足を運ぶなど親交があり、「世界へ挑戦する」というお互いの強い意志と絆で結ばれた同志。この記念すべき一戦に向けて、布袋が井上選手に「音楽で最大のサポートをしたい」と申し入れ、井上選手の強い要望により、代表曲である「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」のスペシャル・バージョン“バトル・オブ・モンスター”をプレゼントするという約束を果たします。

これまでにもW杯やスーパーボウルを始め、世界各国のスポーツイベントやテレビ番組などで使われてきたこの世界的名曲が、井上尚弥選手の世紀の一戦のオープニングを爆裂的なサウンドで演出するとなれば、会場のファン、そして全てのボクシング・ファンを熱狂させるはずです!

 

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明日の世紀の一戦を音楽でサポート出来ることを光栄に思います。WBA、IBF世界バンタム王者・井上尚弥(26)=大橋=がWBAスーパー王者のノニト・ドネア(36)=フィリピン=と戦う7日のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級(53・5キロ以下)決勝の井上の入場曲を、歌手でギタリストの布袋寅泰が提供することになった。「最強王者の風格を身にまとい、威風堂々とリングに向かう圧倒的な強さと美しさを、この『バトル・オブ・モンスター』で重厚に表現しました。狙った勝利は逃さない。鮮やかなKOを期待しています」頑張れ!井上尚弥! #井上尚弥 #布袋寅泰 #バトルオブモンスター #battleofmonster

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試合結果

WBSSバンタム級トーナメント決勝 & WBA・IBF世界バンダム級王座統一戦
WBA・IBF王者:井上尚弥(大橋) ◯ 3 判定 0 × WBAスーパー王者:ノニト・ドネア(フィリピン)
さいたまスーパーアリーナ

ボクシングWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)バンタム級トーナメント決勝が行われ、WBA・IBF王者の井上尚弥選手(大橋)がWBAスーパー王者のノニト・ドネア選手(フィリピン)に判定(116-111、117-109、114-113)で勝利。近年稀に見るハイレベルな技術選となったバンタム級頂上決戦を制して、見事にWBSS優勝を果たし、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」を残した伝説のヘビー級王者モハメド・アリの名を冠した金色のトロフィーを獲得した。WBA正規王座の3度目の防衛とともにスーパー王者へ昇格。IBF王座は初防衛となり、日本人初の2つのベルトの同時防衛にも成功。そして試合前の宣言通り「世代交代」を達成した。

バンタム級世界王者

WBAスーパー:井上尚弥(大橋=V3)
WBC:ノルディーヌ・ウバーリ(フランス=V2)
IBF:井上尚弥(大橋=V1)
WBO正規:ゾラニ・テテ(南ア=V3) WBO暫定:ジョンリエル・カシメロ(比=V1)

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試合動画

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試合後コメント

勝者:井上尚弥選手

勝利者インタビュー

──WBSSインタビュアー:これがキャリア最大の勝利と言っても過言ではないでしょうか?
「えぇそうですね。ドネア選手、めちゃくちゃ強かったです。その前に皆さん、平日木曜日にさいたまスーパーアリーナにお集まりいただき本当にありがとうございました」

──WBSSインタビュアー:早い段階で大きなカットがありましたが、そのような逆境を乗り越えてこれだけの強さを見せたことについては驚くべきことがあると思います。
「はい、初めてのこのカットと言う経験、2ラウンドから正直、ドネアが2人に見えていました。最終ラウンドまでずっと目がぼやけた状態で戦う中、このような結果が出せたことを自分の最大のキャリアを誇り、また来年から精進して頑張っていきたいと思います。また皆さん応援よろしくお願いします!」

──WBSSインタビュアー:11ラウンドではボディーショットでダウンを奪うという場面がありましたが、判定勝利になりました。ドネア選手がこれだけの強さを見せたことに驚きはありましたか?
「そうですね、やっぱり『負けられない』というドネアの強さ、気持ちの強さというものもすごく感じましたし、正直自分は試合前『世代交代』という言葉をずっと使いながら挑んできました。まだまだこんな内容じゃ『世代交代』と言える内容じゃなかったですけど、またもっともっと練習して、強い井上尚弥という姿を見せたいと思いますので、また期待してください。ありがとうございました」

──WBSSインタビュアー:アリガト!ナオヤ・イノウエがワールドボクシングスーパーシリーズでアリトロフィーの栄誉に輝きました!

──フジテレビインタビュアー:ここからは日本語のインタビューです。改めて、おめでとうございます!

「ありがとうございました!」

──フジテレビインタビュアー:こなんと2万人を超えるお客さんが集まりました!お客さんに一言お願いします!

「さっきも言いましたけど、本当にこの平日ど真ん中にお集まりいただき、ありがとうございます。そして、皆さんの期待するようなファイト、正直、できなかったと思います。また期待してもらえるように、頑張ります。まぁでも、これがボクシングです。そして今の僕の実力です。また来年から頑張りますので皆さん応援よろしくお願いします!」

──フジテレビインタビュアー:そして「このトーナメントの頂には、日本人のみんなが見たことのない景色があるのではないか?」そのように話をされていました。頂に立ってみて見える景色、いかがでしょうか?
「このトーナメントが始まって約1年、すごく長かったですけど、今日この舞台で優勝することができて、すごく充実した1年だなと改めて思うことができます。そしてまた来年、どんな景色が待っているのか自分でも楽しみですけど、また頑張りたいと思います」

──フジテレビインタビュアー:その景色、まだぼんやりとしか見えていないかもしれませんが、我々をどんな景色に連れて行ってくれるんでしょうか?お願いします!
「まぁ正直、今の気持ちは…この戦いの前、弟が負けています。バンタム級のWBC、ウーバーリー。自分は拓真の仇を取りたいと正直思っています!実現するのであればまた、WBCのウーバーリーと統一戦やりたいと思います、僕は!」

──フジテレビインタビュアー:是非ね、見たいと思います!今日は2万人のお客さんが集まってくれました。ウーバーリーへの熱い思いも聞かせてもらいました。最後に、この観客の皆さんに熱い思い、一言お願いします
「皆さん今日は本当にありがとうございました!そして今日、このありトロフィーをゲットすることができ、本当に満足するこの1年でした。皆さんこの1年、応援本当にありがとうございました!」

──フジテレビインタビュアー:ありがとうございました!見事WBSS決勝戦を制しました、井上尚弥選手でした!

敗者:ノニト・ドネア選手

「ナオヤが真のチャンピオンであると証明した試合だ。今まで闘ってきた中で、自分のパンチをあれだけ耐えられる選手はいなかった。率直におめでとうと言いたい」

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WBSS試合後記者会見(2019.11.07@さいたまスーパーアリーナ)

井上尚弥選手

──試合を終えて。
「試合前から言っていた世代交代、結果的にはできたのかなと思いますけど、全然、皆さんの期待通りの試合はきっとなかったと思いますけど、これがボクシングということで、甘い世界じゃないということも自分自身、今日の試合を通して分かりましたし、今日のこの経験を生かして次戦からまた精進して頑張っていきたいです。また、今日ドネア選手と戦えたこと、本当に自分のキャリア1番の経験だと思っています。こういう結果が出せて良かったと思います」

──右目が見えにくくなった詳しい状況は?
「2ラウンド目、3ラウンド目でしたかね…曖昧ですけど。左フックをもらって、そこから12ラウンドまでドネアが二重に見えていた状態が続いた。ちょっと診てもらいましたけど、骨には異常がないかなという状況です」

──7、8、9回と流れが悪くなってから10回に強引にいって流れが変わったと思うんですけど、9と10の間の指示なり、考えを教えてください。
「自分の中で、セコンドの中で『7、8ラウンドまでにポイントは取っているだろう』という計算で『7、8は捨てて残り4、3ラウンドをしっかり取ろう』と。目も全然見えてなかったので。右目がふさがり、血で見えなかった。右ストレートも打てない状態で『だったらポイントアウトしようかな』と。作戦を切り替えました」

──拓真選手が負けてしまったことは?
「いや~、けっこうしんどいものがありましたね。アップに集中できなかった。8ラウンドくらいまで見て、それからテレビ消して集中しようと思ったんですけど、気持ち的にはいつもと違いますよね。まぁ、複雑な気持ちのままリングに上がりました」

──滑り出しは良かったのでは?
「出だしの手応えは良すぎたなと。ちょっとブロッキングで何とかなるかなと実際に思ったんですよ。フェイントからの左フックをもらちゃったんで、それで全て狂いましたね。ロープ際のフェイントの左フック、上手かったですよね。『ボディ来る』と思っていて、そこ完全に空いている顔面にいかれたんで。でも、そこからぼやけた状態で戦ったんですけど、精神面も含めて今日は良い経験になりました」

──ドネアのパンチ力は?
「見えない角度でもらうと、そりゃ効きますよね。2回のカットしたパンチは効いてないです。完全にぼやけて見えただけで。効いたのは、フラついたのはあれだけですね…9回ですか。ゆっくり映像を見てみないと」

──縫ったのは?
「5針ですかね」

──カットして、効かされてパニックになったということは?
「無かったですね。ドネアのダメージの蓄積もあったんで。だからあれくらいで済んだというのはありますね。あれを序盤で食らっていたら、ドネアも勢いありますし、それはそれで分からない結果になりましたけど…。まあ耐久性とか打たれ強さも証明できたのかなと。これはこれでいい経験になりましたね。ドネアも打たれ強いですね。絶対に負けないという気持ちも感じましたし、やっぱりダメージはあったと思うけど、それ以上、自分がいけないという、ドネアのカウンターもあの中でも『もらったらヤバイ』というパンチも残っていたし」

──ボディで倒したあとも、ドネアはカウンターを狙っていました。
「狙ってましたね。だからダウンを取ったあとも不用意にはいけなかったですね。あれはあれでいい選択だったかなと」

──リング上でウーバーリとの対戦を希望しましたけど?
「やりたいですよね。本当に実現に向かうようにいきたいですけどね」

──トップランク社と複数年契約で合意した感想は?
「トーナメントが終わって、このような契約ができて本当にうれしく思います。この契約が自分のキャリアに今後、どういうものになるか把握、覚悟しながら。まだ厳しい戦いが待っていると思うので、その戦いを1つ1つクリアするために練習を精進してやりたいです」

大橋秀行会長(大橋ボクシングジム)

「今回調子が良すぎて、気を引き締めなければという感じでやってきました。正直、1、2ラウンドで倒すこともあると思っていました。お客さんは喜んでくれたと思います。俺は面白くなかったけど(笑)」

「苦しい試合展開になりましたし、パンチが効いたシーンも尚弥と知り合って初め見たけど、そこからダウンをとってすごい素晴らしい試合内容だったと思います。尚弥の、一番今まで皆さん心配していたタフネスを証明した試合だったと思います。この試合はとてつもなく大きな価値のある1勝だったと思います」

「強いて挙げれば11ラウンド、10カウントだったんじゃないかなと思いますが(笑)僕が数えたら20秒ぐらいあったと思うんですけど…(苦笑)でも良かった。12ラウンドも倒しにいったし、ドネアも打ち合って、また尚弥が大きく成長できた12ラウンドだったと思います」

井上真吾トレーナー(大橋ボクシングジム/父)

「今日はほんとにヒヤヒヤしたというか、いい意味で初心に戻れるというか。本人も分かってると思うんですけど、前半想定内でちょっと余裕を持っちゃって、そこで2ラウンドに左をもらって切って、そこからグダグダになってしまったというか。そこから本人はいろいろ計算して、判定とかポイントを気にしながら、それを挽回するというそこは逆にすごいなと思ったんですけど。また初心にかえって気持ちを引き締めて、いろいろな挑戦をしていきたいと思います」

優勝おめでとう。本当にヒヤヒヤしたけど、いい意味で初心に戻れる試合になった。左フックをもらってまぶたを切ってから少し想定外の展開だった。今後、精進して、いろいろと挑戦していきたいと思います。

親として毎回、心配はあります。キッズの時から、ずっと。ナオやタクを選手として見たことは一度もない。学校の運動会と同じで、自分の子供が出ればドキドキする。でも、その心配を自信に変えるような練習はしてきたから。

ナオのことを天才って言われたりするけど、内心、冗談じゃねえよって。できないこともできるようにするため、血と涙がにじむような練習を小1から続けてきた。そんなに簡単に片付けられたくない。努力は天才に勝るんです。

ナオがボクシングを始めたのは6歳の時。僕が家で練習する姿を見て、強くなりたいと感じたようだ。ボクシングをやりたいと言ってきた時はびっくり。僕は真剣にやっていたので、趣味の延長みたいな感じで教えるのは嫌で「そんなに甘くないよ」「試合になれば減量もある」と何度も確認したけど、ナオはしっかりした目力で「約束する。俺は強くなりたいんだ」。男と男の会話だった。

19歳で結婚して、子供ができて、信じられないほど、メチャクチャうれしかった。3人の子供には愛情や思いやりを持って接しています。あいつらを思うことしかない。両親が離婚してオヤジがいなかったから、自分は子供の味方でいてあげようという気持ちが強いんです。

自分が半人前で、かみさん(美穂さん)と2人合わせて一人前。自分が子供を叱ると、かみさんが必ずフォローを入れる。「父さんは、こういう気持ちで言ったんだよ」と伝えてくれる。長女(晴香さん)もずっと協力してくれて、洗濯など身の回りの世話や、昔はマッサージなども。ナオは自分と性格が似ていて、ナオのかみさん(咲弥さん)はウチのかみさんに「おかあさん、ちょっと聞いて。(尚弥は)お父さんと一緒よ」なんて言っている。みんな、仲良し。ウチは一人も欠けてはいけない。

子供には自分の仕事ぶりも見せてきた。塗装会社を経営していて、ナオは仕事場に3度ほど連れていった。昼間、こういうことをして、何人雇って、どう指示して、どういう仕事をするのかを見せたかった。1日連れ回し、帰りに2人でラーメンを食べた。うまかった。ナオは覚えているかな?

これからも父としてボクサー・井上尚弥、拓真に接していく。3人で一緒に戦っていきたい。(スポーツ報知「井上尚弥の父・真吾トレーナー手記」より)

米・トップランク社と複数年のプロモーション契約締結を発表!

井上尚弥、トップランクと複数年プロモーション契約を締結
2020年初頭にESPNプラットフォームでトップランクのデビューを飾る統一バンタム級チャンピオン&パウンドフォーパウンド

WBA / IBFバンタム級の世界チャンピオン、井上”モンスター”尚弥(通常は鋼の顎を持つ相手に対する壊滅的なノックアウトでパウンドフォーパウンドのランキングを登った5フィート4½ 3階級世界チャンピオン)はアメリカに来ています。

井上は、トップランクと複数年のプロモーション契約を締結しました。これにより、ESPNネットワークファミリーの大橋プロモーションとの共同プロモーションが行われます。この新しい画期的な合意の下での彼の最初の戦いは、2020年初頭に米国で行われます。

26歳の井上は、今朝のワールドボクシングスーパーシリーズのチャンピオンシップにて、スリリングなユナニマスデシジョンでノニト・ドネアを下しています。

「井上尚弥は一世代に一人のタレントで、このようなファイターは10年に一度登場します」とトップランクのボブ・アラム会長は語った。「彼はすでに日本ではスーパースターであり、すぐにアメリカのメジャーなスターになります。人々が目撃しているのは歴史的なキャリアの全盛期に差しかかろうとしている史上最高の偉人です」

「トップランクと契約し、ESPNで私の才能を披露できることは、非常に名誉なことです」と井上は述べました。「2020年を楽しみにしています。以前アメリカで戦ったことがありますが、近いうちにまた戦うことを楽しみにしています」

「ボブ・アラム氏とトッド・デュボフ氏に感謝したい」と、大橋プロモーションのCEO、大橋秀行は語った。「ESPNは、尚弥がキャリアを続けている途方もないプラットフォームです」

日本の座間で生まれた井上(19-0、16 KO)は、2012年10月にプロとして19歳になる前に、アマチュアランクで75-6の記録をまとめました。彼はプロ6戦目でWBCライトフライ級の世界タイトルを獲得し、2階級を上げる前にそのベルトを1回防衛しました。井上は長年のWBOジュニアバンタム級世界チャンピオンのオマール・ナルバエスを2回戦でノックアウトし、バンタム級に参加する前にそのベルトを7回防衛しました。彼は世界タイトルの試合で12ノックアウトで14勝無敗であり、3つの階級で世界タイトルを獲得した6人目の日本人男性ボクサーの1人です。ドネアの戦いの前に、彼はこれまでに一度も止められなかった7人の連続した敵をノックアウトしました。彼はパウンドフォーパウンドトップ5のボクサーであり、多くの専門家は彼を世界最高のファイターと評価しています。

YouTubeのセンセーションである彼の昨年10月のファンカルロスパヤノのワンパンチノックアウトは、多くのアウトレットから2018年のノックアウトオブザイヤーに選ばれました。プロ4戦目のファイトでは、彼は田口良一を10ラウンドで破り、日本のライトフライ級タイトルを獲得しました。田口は、井上との対戦後5年近く無敗になり、その過程でライトフライ級の世界タイトルを統一しています。

3階級の”キングピン”である井上は、さらに多くの階級を征服します。「モンスター」の伝説は2020年にESPNで続きます。

トッド・デュボフ社長(米・トップランク社)

「なかなか日本にくることはありません、ここできたということは、どういうことか皆さんおわかりでしょう。今回、複数年契約を合意したことをお知らせします。ずっと試合も観ていました。彼はとても素晴らしい選手です。米国で新しい機会に恵まれることになるでしょう。来年、2試合をアメリカで予定している。そして年末には日本に帰ることになります」

一夜明け会見(2019.11.08@大橋ボクシングジム)

眼窩底骨折と鼻骨骨折を公表(2019.11.09)

ボクシング関係者・著名人のコメント

米リング誌

「イノウエが11回に劇的なダウンを奪い判定勝ちした。3-0という結果はドネアとの激闘と、彼にとってプロ初黒星がいかに近かったかを反映していない」

英スカイスポーツ(電子版)

「イノウエが勇気あるドネアに打ち勝ち、判定勝ちで統一された2つのベルトを守った。彼の名声と無敗記録は、相手の攻撃で危険にさらされた」

英BBC放送(電子版)

「イノウエがドネアにスリリングな勝利で、統一されたバンタム級世界王者となった。2回に右目上をカット。5回にドネアの動きをとめたが、8回に相手のプレッシャーを受けたが、11回にボディーで仕留めた」

リチャード・シェーファー氏(ドネア陣営プロモーター)

「ノニトは凄まじい戦士であることを証明した。数々の王者をKOで倒してきたイノウエに厳しいダメージを与えた。鼻から出血させ、キャリアで初めてカットさせた。イノウエにとっては初のリアルファイトだっただろうか。ノニトの存在は大きな試練になっただろう。この試合でイノウエは多くを学んだことだろう。もっと偉大なファイターになるための糧を手にできたのではないか」

「かなりの接戦だったと思う。名勝負だった。そして、ノニト・ドネアも多大なリスペクトを勝ち得ることができた。日本で大きなレガシーを残すことができた。ノニトは親日家としても有名だ。日本で人気がある。この日はイノウエに勝てなかったが、敗戦という結果に関わらず、さらに日本でファンを拡大したのではないか」

「(ドネアの状態は)現時点で問題は何もない。『良い感覚』と本人は話していたが、私は彼に病院で検査を受けさせたかった。骨折など、全てにおいて問題がないとチェックしたかった。イノウエのいいパンチを受けてしまったから。あとで悲しむようなことが起こるなら今、検査を受けた方がいい」

ロバート・ヤレン氏(ウバーリ陣営プロモーター/MTKグローバル会長)

「イノウエとノルディーヌとの統一戦は、もちろん実現可能だ。イノウエは間違いなくWBAとIBF王者であることを証明した。バンタム級最強の王者が対決する。こちらとしても実現させない理由がない。リングに上がるまでだ。バンタム級の王者同士の戦い。最強と最強の戦いは、ボクシング界にとっても素晴らしいことだ」

「WBCはロドリゲスとネリ戦の勝者と戦うようにすでに命じている。WBCの指名試合ですが、統一戦となれば、指名試合より優先することはできる。試合のタイミングについては注視する必要があるが、我々が統一戦を希望するなら、それは許可されるだろう」

「イノウエとウーバーリはお互いが試合を見た。統一戦ではファイトプランを変えることになるだろう」

ノルディーヌ・ウバーリ選手(仏/WBC世界バンタム級王者)

「(「井上尚弥が戦いたいと言っている」と聞いて)もちろんOKだ。一番強い人とやりたいし、そのときはまた日本でやりたい」

ゾラニ・テテ選手(南ア/WBO世界バンタム級王者)

村田諒太選手(帝拳/WBA世界ミドル級王者)

「11ラウンドに立ったのが凄い。ドネアには、左フックがあるから“狙うぞ”“狙うぞ”と見せつけ尚弥を警戒させた。ドネアの頑張りと存在が、この感動する試合を作った。いい興行だった。レジェントと若手の対決は、かつてのデラホーヤとチャベスの試合のように、昇る朝日か、沈む夕日かという試合で、昇る朝日が勝つもの。今日もその通り。歴史的な試合になった」

八重樫東選手(大橋/元3階級制覇王者)

正直、こんな展開になるとは予想していませんでした。36歳のレジェンドの持っている何かに押されたんでしょうね。苦戦しましたけど、尚弥が楽しそうにボクシングをしていたので良かったです。

僕は中盤に倒して勝つと予想してました。ドネアはフライ級、スーパーフライ級時代と比べて繊細さが失われていたような気がします。年齢的なものというよりキャリアの影響かな。重い階級で戦うために求められるものが違いますから。左フックは当たれば威力があるけど、今の尚弥には当たらないと思ってました。尚弥は距離感が良いし、ここで打てば効くとか、カウンターをもらわない立ち位置とかポジショニングがうまくて“空間”というものを凄く分かっているので。右目上をカットしたのは誤算ですけど、それもボクシングですから。

僕が尚弥と最初に出会ったのは彼が中3の時でした。大橋会長にスパーリングの相手を頼まれて。その時は「中学生にしては強いな」ぐらいの感じだったんですけど、次にスパーした時は…多分、高2だったと思うんですけど、ガラッと変わっていました。全体的にレベルアップして、凄く強くなっていましたね。それから尚弥がライトフライ級で世界を獲るころまではスパーをしてました。

尚弥はずっと順調に成長してきたように見えますが、彼の頭の中では全てがうまくいっているわけではなく、壁にぶつかったり、悩んでたりしていたと思いますよ。そして常に「どうしたら現状を打破できるのか?」を考えていたと思います。彼の頭の中のことなので、本当のところは分からないですけど(笑い)。

尚弥の強さの秘けつをあえて一言で言うなら「集中力」かな。パンチとかスピードとか、フィジカル…そういう部分は世界的に見ても飛び抜けているけど、彼をつくっている大切な部分はメンタリティーなんです。尚弥って凄く基礎を大事にするんですけど、練習に対する集中力が凄い。普段の一発一発の集中力の高さは他の人とは違うものがあります。

僕が川嶋さん(勝重=元WBC世界スーパーフライ級王者)の背中を見てきたように、今のジムの下の子たちにとって尚弥は目指すべき選手だと思います。そうすれば、また次の世界王者が大橋ジムから誕生するかもしれません。僕も尚弥にはたくさん刺激をもらいました。12月23日にIBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に挑戦します。また世界王者に復帰できるように頑張るので応援よろしくお願いします。(スポーツニッポン「八重樫東 観戦記」より)

浜田剛史氏(元WBC世界スーパーライト級王者)

技術面、精神面に駆け引き。両者が12ラウンド、全力を出し尽くした素晴らしいファイトだった。その中で光ったのはドネアの経験だ。2回に右目上から出血して焦りがあり、これほど打たれたのは初めての井上に対し、倒された経験など修羅場をくぐってきたドネアは、パンチを効かされても平気な顔で次のラウンドを戦っていた。

ドネアが左・右・左のトリプルで3発目を得意のフックではなくジャブで来たのは、井上には想定外だったのではないか。しかもジャブがストレート並みに威力があり、大振りが象徴するように、井上はリズムを崩された部分はある。それでも、全体的には自分のスタイルを崩すことなく、11回に得意の左ボディーでダウンを奪ったのは、持って生まれた勝負強さだろう。プロでは初めてと言える苦戦で、最後はダウンまで持っていくのが井上の本当の強さだと思う。

苦戦して自信が揺らぐことはある。だが、この苦戦は井上にとって自信でしかない。倒されるかもしれない、というシーソーゲームを12ラウンド戦った経験は圧勝の数試合分に値する。米国で人気のドネアに勝ったことで評価はさらに上がり、米国へ進出してもビッグマッチが実現しやすくなる。そして、苦しんだこの日の経験が、その試合でも生かせるはずだ。(スポニチ「浜田剛史の目」より)

川島郭志氏(元WBC世界スーパーフライ級王者)

実績、テクニック、パワーのあるドネアだが、井上尚弥はその上をいった。カットにも、焦ったり、気持ちが落ちることもなく、ハートの強さも見せて切り替え。判定でも文句のないすばらしい勝利。幅の広がりも見せてくれ、またレベルアップを示した優勝になった。

お互いパワーがあり、狙っていて、なかなか前に行けない。気が抜けない神経戦で疲れる。見ていても心配ではあったが、距離はつかんでいた。左フックをもらっても殺していた。危ないと思ったのは9回。右クロスをもらって、クリンチにいこうとした場面ぐらいだった。

井上尚弥は攻めて倒しての前半決着が続いた。ドネアは持久戦の後半勝負に持ち込もうと、ガードを固めて前に出て来た。井上尚弥はカウンター狙いに切り替えて対応。11回にはボディーでダウンを奪い、逆に後半の強さも発揮した。

ボクシングでトーナメントなんて、今まで考えられなかった。それを勝ちきった。しかもレジェンドが相手。今度は井上がパウンド・フォー・パウンド1位へ、レジェンドへと踏み出す大きな勝利になった。(日刊スポーツより)

長谷川穂積氏(元世界3階級制覇王者)

いつまでも見ていたい。そう思わせる超高等技術のせめぎ合いだった。打ち合いだけがボクシングの魅力ではない。井上尚弥選手とドネア選手の戦いは、技の応戦の素晴らしさを見せてくれた。やる方も見る方も12ラウンドの間ずっと集中していなくてはならない、めったに見られない試合だ。僕のキャリアではモンティエル戦(V11戦で初のKO負け)がそうだった。

一発で試合の流れは変わる。その緊張感の中、集中力を持続しながらその一発をどうにかして当てたい。そのためにどうすればいいのかをボクサーは考えている。ジャブを単発で終わらせないとか、相手の呼吸を読むとか。そういう仕掛け合いは、互いに高い技術を持っていなければ成り立たない。

今回もキャリアがない相手ならすぐに終わっていた試合だったが、ドネア選手はこれまでの相手が井上選手のパンチにビビって下がるところを、ひるまずに打ち返した。打ち返しながら強引にプレスをかけていった。

僕は現役時代に彼との対戦を希望していた。それは技術、テクニックが超越していたからだ。ただ、最近の試合内容から、今回ここまで仕上げてきたことは驚きだった。この試合にかける覚悟がすごかったのだと思う。

井上選手は2回に右目上をカットしたことが大きかった。初めての経験で、鼻血も集中力をそがれるものだ。それでもアマのキャリアや多彩な選手とスパーリングをした経験で自分のリズムを取り戻したのはさすがだ。

一発で簡単に相手を倒せばその後へ勢いはつく。でも、この試合には5試合分くらいの意味があったと思う。大きなキャリアを得た王者は、ここからさらに強くなるのだから末恐ろしい。(デイリースポーツ「長谷川穂積の拳心論」より)

山中慎介氏(元WBC世界バンタム級王者)

勢いがある井上尚とレジェンドのドネアの戦いは高いスキルや駆け引き、プライドなど互いの良さが出て、素晴らしい試合となった。井上尚が前半でKOする予想をしていたが、ドネアは序盤から出来が良く、2階級上のフェザー級も経験していたせいか、耐久力があり、試合がもつれた。

井上尚は左を浴びて、2回に右まぶたをカットしたことでリズムが乱れた。出血で視界が狭まったため、あの井上尚から焦りが伝わってきた。相手ペースになりかけたところにいいパンチを利かせてはいたが、決定打がなかった。そこに11回のダウンシーンだ。

必殺の左ボディーがようやく入った。あの距離はドネア得意の左フックが入る距離でもある。前半からもっと打ちたかったはずだが、相手の左フックは最も警戒が必要だった。互いに苦しい場面で、あの左ボディーが出せるのは高い技術のたまものだ。結果的にはポイント差は開いていたものの、一発で大きく勝利を引き寄せた。

今後は米国などに進出するなど大きい展開があるだろう。今回のアクシデントや苦しみは経験として生きてくるはず。井上尚をさらに強くするだろう。(スポーツ報知「山中慎介ジャッジ」より)

布袋寅泰(ギタリスト/井上家や辰吉家と親交)

 

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井上尚弥くん、真吾トレーナー、大橋会長、チーム井上、そして全てのファンの皆さん、WBSS優勝、ムハマド・アリ・トロフィー獲得おめでとうございます!こんな凄い試合をリングサイドで応援できたことは一生忘れないでしょう。尚弥くんの強さはもちろん、ボクシングというスポーツの素晴らしさが世界中に伝わった最高の戦いでした。これからもずっと応援しています。感動をありがとう! #井上尚弥 #naoyainoue #teaminoue #大橋ボクシングジム #大橋秀行 #布袋寅泰 @hideyuki_ohashi @naoyainoue_410

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昨夜の興奮冷めやらず。まさに死闘ながらもhonor (敬意)とhumanity (人情)に溢れた「仁義ある戦い」でした。”Battle with honor and humanity” この感動の一戦はいつまでも語り継がれることでしょう。音楽でチーム井上の一員として少しでも支えになれたなら音楽家冥利に尽きます。自分ももっともっと頑張らなきゃ尚弥くんの足元にも及ばない。魂にガツンと響きました。よし、頑張るぞ!ありがとう!尚弥くん!I’m really honored to be able to give him my music. It was definitely the best fight I’ve ever seen. Thank you for giving me courage. I will do my best! #井上尚弥 #布袋寅泰 #naoyainoue #wbss #自分は戦ってないのに物凄い疲労感 #battleofmonster @hideyuki_ohashi @naoyainoue_410

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